今日は11月15日、七五三の日ですね。
男の子は数えで3歳と5歳、
女の子は3歳と7歳の年に
成長を祝って神社・寺院などに参詣する。
旧暦11月はその年の実りを神に感謝する月であり
旧暦15日は二十八宿で「鬼が出歩かない日」
「何事をするにも吉」とされる鬼宿日に当たったことから
11月15日に行われるようになったと言われています。
今日では11月15日にこだわらずに
10月から11月の間に行われるようになっているようですね。
私もお寺さんでやってもらったなぁ
数えで5つだから満4歳の秋か。。。
いやもうとんでもなく昔の話ですが
よく覚えてますよ、晩秋の冷たい雨が降る日だったなぁ
袴と着物で着飾って紅も差して
すっごく非日常的な行事ごとだったので
結構鮮明に記憶に残っています。
写真もたくさん残ってるし…じいさんに感謝だな(笑
で、千歳飴袋をぶら下げて歩いてたなぁ
千歳飴はすっごく美味しかった記憶があるのだけど
せっかく祝ってもらったのに千歳飴の効能はあまりなかったようで
残念ながらこの調子だとあまり長生きはできそうにないかなぁ(笑
じいさんの歳は越えられないだろうなぁ…
さてさて
今日は「オリンパスペンF」のカメラ修理を行っています。
オリンパスの誇る世界初のハーフ判レンズ交換式一眼レフカメラです
通常の35mm判一眼レフは1972年のFTLまで
オリンパスからは発売されませんでしたが
このペンFは1963年の発売です。
まだ普通の一眼レフも出始めて間もない頃です。
しかも単にハーフサイズであるということではなく
シャッターからミラー駆動の構造、ファインダーに至るまで
通常の35mmフォーカルプレーンシャッター機とは
構造が全く異なる非常に独自性の高いものです。
この機械的な構造だけでもペンFの大きな魅力となっています。
シャッターはロータリー式を採用し
その構造上、全SSでフラッシュシンクロが可能です。
ミラーは縦に配置されボディ向かって左側に
光路は配置され第2反射面と第4反射面にプリズムを使用
第3反射面にはミラーを配置し
第3反射面と第4反射面の間にルーペを配置し
ファインダー像の拡大を行っています。
何から何まで構造が独特なのです。
理屈がわかれば機械的に難しい構造ではないのですが
通常の他一眼レフとは修理するうえでもかなり勝手が違います。
で、ペンFはその独特な構造上
ミラー駆動部にトラブルが起こりやすく
未整備で長く使っていると
ミラーアップしたままになってしまうというトラブルが
かなり高い確率で起きます。
今回お預かりしているペンFもミラーアップしたまま
どうにも動けない状態になって当店にやってきました。
大半の場合はミラー駆動部の汚れ等による動作不良が原因です。
何にせよ、ミラーボックス脱着までは行わないとなりません。
ちなみにファインダー清掃を行うだけでも
ミラーボックスを外して
第2反射面のプリズムを降ろす必要があります。
ミラーボックスを外してしまうと
再組立てにちょっとした儀式が必要で
それを行わないとミラー駆動のバネに
テンションをかけることができず
通常の動作ができなくなってしまいます。
これも理屈がわかってしまうと何でもないことなのですが
なかなかそこまで把握するのが困難なのですよねぇ
大昔みたいにメーカー研修でもあればいいのでしょうが…(苦笑)
私も一時期ペンFを使っていた時期があるのですが
その個体は事情があって手放してしまったのです
1台は自分用に持っておきたいカメラの一つです。
何といってもこんな構造したカメラ
ペンFシリーズ以外にはないですから…
個人的には巻上角が少なく軽快な2回巻上の
ペンFが好みです。
上カバー正面の花文字の「F」もステキですよねぇ…
いけんいけん、見惚れてる場合じゃないですね
これから本格的に整備・修理・調整を行って
再組立てしていきます。
↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。