オリンパスペンSのカメラ修理

今日は雑節のひとつでもある「社日」だそうですね。
生まれた土地の守護神である
「産土神(うぶすながみ)」を祀る日だそうです。
春と秋の年2回あり、春の社日を「春社(しゅんしゃ)」、
秋の社日を「秋社(しゅうしゃ)」ともいいます。
「社」とは土地の守護神、土の神を意味します。
基本的には二十四節気の「春分」または「秋分」に最も近い
「戊(つちのえ)の日」が社日となるそうです。
個人的には神仏、霊なんてものは私は信じてなくて
現在の科学で解き明かすことのできない不思議な事象は
全て人の目に見えない「蟲」のせいだと思っているのですが
こういう古来からの行事ごとは趣があっていいですよねぇ
より季節の移り変わりを感じさせるものにもなりますし。。。
私も生まれ育った町では10月になると秋祭りの季節で
10月10日が町の一番大きな神社での例大祭
11月3日がそれ以外のいくつかの神社で一斉に行われる小祭りです
お彼岸から小祭りまでは子供心に何とかなくウキウキした毎日でした
ところで、春の社日に酒を飲むと耳が良くなるという風習があるそうです
秋の社日は何かないのかな…お酒を飲むと頭が良くなるとか…(笑

さてさて

本日は「オリンパスペンS」のカメラ修理を行っています。
つい先日も2台、修理を行なったばかりですねぇ
不思議なもので同じ機種が同じような時期に集まるのですよねぇ
先日も書きましたがいわゆる普通のペンの高級版が
「ペンS」です。
シャッターユニット、レンズ共にグレードアップされていて
撮影の幅も間違いなく広がります。
露出計を持たないシンプルなマニュアル機ですが
逆に考えると何でも自分で設定できて
コントロールする楽しさのあるカメラだと思います。
それを小さなハーフカメラで行えるというのが
ペンSの魅力かと思います。

お預かりしている「ペンS」は外装もキレイで
なかなか良いコンディションの個体かと思われます。
シャッターも一応動作しているのですが
受付時にはあまり気にならなかったのですが
整備前のテストで「B」で切っていると
少しばかりシャッター羽根の動きに粘りがあるようです。
高速だと見た感じではわかりませんが
測定機にかけてみるとやはり露光量はオーバー気味です。
定番の裏蓋底部のモルトはやはり劣化しています。
前回も書きましたがここは通常良く使う厚みのモノより
厚いモルトを貼らないとかなりの高確率で光漏れします。
加えて巻上時のラチェット音がほとんどしていないようです。
逆転防止はかかっているのでツメが外れているわけではないと思いますが
かなり動きが粘っているものと思われます。
致命的なトラブルこそないものの
やはり動きの悪い部分は多々あるようです。

まだ上カバーを外しただけの状態ですが
これから本格的に分解を進めて各部の整備を行います。
シャッターユニット内部はさすがに
ごくごく小さいスペースに
精密に組み込まれていますが
それ以外の部分は造りがシンプルなので
スペースにも余裕があり整備性は良いカメラです。

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