今日は「録音文化の日」だそうですよ。
昔はレコードからカセットテープへとか
FMエアチェックだとか録音する機会も多かったのですが
今は録音って言葉自体を聞かなくなりましたねぇ
音楽はダウンロードでしょうし
動画や映像は録画だし。。。
今でもレコードからMP3への録音?変換?は行いますが。。。
そういえば録音することを
私よりもう少し前の世代は「ふきこむ」と表現していました。
「そのレコード、テープにふきこむけん貸してくれや~」みたいな感じですね。
でもさすがに私の世代でもふきこむって言うとさすがに笑われていましたよ
久しぶりに中古レコード屋さん巡りがしたくなってきました(笑)
さてさて
本日は「ヤシカエレクトロ35GT」のカメラ修理を行っています。
気がつくと最近、エレクトロの修理、結構多いですねぇ
それも前期の大柄なモデル。。。
「GT」は基本的に初代エレクトロ35と同様の作りなのですが
「G」はゴールドメカニカの頭文字で
基板の電気接点に金メッキを採用し耐久性等を向上させたものです。
シルバーモデルが「G」でブラックモデルが「GT」となります。
この頃はいわゆる「EE(自動露出機能)付きのカメラ」が
各メーカーから登場しヒットしていたわけですが
本格的電子制御でのEEカメラはエレクトロが最初だったのではないかと思います。
初代エレクトロ35の発売は1966年
今回の「GT」の発売は1969年となります。
(あ、私と同い年なのね(笑))
お預かりしているエレクトロ35GTはまずは電源が全く入りません。
電池室は一見キレイで問題ありそうには見えません。
。。。とはいえおそらく配線かハンダの腐食だろうな。。。と
ある程度分解してマイナス端子側のハンダを見ると
そこに腐食した白リード線がマイナス端子から脱落して
プラプラしていました。
当時の水銀電池は液漏れを起こさなくても
ガスが発生し配線や端子を腐食させてしまうのですね。
なので、やはり使わないときには電池は抜いておく。。。というのが正しい使い方です。
電源はそれで入るようになったのですが
エレクトロではお馴染みのレリーズ直下のゴムブッシュの劣化で
オート制御が全くできていない状態です。
もちろん巻上時の「カチン」という音も鳴りません。
ゴムブッシュの交換はもちろんのこと
シャッターユニット部の各接点、シャッター・絞り羽根清掃
カビの多いレンズの清掃、クモリがちなファインダーの清掃
他、各部調整等々、一通りの整備一式を行います。
電子基板及び電子部品には特に問題はなく
しっかり清掃して整備することで全く問題なく撮影に使えそうです。
このエレクトロ35GTはご依頼者さまの親御様が使われていたものだそうで
来年の親御様の金婚式に使いたいということで
修理依頼されたものです。
おそらくご依頼者さまの子供時代もこれでたくさん撮られたことだと思います。
世代を超えて使い続かれるカメラってステキですよねぇ。。。
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