今日は「ハッピーサンシャインデー」だそうですよ。
「太陽のような明るい笑顔の人のための日」ということです。
残念ながら今日の都内の天気は曇りですが
私もいつも太陽のような明るい笑顔でいたいですね!
さてさて
本日は「キヤノネット」のカメラ修理を行っています。
いわゆる初代のキヤノネットですね。
ちょっと久しぶりに触るような気がします。
「キヤノネットシリーズ」は
キヤノンのレンズ固定式コンパクトカメラとして
長年生産されたシリーズで
いろいろなタイプがあり人気も高いですが
今回の「キヤノネット」は1961年に発売開始となった
記念すべき初代モデルです。
時代がらコンパクトカメラとはいえ大柄ですが
セレン式露出計を搭載し
シャッタースピード優先AEを実現したモデルです。
キヤノンの社員の皆さまが
「自分達の給料でも買えるカメラを作ろう!」ということで
誕生したカメラとも言われています。
一般用カメラとしては申し分ない性能を持ちつつ
当時の価格は18,800円。
今の価値に換算すると決してお安くはないですが
当時の他のカメラに比べると破格の価格で
当時、2週間分と見積もっていた在庫が
たった2時間で完売するという伝説まで残っています。
このカメラが出てきたことで
その後の低価格・高機能化についていけなくなったメーカーが
次々と倒産した。。。言われています。
そんないろいろな逸話を持つ
初代キヤノネットですが、既に発売開始から56年を経過し
年々、状態の良いものは少なくなっています。
今回、お預かりしたキヤノネットも
シャッターは切れず、セレンは劣化して起電せず。。。といった状態です。
分解してみるとわかるのですが
このカメラ、非常によく考えられて作られたカメラだと思います。
針挟み込み式のAE、露出の過不足が大きくAEでカバーできない場合には
シャッターロックもかかり、ファインダーもこの時代のものとしては
かなり見えやすい部類だと思います。
レンズも45mmF1.9の大口径。。。
価格破壊が伝説となっているカメラですが
安っぽさは微塵も感じられません。
巻上・巻戻し部は底部に備え、上カバーはシャッターボタンのみと
非常にすっきりしたデザインです。
筆記調の「Canonet」の文字がまた何とも言えずいいですよね
セレンは他個体からの載せ換えで対処いたします。
シャッターが切れない原因は羽根固着ではないかと推測しています。
このカメラ、決して壊れやすいカメラではなく
基本的には非常に頑丈です。
しっかり整備すればまだまだ使えると思います。
これから本格的に各部点検整備一式に取り掛かります。
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