日別アーカイブ: 2025年10月17日

ニコンFEのカメラ修理

今日は「貯蓄の日」だそうですよ。
宮中祭祀の一つで、五穀豊穣の感謝祭である
「神嘗祭(かんなめさい)」の日にちなんで10月17日なのだそうです。
神嘗祭は、天皇がその年の新米を
伊勢神宮に供える祭事だでそうです。
貯蓄ですか…そりゃ何が起こるわからないから
ある程度の貯蓄はそりゃ必要ですよねぇ
しがない個人事業主の私だと
不安定な部分が大きいからなおさらなのですが…
それがなかなかそう簡単にたまるわけもなく…(苦笑)
自然法則に従って自分で自分のエサが
取れなくなったらそこまでだと開き直ってがんばります!
私には縁がないですが現在は貯蓄って言っても
いろいろ難しそうですよね
単純に現金貯めこんでても
時間ととともに目減りしていく一方ですし
…そういう次元で悩んでみたいものですねぇ…(笑

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
1978年発売のカメラです。
当時のキャッチフレーズは「シンプル・ニコン」です。
ニコマートEL系の後継機にあたるカメラです。
電子制御シャッターを搭載し
その副産物で絞り優先オート露出を装備します。
この時代のニコンなので
電子制御機といえど電池ナシで駆動するメカニカル1/90シャッターと
同様に電池を必要としないBシャッターを備えます。
ファインダー情報の充実したカメラで
二針で追針式の露出計を備え、設定絞り情報も直読できるため
マニュアル時にもファインダー内だけで露出設定が可能です。
オート時にも露出設定が非常にわかりやすく
意図のある露出設定を行う際に非常に使いやすいカメラです。
ボディサイズもめちゃくちゃコンパクトなわけではないですが
取り回しのしやすいサイズ感で
端正なデザインも飽きのこないもので
万能的に使えるカメラだと思います。

お預かりしている「FE」は
かなり長い間使われずにしまい込まれていた個体だと思われます。
全体的な汚れもそうですがモルト類は当然のように全滅で
巻上の動きに少々固着している部分があり
たまに巻上が引っかかることがあるようです。
そして電制御機の肝であるマグネット吸着部にも
汚れが溜まっているようで
たまにスローシャッターのはずなのに高速でカシャンと
切れてしまうことがあるようです。
当然ながら細かいシャッタースピード精度も不安定です。
電子制御機ということで電子回路関連のトラブルが
心配されますがそのあたりは問題ないようです。
もちろん電気的な再調整はそれなりに必要な状態です。
FEは電子回路自体の致命的なトラブルは
粗悪な分解品以外ではそうそう発生しないなので
そのあたりは比較的安心なカメラです。

画像は取り掛かり始めの段階ですが
これから分解を進め機械的な整備及び
マグネット吸着部の清掃や各接点の清掃を
入念に行っていきます。
いつもの接眼レンズ下の座布団モルトがボロボロになっているのが
写っていますがもちろん内部モルトもすべて交換していきます。
長期に渡る電池のいれっぱなしとかはなかったと思われるので
電池室や配線のダメージはほとんどない模様です。
隅々までチェックしつつ清掃整備調整を行っていきます。

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