今日は「串の日」だそうですよ。
串カツ、焼き鳥、お団子、焼き魚、蒲焼。。。
串で刺して調理するもの、あるいは串で刺したまま
食卓に出されるもの、いろいろありますが
どれも美味しいですよねぇ。。。
そういえば渓流のある観光地とかに行くと
ヤマメの串焼きがよく販売されていますが
あれがまた美味しいのですよねぇ。。。
そういえば、最近、アユもヤマメも食べてないな。。。
まだ季節的に間に合うかな。。。
日本酒がめちゃくちゃ合うのですよね
どこかに食べに行かなくては。。。
さてさて
本日は「ニッカ5型」のカメラ修理を行っています。
ニッカカメラは現在では既に存在しないメーカーですが
一眼レフ全盛の前の時代では
非常に人気の高いカメラメーカーでした。
いわゆるコピーライカが主となりますが
独自の進化を遂げていて品質も非常に高く良くできています。
1958年にはヤシカの子会社となり
1966年に完全に吸収合併されました。
ニッカ5型は1955年の発売で
それまではプレスボディでしたが
この5型でダイキャストボディに進化しています。
大きな特徴は底板を外した状態で
裏蓋の一部が開くようになり
フィルムの装填が非常に楽になりました。
使ったことがある方は重々ご存知だと思うのですが
バルナックタイプのカメラは
そのままだとフィルムがスプロケットに引っかかるため
フィルムを10cmくらい細く切ってしまうか
薄いカードとかを使ってフィルム装填を行います。
それでも装填ミスになってしまうこともあると思うのですが
ニッカ5型は開いた裏蓋部分から
スプロケット部分が確認できるので
フィルム装填の確実性がとても高くなっています。
整備する立場としてもこの裏蓋は便利で
通常、裏蓋のないバルナックタイプのカメラは
ある程度分解しないとシャッタースピードの計測すらできないのですが
このニッカ5型は裏蓋を開けて測定がそのままできるのです。
バルナックタイプのカメラといえば
シャッター幕交換が前提となることがほとんどなのですが
今回、お預かりしているニッカ5型は
シャッター幕に関してはまだ大丈夫そうで
シャッターもそれなりに動作しています。
ただ、スローガバナーは固着気味で
シャッタースピードを1秒にセットすると
ときどき止まりながらようやくシャッターが閉じるといった状態です。
加えて、ちょっと不思議な現象が出ていて
36枚撮りのフィルムで撮影すると
最後の数枚で巻止めが効かなくなり
撮影できないままフィルムの最後まで巻き上がってしまうという症状です。
何らかの原因でフィルムの巻太りが起きているのかな。。。と
予想しながら分解し整備を行っていきます。
写真は整備が完了して最終チェックを残すのみの状態です。
巻止めが効かなくなる原因は
スプール軸にやたらと油が差されていて
スプールが滑ってしまうことが原因でした。
そのためフィルムの巻太りが起こっていたのですね。
さらに分解時に発覚したのですが
先幕に異常なテンションがかけられており
「こんな状態で使っていると軸バネがダメになっちゃうよ」という状況でした。
おそらくシャッター幕が高速で開かない時期があり
その際にとりあえず先幕のテンションを上げまくって
開くように処置し、さらにあちこちにやたらと注油したのではないかと思われます。
まぁ、何とか大事にいたらず良かった。。。
スプロケットにも妙なガタがあり
それも巻止め不良の原因と思われたのでそちらも整備しています。
これで今後、快適に使い続けていただけると思います。
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