ミノルタSR-Tスーパーのカメラ修理

今日はなかなかピンとくる記念日のない日です。
で、外はまさに梅雨真っ盛りで
今日もしとしとと梅雨らしい前が降っています。
ゲリラ豪雨みたいな土砂降りは本当に困るのですが
しとしとと降る雨は室内から見ている分には
嫌いではありません。なんだか静かで良いですね。
ちょっと蒸し暑いのが嫌ではありますが…
ところで「梅雨」と呼ぶ由来って何だろう?と思って
少し調べたのですが
これも諸説入り乱れていてはっきりしないのですが
梅の実が熟す5〜6月頃に降る雨であることから
「梅」と「雨」で「梅雨(ばいう)」と呼ばれるように
なったと言われることが多いです。
これは私も聞いたことがありますね。
一方でこの季節に気温が上がり雨が降って湿度が高くなることから
カビが生えやすい時期のため「黴(かび)」と「雨」で
「黴雨(ばいう)」と呼ばれ、カビと聞くと聞こえが悪いので
同じ読みの「梅」を使い「梅雨」と読むようになったという説もあるそうです。
でもこれは両方とも「ばいう」の起源ですね
「つゆ」はというと
雨が多く降り、枝先や葉っぱについた「露(つゆ)」から
由来している説や
カビが生えやすい時期のため
梅の実が腐ってしまうことから「潰(つい)ゆ」といわれていましたが
呼び名が徐々に変化し「つゆ」と呼ばれるようになったともいわれています
ではなぜ「梅雨」=「つゆ」になったのかはよくわかっていないようです。
梅雨(ばいう)前線と言ったり「梅雨(つゆ)」と読んだり
日本語はややこしいですよね…

さてさて

本日は「ミノルタSR-Tスーパー」のカメラ修理を行っています。
大ヒット&ロングセラーとなった「SR-T101」の後継機…とも言えますが
SR-Tスーパーが出てからもSR-T101は併売され続けているので
ヴァージョンアップモデルといったポジションかと思います。
1973年発売のカメラです。
シャッター、ミラー駆動部、巻上周りといった機械的基本部分は
ほぼSR-T101と同じです。露出計回路や構造も同様です。
使い勝手の部分でいくつかの変更点があり
設定レンズ絞りがファインダー内で確認できるようになりました。
いわゆる直読式でレンズの刻印をそのままファインダー内に映し出します。
それに伴ってペンタ部のデザインも変更になっています。
そしてスクリーンがスプリット/マイクロプリズム式に変更になっています。
加えてアクセサリーシューが接点付きのホットシューになりました。
変更点はそのくらいだと思います。
これでSR-T101と二本立てのラインナップになり
後にさらにマイナーチェンジされ、それぞれ「SR505」「SR101」になるわけです。
SR-Tスーパー&SR-T101になってからも発売は
輸出も含めて好調だったようで今でも現存個体数は多いと思われます。
やはり基本がしっかりできているカメラはロングセラーになりますね。

お預かりしているSR-Tスーパーは人気のブラック塗装で
なかなか外観もキレイな個体です。
露出計も含めて一通りは動作してはいるのですが
細かくチェックしていくとそれなりに問題を抱えています。
まずご依頼者様からもご指摘いただいていますが
低速シャッター時にほぼ間違いなくミラーアップしたままに
なってしまいます。
次に巻き上げればとりあえずはミラーも降りてくるという
SR-T系ではよくあるパターンのトラブルです。
ミラー駆動部の動作不良ではなく
シャッター後幕の動作不良が原因で
最後まできちんと走りきらないから
後幕走行完了時にリンクするミラーダウンレバーを
うまく蹴れないことが原因です。
後幕の走行不良があるということは
見た目にはわからなくても当然ながら
高速シャッターにも影響が出ていて
シャッター走り始めの露光量と
走り終わりの露光量にかなり差が出てしまっています。
測定器で測ってみると
最も差が出る1/1000時には写真両端で1.5段ほどの差が出ます。
空とか白っぽい壁が背景だとはっきり影響が出ると思われます。
露出計も動いてはいますが精度は全く出ていません。
おそらくハンダ不良等の影響があるもののと思われます。
やはり全体的に整備が必要な状態です。
製造から50年経っているのでさすがにこれはしかたがないですね。

基本的構造がしっかりしているカメラで
部品も丈夫なカメラなので
一通り手を入れればまだまだ調子よく使えるカメラでもあります。
連動糸が多いので分解には少々気を使いますが
整備性も悪くはありません。
ただこのカメラも内部モルトがファインダー周りの多いカメラです。
分解時にはこのあたりの処置は必須です。
ただプリズム周りにはないのはいいですね。
モルトを原因とするプリズム腐食はないカメラです。
まだ取り掛かったばかりですが
これから入念に各部の整備を行っていきます。

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