今日はいわゆる「忠臣蔵。・赤穂浪士の討ち入りの日」ですね。
私はあまり詳しくないのですが
この時期にかならず「忠臣蔵」のテレビドラマが放映されるのですが
一緒に住んでいたばあさんが
毎年一生懸命見入っていたことをよく覚えています。
雪の舞う中(実際は降っていなかったらしいが)討ち入りへ向かう
あのシーンはもうこの時期の風物詩ですよね。
さてさて
本日は「キヤノンP」のカメラ修理を行っています。
フランス語の「Populaire(人気のある)」から命名された
キヤノンPですがその名前にふさわしく
10万台も作られた大人気カメラでした。(1959年発売)
革新的に部品点数を減らすことに成功し
普及型とは言え低価格で販売できたことがその要因ですが
今見るといわゆる「安っぽさ」などは微塵も感じられません。
(それまでのカメラに比べて低価格ではありますが
当時の販売価格37,700円(50mmF2.8付き)は
現在の価格に換算すると、とても簡単に出せる金額ではありません)
確かにいくつか省略されている機能はあるのですが
35mmや50mmを装着して普通に撮影するには
全く問題はありません。
お預かりしている「P」はご依頼者様ご自宅で眠っていたもので
随分長い間、使われていなかった様子です。
スローガバナの固着、高速シャッターの不良
距離計のズレ、等々の長期間未整備品定番の
症状が一通り出ている感じです。
油切れ・汚れのため、いろいろな部分の調子は悪いですが
壊れている。。。というほどではございません。
キズや折り目の付きやすいチタンのシャッター幕も
比較的キレイな状態です。
しかしながら本来の調子・精度を取り戻すためには
しっかり分解整備を行って
古い油や汚れを取り除き改めて注油を行った上で
調整が必要です。
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
ご依頼者様はこのカメラが初のフィルムカメラということですが
露出やピントを理解するには基本的にシンプルな
この「P」は非常に良いカメラだと思います。
なんといってもカッコ良いですし
持って歩くだけでも楽しい気分になれますね。
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