ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日はこれといった記念日のない日です…
今日に限らず12月の記念日って意外と少ないのですよね
やはりクリスマスと年末にすべて持っていかれているのですかね?
それでは…と過去の12/18の出来事を調べてみると
1997年12月18日に東京湾アクアラインが開通していますね。
私がこっち(関東)に移住してくるより少し前の話です。
こっちに来てクルマ持っていた頃に何度も通るチャンスはあったはずなのに
実は自分の運転ではいまだに通ったことがないのです…(苦笑)
ほんとこっちに来てからは意外と出不精なんですよねぇ…
実はごくごく最近(ほんの数か月前)、知人の運転で
「海ほたる」まで行ったのが初アクアラインでした。
で、「海ほたる」いいですね!
ただのパーキングエリアではなくてここ自体が目的地でも
充分に満足できるスポットでした。
実際にそういうニーズがあるからなのか
アクアラインは海ほたるでUターンして
戻ることもできるようになっているのですね。
(Uターン時に専用料金所をいったん通過します
料金は対岸に行く場合と同額のようです)
川崎方面からだと海ほたるまでは海底トンネルなので
眺望も何もないですが海ほたるではたくさんある展望台から
様々方向を望むことができ、なかなか壮観です。
おみやげやさんや食べ物屋さんもいろいろあって充実しています。
ここでその時に食べた「あさり丼」とあさりたっぷりの「貝汁」は
本当に美味しかったです。ちょっとお高いですが…
また行ってみたいですがクルマ持ってないのでいつになるやら…(笑

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
ニコンF2のボディに露出計内臓のフォトミックファインダーを
組み合わせたモデルです。
先代の「F」ではフォトミックファインダーは
途中から追加された形であり
スタイリング的にも機能的にも「とってつけた感」を
どうしても感じてしまいがちでしたが
「F2」では最初からフォトミックファインダー付きモデルが
アイレベル以上に主力になると意識されて作られていると思われます。
多少の頭でっかち感はありますが
それでもFフォトミックに比べれば随分一体感もあり
ある意味独特の無骨さはニコンらしくて良いと思います。
F時代にはファインダー側にあった電池室は
ボディ底部に配置されメンテナンス性も向上しています。
そしてF2フォトミックではF時代にはなかった
ファインダー内SS・絞り表示も搭載され
アイレベルに比べても非常に使いやすい仕様となっています。
F一桁機ならではの交換式ファインダーはF2発売以降
いろいろな種類のものが追加発売されフォトミックファインダーだけでも
5種類のモノが存在します。

お預かりしている「フォトミック」はアイレベルと同時に発売された
最もベーシックなタイプのフォトミックファインダーです。
整備する立場としては後に出る「LED式露出計」のタイプだと
修理不可能な場合も多いのですが
指針式のこのタイプのフォトミックやフォトミックAは
ブラシ式の摺動抵抗に大きな劣化等を抱えていない限りは
大抵の場合は修理整備可能かとは思われます。
今回のフォトミックは露出計に関しては一通りは動作しているものの
その摺動抵抗の汚れが影響しているとみられる不安定さがあることと
精度的にも調整が必要な状況です。
トラブルの多い本体側の電池室には大きな問題はない様子ですが
シャッターは精度的にかなり問題があり
高速Ssの精度は出ておらず1/2000に関してはほぼ開いていない状態です。
低速は今度はスローガバナーに粘りがあって
息絶え絶えに動いているような状況です。
いずれも機械的な動きの悪さから来ているもので
一通りの整備で改善されるものと思われます。

この時代のニコン機は全てそうですが
特にF一桁機はメンテナンスを行いながら
長く使うことを前提に造られているカメラです。
そのため整備性はもちろん良く
非常によく考えられた部分に調整機構があり
隅々まで目が行き届くようになっています。
その上で一桁機ならではの丈夫な部品が組み合わされているので
余程過酷な環境にさらされていない限りは
登場から50年以上経った現在でも十分な精度を確保することができます。
とはいえ、古い機械は内部で何が起こっているのか
わからない部分もあるので今回も慎重に取り掛かっていきます。

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