オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「電気記念日」だそうですよ。
1878年(明治11年)のこの日に日本で初めて電灯が灯ったとのことです。
138年前ですか。。。それまでは電気がなかったのですよね。
今や電気の無い生活なんて考えられないですよね。

さてさて

本日はオリンパスOM-1のカメラ修理を行っています。
いわゆる高級一眼レフが全て大きく重い中、
コンパクトさを追求した高級一眼レフです。
今でも非常に人気が高く修理依頼も多いカメラです。
個人的にはシャリッとした独特の巻上フィーリングと
上品で優しいシャッター音が非常に好きなカメラです。

今回、整備を行うOM-1はご依頼者様が
相当長い間使い続けてきた1台です。
他のカメラはほとんど処分してしまったそうですが
このOM-1はきっちり整備してまだ使いたいとのことで
当店にやってきました。

まず定番のプリズム腐食が見られます。
スローシャッターは固着気味で1秒だとミラーアップしたまま
完全に固まってしまいます。
シャッタースピードは高速側でかなりムラがあり
露出計は全く動かない状況です。

写真では非常にわかりづらいですが
露出計が全く動かない原因は電池室のマイナス側切片を
留めている樹脂製ネジが折れてしまったことでした。
(写真の手前部分で分断されてしまっているのが樹脂製ネジ)

絶縁のため樹脂製ネジを使用しているのですが
やはり樹脂だと経年劣化には弱いと思われます。
(全てのOM-1が樹脂ネジ使用ではなく
限られた生産時期のもののみです)

ある意味、消耗品なので新たな樹脂ネジで留めてしまえば
それで大丈夫なのですが
このネジがM2.3という今では全く使われていないサイズで
いわゆる出来合いのネジではまず見つかりません。
当店ではOM-1用に都度M2.3のネジを切り出して使っています。

まずは露出計が生き返ったところで現状チェックを行い
各部点検整備一式に取り掛かります。

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