今日は二十四節気でいうところの「芒種」です。
稲とか麦の種をまくころという意味らしいのですが
現在ではもう少し早い時期に種まきですし
田植えもGW頃ですね。
次の節気はいよいよ「夏至」です。
晴れるともはや夏の暑さですが
これから梅雨も始まるのですよねぇ。。。
以前になる春と秋が年々短くなっているような気がすると
どこかで書いたような気がするのですが
今年も春はあっという間に過ぎ去りましたね。
梅雨も最近は6月というよりは
7月のイメージですし、しとしと降る長雨というよりは
ゲリラ的な豪雨という感じですね。。。
良いのか悪いのかは置いておいて
もうここ50年弱の間にすっかり気候が
変わってしまった気がします。。。
さてさて
本日はミノルタALのカメラ修理を行っています。
ミノルタは1930年代からブランド名として使用され
後にメーカー名になるわけですが
非常に歴史のあるメーカーです。
その上、35mm判のレンズ固定式カメラには
1950年代から60年代にかけて相当力を入れていたようで
いろいろな種類のカメラが存在します。
レンズ固定式カメラの最初のシリーズとなったのが
「Aシリーズ」で1955年の「ミノルタA」が最初のモデルです。
その後、A2、スーパーA、A2L、A3、A5、と続き
1961年に発売されたのがALです。
ややこしいのですがミノルチナを源流とする
「ALシリーズ」(ALS、AL-F、AL-E)は
また異なる流れだと思われます。
ALは前モデルのA5からレンズシャッターではめずらしい
1/1000シャッターを受け継いでいます。
シャッタユニットはシチズンMLTです。
A5にセレン式の露出計と自動復帰のフィルムカウンターを
追加したモデルともいえると思います。
Aシリーズというと「A」や「A2」の愛嬌のある
丸っこいスタイリングを想像してしまいますが
A3以降は60年代らしい直線基調のデザインです。
お預かりしている「AL」は
まずシャッタースピードの制御が全くできないようで
SSを「B」以外のどこに合わせても
同じスピードで切れてしまいます。
スローが全て同じ速いスピードで切れるのであれば
わかるのですが高速シャッターもすべて同じスピードで切れているようです。
調速カムと」シャッターユニットのリンク部分に何か問題がありそうです。
加えて露出計は動作しているのですがやたらと不安定です。
これはセレンに問題があるのではないようです。
この時代の内蔵露出計に多いのですが
SS・絞りリングと電気的に連動するため
リング内に摺動抵抗を持っていて
それの劣化が原因と思われます。
ここの抵抗はもうまともなものは手に入らないので
できる限りの清掃と調整で対応します。
(ちなみにゴシゴシ清掃すると抵抗体が剥がれて
露出計が常に振り切った状態になってしまいます。
そうなるともう修復不可能です)
摺動抵抗部の劣化はセレン劣化以上にやっかいです。
ここにかんしては機械的に連動する
追伸式の露出計のほうが今となっては良いですね。
さてまずはシャッターの不具合の原因から探ります。
最終的にシャッターユニットも降ろしますが
まずは前から調速カムまで外してみて
現在の動きを確認します。
きっとどこかの動作不良だとは思いますが。。。
そのご、シャッタユニット整備
レンズ清掃等々、各部点検整備一式を行っていきます。
↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。