ミノルタX-700のカメラ修理

今日は「ブリの日」だそうですよ。
日付の由来は12月(師走)は「鰤」(ブリ)が
魚へんに「師」と書くことからで
20日は「ぶ(2)り(輪=0)」と読む語呂合わせからだそうです。
刺身、たたき、ブリしゃぶ、味噌漬け、照り焼き、塩焼き、ぶり大根
ブリを美味しく食べる料理はたくさんありますよね!
実は私の昨晩の酒の肴もブリの刺身でした。
もう最近はあまり脂の乗った刺身はあまり食べられないのですが
ブリのお刺身はたまに無性に食べたくなるのですよねぇ
といってもほんの少しで良いのですが…
「ブリ」の語源については諸説あり
脂の多い魚なので「あぶら」の「ぶら」が転じたという説や
古くは火にあぶって食べたので
「あぶり」が略されて「ぶり」になったという説などがあるそうです。
そして出世魚としてもよく知られていますね。
関東ではワカシ→イナダ→ワラサ→ブリ
関西ではツバス→ハマチ→メジロ→ブリなどの順で呼ばれます。
こんなこと書いてたら今度はシンプルな塩焼か
ブリ大根でいただきたくなってきました…(笑

さてさて

本日は「ミノルタX-700」のカメラ修理を行っています。
1981年発売のカメラです。
スペックとしては中級機にあたりますが
登場以降、長らくミノルタのMF一眼レフの頂点に
君臨したカメラです。
新設計のフレームとミノルタならではの
ユニット構造の横走りシャッターユニットを組み合わせる構造です。
ミノルタでは昔から節目節目で試行錯誤してきた構造ですが
他社モデルで同様の構造を見ることはありません。
それに過去のトップモデルほどではないものの
ミノルタらしい感触の良い巻上と
ミノルタらしい明るくキレの良いファインダーが組み合わされます。
総合的にミノルタらしい非常に使い心地の良いカメラにまとめられています。
オートフォーカス機の「αシリーズ」登場後も
生産が続けられ1999年まで発売が継続され
18年もの間、存在し続けたカメラです。
ここまでのロングセラー機になるということは
それだけ基本設計も含めて優れたカメラの証であるとも思います。
現存している個体数も多いのですが
長期間発売されていたこともありその程度は様々です。
電子制御とはいえ完成度は高く
電子部品関連のトラブルは少ないほうではありますが
やはりシャッター制御のできない個体は修理不可能の場合も多いです。

お預かりしている「X-700」は
しばらくの間、使われずにしまい込まれていたものかと思われます。
モルトはとにかく全滅で粉状にボロボロになってしまっています。
それがファインダー内にも入り込み
ファインダーを覗くとモルト屑だらけです。
ファインダー内はまだ良いのですがこれが駆動部に入り込むと
トラブルの原因にもなってしまいます。
シャッターは一通り動作しており、オート制御もできてはいるのですが
シャッタースピードの精度には少々問題有りです。
マニュアルで設定するとダイヤル設定で一通り変化もするのですが
全体的にSSが開き過ぎで1/1000設定でも1/400くらい露光してしまいます。
よくあるパターンとしては幕軸の動きが悪くて
後幕の幕速が遅く視野の後半で開き気味という場合が多いですが
今回は幕速のバランスは問題なく露光ムラはありません。
幕速自体も遅いわけではありません。
制御が全体的にSS遅めになっているという感じです。
電気的な問題なのかマグネットの吸着に問題があるのかと思われます。
これ以上はこれから詳しく分解しながら確認していかないとわかりません。

まだ取り掛かり始めですが
ユニット構造の横走りシャッターの全貌が確認できるところまで
これから分解していきます。
まずはマグネットの清掃と確認から行っていきます。
並行して機械駆動部の整備も一通り行っていきます。
制御していないわけではないので原因は何であれ
しっかり改善はできるかと思います。

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