キヤノンF-1のカメラ修理

今日は「測量の日」だそうですよ。
測量。。。といえばやはり地図を連想してしまいますが
前にも他の記念日絡みで書いたような気がしますが
子供の頃は地図を見るのがとても好きでした。
もちろん日本地図や学校で使う地図帳も見るのですが
一番好きだったのは住宅地図。。。
私の場合は呉市内全域を網羅している分厚い住宅地図が
何故か家にあって(商売とかしてるわけでもないのに)
暇さえあれば開いてみてみました。
何かを調べるというよりは
例えば家の近くにある川がどこから来てどこの海に注いでいくのか。。。
なんてことを延々と地図をめくって辿っていくんですね。
で、散々見て何となく覚えたら
行けるところまで歩いて行ってみるのです。
ちょっとした冒険気分を味わっていたような気がします。
今はスマホやタブレットで相当詳しい地図を持って歩けるので
便利ですよねぇ。。。街中で道に迷うことなんてもうないのかな。。。

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
キャノンの一眼レフのラインナップは
本格的なプロ指向の一眼レフを長らく欠いた状態だったのですが
1971年のF-1の発売により
その頃、この分野のトップを走っていたニコンF一桁機に
対抗できる体制となりました。
プロ向けの高級一眼レフということで
やはり最重視されたのは耐久性で
人の手によって徹底的にテストされ
シャッターは10万回切り、ダイヤル類のテストも
カウンターで数えながら実際に手で回すという徹底ぶりだったそうです。
加えてマイナス30度~プラス60度の温度域に耐える環境性能
さまざまな使用目的に対応できるシステム性等々
時代の先端を担う最高のプロ機材を目標に開発されました。
そんなF-1は現在でも非常に人気が高く
当店でも整備依頼の多いカメラでもあります。

お預かりしているF-1は
1980年に発売された
レークプラシッド冬季オリンピック記念モデルです。
なかなかお目にかかれない限定モデルです。
とはいえ、中身は普通のF-1と変わりないのですが。。。
1981年には「NewF-1」が発売されているので
旧F-1としては末期に近いモデルです。
1976年にF-1はマナーチェンジを行われているので
今回のレークプラシッドはもちろん後期モデルとなります。

しまった。。。この角度で撮ると
せっかくのレークプラシッドのロゴが
半分以上隠れてしまいました。。。(汗)
お預かり時には高速シャッターが開かない状態でした。
幕軸の清掃・注油、ミラー駆動部・巻上部の清掃注油
露出計の調整等々、一通りの整備が終わった状態です。
F-1は幕ブレーキに革のような素材が使ってあり
これに関連するトラブルが比較的多いのですが
今回もここが原因でシャッターの動きが不安定になっていました。
もちろん整備済みで現在は安定しています。

F-1を見るとどうしてもニコンF2と比較してしまうのですが
F2の無骨さとは正反対のスタイリッシュなカメラです。
どっちが良いとかではなくてもはや好みの問題だとは思いますが
何度見てもやはりカッコ良いですね。

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