月別アーカイブ: 2024年8月

ミノルタハイマチック7のカメラ修理

今日は語呂合わせでわかりやすく
「橋の日・箸の日」ですね。
箸の持ち方は幼い頃に結構厳しく
じいさんから指導されたなぁ…
左利きであることはさほど厳しく直されなかったけど
(直そうとはされたのですが直らなかった(笑))
箸の持ち方は一時期、夕食のたびに
よく注意されていた記憶があります。
正確には今でも正しいのかどうかはよくわからないのですが
パッと見にはおかしくない持ち方で
食べているとは思います。
今となってはあの頃に厳しく注意されていてよかったですね
当時は鬱陶しくてイヤでしたが…(苦笑)
せっかく日本人に生まれてきているのだから
箸はできるだけキレイに使いこなしたいですね。
ひとり暮らしであまり他人と一緒に食べることがないと
ついつい横着してしまうことも多いのですが
食事の時くらいはお行儀よくいただきたいものです。

さてさて

本日は「ハイマチック7」のカメラ修理を行っています。
1963年発売の距離計搭載レンズシャッター機です。
ハイマチックとしては2代目のモデルとなります。
2代目なのに「7」なのは
初代ハイマチックのOEM製品アンスコオートセットが
マーキュリー・アトラス6号(コールサイン「フレンドシップ7」)に
搭載されて初めて宇宙に飛んだカメラなったことにちなみ
名称に「7」を採用したのだそうです。
以降のミノルタのカメラにおいて「7」のモデル名は
特別な意味を持つこととなり、
SR-7・X-7・X-700・α7000等々に引き継がれています。
セレン光電池連動でプログラムシャッター及び
プログラム露出専用機だった初代と比べると
「7」は露出計はCdSとなりプログラムオート露出は
引き継がれるもののマニュアル露出も可能となりました。
マニュアル時にも露出計の使用が可能なのも嬉しい部分です。
レンズは初代よりさらに大口径のロッコールPF45mmF1.8が
搭載されています。
デザインもかなり印象が変わりましたが
大きさは初代とあまり変わりません。
使いやすさ、いろいろな撮影に対応できる懐の深さにおいて
初代に比べると一気に進化したモデルです。

お預かりしている「ハイマチック7」は
まずはシャッターが全く切れません。
巻上もロックしたままです。
シャッターが切れないのはレンズシャッター機定番の
羽根汚れによる固着かと予想されます。
実際には羽根固着も確かにあってシャッターは不動でしたが
それ以前に巻上ロックがかなり強烈に固着してて
解除されない状態でそもそもシャッターチャージができない状態でした。
ピントリングは非常にスムーズに動いているものの
主にボディ下部の巻上関連機構があちこちで
固着や動作不良を起こしている状態でした。
電池室も電池が入れっぱなしで強烈に固着していて
蓋はビクとも開きません。
いずれにせよ、巻上周りシャッター機構の入念な整備清掃が
必要な状態です。

まだまだ取り掛かり始めの段階です。
緑青にまみれた電池室蓋が写っていますが
これを外すだけでもかなりの時間と手間を要しました。
画像にはありませんが中からは真っ黒になった上に
緑青に覆われた水銀電池がゴロンと出てきました。
いつも書きますがしまいこむ場合や
何か月も使用しない場合は電池は外しましょう…
整備性は非常に良好なカメラです。
これからさらに分解を進めて隅々まで清掃し
必要な整備を行っていきます。

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ニコンFMのカメラ修理

今日は「はちみつの日」だそうですよ。
「はち(8)みつ(3)」と読む語呂合わせからですね。
優しい甘さで美味しいですよねぇ
いろんなものにかけたり混ぜたりしていただきますが
私はプレーンヨーグルトにかけていただくことが多いです。
ヨーグルトの摂取は身体によいことばかりなのですが
プレーンそのままだとさすがに食べにくいので
はちみつをたっぷり…じゃなかった少しだけ(笑)かけていただきます。
(本当はたーっぷりかけたいのですが…)
はちみつは優しい甘さとはいえ糖度高いので
摂りすぎるとまたマズいですものねぇ…
ちなみに花の蜜ははちみつよりも糖濃度が低いそうです。
一般に花の蜜の糖度はミツバチが採集した段階で
40%未満だそうですが巣に持ち帰られた後で
水分の発散が行われる結果、はちみつの糖度は80%前後に上昇するのだそうです。
加えてはちみつにはリンが含まれまする。
コリンはミツバチの咽頭腺から分泌される
ロイヤルゼリーに含まれる物質です。
ロイヤルゼリーは女王バチの幼虫に与える食物で
女王バチが長寿で体も大きくなるのは栄養価の高い
ロイヤルゼリーのおかげなのだそうです。
はちみつ食べていれば大きく強くなれそうな気がしてきました(笑

さてさて

本日は「ニコンFM」のカメラ修理を行っています。
1977年発売のマニュアル露出専用機です。
前身のニコマートFT系の進化版と言えると思います。
キャッチフレーズは「コンパクト・ニコン」です。
そのキャッチフレーズ通り
前身のニコマートに比べるとかなりコンパクトなボディになりました。
オリンパスOM-1ほどの軽量コンパクトさではないですが
充分に使いやすいサイズだと思います。
ニコマート末期のFT3で既にAiレンズ対応とされていましたが
FMも当然ながらAiレンズ対応となります。
ただ、従来の非Aiレンズも装着はできるように
Ai連動爪は折りたたみ可能となっています。
もちろん絞り値の伝達はできないので
測光は絞り込み測光となります。
非Aiレンズと併用するには非常に便利ですが
爪の倒し忘れ・起こし忘れに注意が必要となります。
露出計はこの後、FM2にも引き継がれる
LED3灯式です。シンプルな表示が
FM2のキャラクターに似合っていますね。
この時期のニコンらしいシンプルで丈夫なカメラです。

お預かりしている「FM」は
巻上レバーは動くものの手ごたえがなくスカスカです。
フィルムの巻上もできずシャッターも切れない状態です。
FM/FE系でたまに見られるトラブルで
巻上完了時にレバーはバネの力で戻るものの
巻上軸がチャージ完了時点から戻らないために
起こる症状です。
単純な巻上軸周りの部品の粘りが原因であることも老いですが
今回は単純な粘りではなく
何らかのトラブルで巻上軸が引っかかったままになっているようです。
シャッターが切れないのでシャッター本体の動きや精度は
現時点では確認できませんが
露出計には大きな問題はなくある程度の精度も出ているようです。
FM系をお預かりするときには露出計の状態を
先にチェックするようにしています。
…というのもFM系のLED式露出計はLED制御部が回路のショート等で
トラブルを起こしていると修理不可能なためです。
そういう面では比較的修理対応の行いやすい指針式のほうが良いかもしれません。
余談ですが当時は指針式よりも物理的ショックに強い
LED式露出計ということで
指針式よりも評価が高い場合が多かった記憶があります。
どの面を重視するかで考え方が異なってきますね…

まだ現状を確認しただけの状態です。
まずは普通に巻上ができて
シャッターが切れる状態にしなくてはいけないので
巻上周りの分解、それにともなってミラーボックスの分離等から
取り掛かります。基盤も少なくて一見やりやすそうですが
意外とFMは分解に知識とコツが必要です。
単純にミラーボックス分離だけなら
電子制御機のFEのほうが簡単です。

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ヤシカエレクトロ35CCNのカメラ修理

今日は「おやつの日」だそうですよ。
「お・や(8)つ(2)」と読む語呂合わせからだそうです。
「おやつ」の元々の意味は
江戸時代、1日2食が一般的だった頃
「八つ時(やつどき)(午後2時から3時頃)」にとっていた
小腹を満たす間食のことなのだそうです。
やがて間食全般を「おやつ」と呼ぶようになりました。
「おやつ」といえばやはり「3時のおやつ」が
一番にイメージされますが1日3食食べて
正午前後にお昼とっていると「3時」はまだ早いですよね。
でも甘いものは別腹ですからいつでも食べたいのですが…(笑
私は甘党の上にお酒も飲む人なので
「おやつ」も意識してコントロールしないと
すぐに身体に悪影響が出てしまいます。
でも「おやつ」特に甘いものの「おやつ」は
やめられませんよねぇ…
普段はお店に閉じこもっているせいで
昼食も3時のおやつもとることはほとんどないのですが
寝る前に「甘いモノ」と「お酒」が入ってしまって
もっと悪いという…(苦笑)
ちょっとビターなチョコとスコッチのロックとか
優しい甘さの果物に辛口の白ワインとかたまらないのですよ…
でもほどほどにしておきます…確実に太りますし…(笑

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35CCN」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
1970年に発売された「CC」のマイナーチェンジ版ですが
機能的にもデザイン的にもほぼ変更点はありません。
外観としてはモデル刻印が「CCN」となったことと
全面に「WIDE」のプレートが付いたことくらいです。
エレクトロ35シリーズ中唯一の35mm広角レンズ搭載機です。
それもエレクトロ35の定義にしたがってF1.8の大口径です。
しっかりレンジファインダーも搭載しています。
35mmF1.8レンズなんて現在でも最高級スペックのレンズです。
当時は今以上に貴重な存在です。
ただし、この時代の大口径レンズ搭載機は
現在のように大口径ならではのボケを味わうレンズとかではなく
あくまで低輝度時になるべく速いSSを確保するためのものです。
まさにエレクトロのコンセプトである
「ろうそく1本の光でも写る」を実現するための大口径レンズです。
加えて「CC・CCN」の絞り羽根は2枚バネでかなり特殊な形状です。
開放であればまだしも少し絞った状態で
ボケ味を味わうとうなカメラではありません。
でもせっかく絞り優先オートでコントロールできるので
いろいろ試すのもおもしろいとは思います。
ちょっと惜しいのはSS最高速が1/250で
日中はなかなか開けにくいとかもしれません。

お預かりしている「CCN」は
ご依頼者様の自宅でかなり長い間眠っていた個体と思われます。
こういった場合、気になるのは電池が入れっぱなしに
なっていないかどうかというところですが
今回の「CCN」はキチンと電池は抜いてあったようです。
電池室に大きなダメージはありません。
ただ、バッテリ-チェックの赤ボタンが少し溶けたような状態になっていて
全く押せないような状態です。
もちろんバッテリーチェックの機能としては使えません。
電源は問題なく入るようで
シャッターの制御もされています。
ただシャッター羽根が少し粘り気味でオートが非常に不安定です。
オート制御が不安定というより羽根が粘っているために
SSが安定して出せないといった感じです。
エレクトロはコパルエレクの構造上
レンズシャッター機によくある羽根自体の油滲みで粘るというパターンは
ほとんどなくシャッター駆動部あるいはマグネット吸着不良で
動きがなばるというパターンがほとんどです。
いずれにしてもシャッターユニットの整備でしっかり改善できます。
あとはファインダーが随分汚れていて距離計二重像もズレています。

まだ現状の動きや問題箇所の確認を行っている段階です。
大体の洗い出しと対処の方向性が見えたので
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
まずはシャッターユニット内の整備からです。
電子制御機は接点とマグネット吸着部がポイントなので
そのあたりを重点的に清掃整備していきます。

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