ペンタックスKXのカメラ修理

今日は「ハンバーガーの日」だそうですよ。
1971(昭和46)年のこの日に
東京・銀座の三越デパート1階に「マクドナルド」の
日本1号店が開店したことに由来しています。
開店当日、1万人以上の客が詰めかけ
1日で100万円以上の売り上げを記録したそうです。
「ハンバーガー」は当時1個80円だったそうです。
「ハンバーガーの日」というより「マクドナルドの日」ですね(笑
若い頃程、頻繁に立ち寄ることはなくなりましたが
今でも無性にマックのハンバーガーは食べたくなりますね。
ハンバーガーももちろん好きですが
マックのポテトが大好きなんですよ。
あのちょうどいい塩梅にカリカリしているのがいいのですよねぇ
モスのもちもちしたボリューミーなポテトもいいのですが
私はマックのポテトがより好みです。
そういえば少し懐かしい話になりますが
2008年から2017年まで日本でも発売された
「クォーターパウンダー」にめちゃくちゃハマりました。
当時は仕事場の隣にマックがあったこともあって
頻繁にクォーターパウンダーを食べていました。
あの肉肉しさがたまらなかったのですよねぇ…
こんなこと書いていたらまたマックに行きたくなってきますね。
少し遠くまで行かないとないのですよねぇ
(それでも徒歩圏内ですが…)
今度の休みの日にでも行ってきます!

さてさて

本日は「ペンタックスKX」のカメラ修理を行っています。
1975年発売のカメラです。
いわゆる「Kシリーズ」の一員ですが
その中核を担うモデルです。
このKシリーズから「ペンタックスKマウント」が採用されています。
より高機能化・電子化・自動化される未来を見越して
ついにM42マウントと決別したわけですね。
「Kシリーズ」は「K2」「KX」「KM」の3本立てですが
トップモデルの「K2」は完全新設計の電子制御モデルです。
ベーシックモデルの「KM」はM42マウントの「SPF」を
そのままKマウント化したようなカメラです。
そして今回のこの「KX」が機械制御シャッター機として
正常進化したモデルとなります。
基本的な機械駆動部分はSP系を引き継いでいますが
露出計受光体はSPDとなり
ペンタプリズムはアルミ蒸着から銀蒸着へ変更
ファインダー内露出計表示は設定SSと露出計指示値を表示する
「二針式」となり視認性が劇的に進化しました。
さらに直読式の絞り値表示も追加され
マニュアル露出機として非常に使いやすい仕様に進化しています。
まだ小型化までは進んでおらず少し大柄で重いですが
非常に使い勝手に優れたカメラです。

お預かりしている「KX」は
相当長い間仕舞い込まれたままとなっていたようです。
動きが悪かったり電気的な接触不良があっても
それらは修理整備で何とかなりますが
実は一番心配なのはプリズム腐食です。
SP時代と同様にプリズムの周りを
遮光用のモルトがぐるりと巻いていあり
そのモルトの加水分解から浸食しプリズムの蒸着を剝がしてしまいます。
SP時代と同様にファインダー内に黒い線が横方向に出てきていまいます。
そして現存する「KX」のほとんどがこのプリズム腐食を起こしていると思われ
腐食のないプリズムを入手するのは相当困難です。
当店でももう既にKXのプリズム交換は対応不可能です。
ただ、今回お預かりしてる「KX」は
遮光用のモルトは加水分解してるものの
それがプリズムに浸食する前で何とか止まっており
プリズム表面塗装にわずかにダメージはあるものの
銀蒸着への悪影響はない状態でした。
加水分解したモルトとそれを留めている粘着テープは
プリズム塗装を剥がさないように慎重に取り除いて
腐食対策を含めた処置を行います。

画像はまだ上カバーを開けただけの段階のものです。
何はともあれプリズムが
ダメージをほとんど受けていないことに安心しました。
保管環境がよかったこともあるでしょうが
こういった状態の良いものは今や非常に少ないと思います。
動きや電気的にはそれなりに問題があって
やはり幕軸の動きは悪く高速シャッターは一部開きません。
加えて低速シャッター時に頻繁にミラーアップも起こります。
露出計も接触不良で不動ですが電池はキチンと抜いてあり
電池室や周辺に大きなダメージはなさそうです。
少し話は逸れますが画像の上カバー裏にも大きな基盤保護用の
座布団モルトが写ってますが(もちろん劣化してボロボロです)
このKシリーズあたりからペンタックス機は
やたらと内部モルトを多用してボディの隙間を埋めている部分が多くなります。
もちろんそのあたりの対処と対応策も行っていきます。

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