ニコンFEのカメラ修理

今日は「日本三景の日」だそうですよ。
江戸時代前期の1643(寛永20)年
儒学者・林春斎が著書『日本国事跡考』において
「松島(宮城県)」「天橋立(京都府)」「宮島(広島県)」を
卓越した三つの景観とし、これが「日本三景」となっています。
日付は林春斎の1618(元和4)年の誕生日(グレゴリオ暦)に
由来しているそうです。
宮島はもちろん出身県ですから馴染みが深いですし
幼い頃から何度も訪れていますが
松島と天橋立は行ったことないのです。
私、行ったことのない県や地域が多いのですよねぇ…(苦笑)
あまり気軽に行けないところまでは遠出したがらない…ってのもありますが
アタマの関係で足が少し不自由になってからは
なおのこと遠出したがらなくなったので
おそらく行くことはないかな…
でも宮島はヒサビサに行ってみたいですねぇ…懐かしさもあるし…
今度のお盆に墓参りに帰省しますが
少し足を延ばしていってみるかな…でも暑いでしょうねぇ…
呉から宮島は意外と遠いし…
でも前向きに検討します!

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
1978年発売の中級機です。
ニコマートEL系の後継機ですね。
FM系と同様にコパル製金属羽根縦走りシャッターユニットを搭載しますが
その制御を電子制御で行います。
その恩恵として「絞り優先オート露出」も備えます。
ファインダー内表示はEL系から継承した
露出計指針と設定SSが一目で確認できる二針式で
感覚的にも非常にわかりやすく使いやすい露出計になっています。
さらにAiレンズの刻印を直読する絞り値表示窓もファインダー内に配置し
ファインダー内で現在の露出設定を簡単に確認できます。
オート露出で使うにしてもマニュアル露出で使うにしても
非常に使いやすいカメラだと思います。
加えてオートや開放測光は使えなくなりますが
Ai連動爪を倒すことで非Aiレンズの装着も可能です。
ただ私も過去経験があるのですが
Aiレンズに戻したときに爪を戻すのを忘れないように注意です。
(露出計確認時に気が付くとは思いますが)
当時のキャッチフレーズは「シンプル・ニコン」でした。

お預かりしている「FE」は巻上軸の戻りが悪く
巻き上げた後に見かけ上レバーは戻ってくるものの
軸自体が戻ってこない状態になってしまい
シャッターが切れなくなってしまいます。
軸が戻ってこないので巻上レバーは手ごたえなく
スカスカな状態で何度でも巻上方向に回せます。
そうして何度か巻上方向に回しているうちに
思い出したように巻上軸が戻ってきて
シャッターを切ることができる…という状態です。
FEだけではなくFMでもたまにみかける症状です。
巻上軸上部部分の動作不良が原因と思われます。
そこがある程度解消しないと他の動き等の確認もままならないので
まずは巻上周りの整備から行います。
その後、各動作を確認しながら全体の整備調整を行っていきます。

画像は取り掛かり始めの状態のモノです。
この手の電子カメラはいったん作業を進めだすと
余計なことには一切手が回らなくなるので
集中して作業を行っていきます。
で、その作業の途中(巻上トラブルがある程度解消した段階)で
発覚したのですが
まず電源が非常に不安定です。これは単なる接触不良だと思います。
加えてシャッタースピードの制御が上手く動作できないようです
制御しようと変化はするのですが
1/1000、1/500、1/250は開かず
1秒も1/30くらいで切れている感じです。
これはちょっと大変かもしれません。
全く制御しようとしていないわけではないので
何とかなるとは思いますが…
単純にマグネットの吸着の問題であればいいのですが…
いろいろと原因が考えられるので
ひとつひとつ対処して原因を探していきます。

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