キヤノンF-1のカメラ修理

明日(3月18日(水))から以前通りの通常営業を再開します。
2月11日から1ヶ月以上の思わぬ臨時休業となり
多大なご迷惑をおかけしてしまい申し訳ございませんでした。
正直なところ、まだまだ身体的にはいろいろ問題があり
以前と比べてできないことはほぼないのですが
全てのことが「やりづらい」状況なのは事実です。
やりづらい部分は根気よく時間をかけてクリアするしかないので
今まで以上にがんばっていきますので
よろしくお願いいたします。

本日は「漫画週刊誌の日」だの日だそうです。
1959年(昭和34年)のこの日に
日本初の少年向け週刊誌「週刊少年マガジン」
「週刊少年サンデー」が発刊されたのだそうです。
さすがに私の生まれる前の話ですが
小学校低学年くらいからこの2誌にジャンプ、チャンピオンを加えた
4誌は良く読んでいました
その中でも「週マガ」は比較的最近まで読み続けていたのですが
いつの間にか週間や隔週のマンガ雑誌は読まなくなりましたねぇ
読みたいものの雑誌の中での比率が低すぎて。。。(苦笑)
その分、コミック(単行本)で読みたいものだけを読むようになりました。
新しいものも週刊誌買わなくても
SNS等でいろいろ情報があったり
ネット上でお試し読みできたりしますものね
入院中も電子版コミックには大変お世話になりました(笑)

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
言わずと知れたキヤノン初のプロ向け最高級一眼レフです。
いわゆるプロ向けのフラッグシップ機は
F-1の登場によりニコン・キヤノンの2大メーカーを中心に
展開されていくのですが
この頃の「プロ機」とその後の高度に電子化されたフラッグシップ機とは異なり
機能そのものは非常にシンプルです。
機能ということだけであれば
AEを搭載した中級機のほうが優れている場合もあります。
F-1の場合も機能的なハイライトといえば1/2000のシャッターと
交換可能なファインダー及びスクリーンぐらいです。
そのシャッター機構も基本はFシリーズ共通の基本構造だったりします。
しかしながらその造りや部材、部品精度に非常にコストがかかっており
シャッターや巻上部の耐久性は中級機とは全く異なるものとなっています。
現在でもそうだと思いますが
この頃の高級機はとにかく「耐久性」と「造りの良さ」が全てに優先されて作られています。
これはF-1だけでなくニコンF一桁機も同様の考え方かと思います。
基本がしっかりできているから
整備すれば以前の状態に戻りやすいということも多々あると思います。

お預かりしているF-1は同じご依頼者の方から2台です。
1台は貴重な「レイクプラシードオリンピック限定モデル」です。

基本的構造はどちらも後期のF-1ということで同一ですが
どちらも1/2000が開かず高速シャッターの精度には問題があります。
先幕・後幕のバランスが狂ってしまっています。
露出計・バッテリーチェックも接触不良が見られ
動かなかったり不安定だったりしています。
どちらも内部の細かい部分まで清掃や調整が必要です。
F-1(いえ、Fシリーズ全体かな)のシャッター周りの整備で
注意が必要なのが幕ブレーキ部で
ここが不調だとシャッターバウンドが起きたり
SS精度が全くでなくなってしまったりといろいろなトラブルの原因となります。
下手に触ると新たなトラブルの原因ともなるので
ここは非常に注意して整備を行っていきます。

実は今回のF-1は入院前にあらかたの整備は終わっていて
あとは最終チェックを残すのみの状態です。
快適に使っていただける万全の状態に整備できたと思います。

60年代~70年代にかけて
時代は一眼レフへと一気に移り変わっていくのですが
この時代のカメラはモデルごとに狙いが
明確でわかりやすくそれが個性として反映したものが多いですね。
後の時代のようにあれもこれも機能を搭載できないからでもあるのですが。。。
何にしても魅力的なフィルム機の全盛期といった漢字がします。

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