今日は「接着の日」だそうですよ。
「くっ(9)つ(2)く(9)」と読む
語呂合わせからだそうです。
当店でも作業で接着剤を使うことはありますが
接着剤とひとことでも言っても
特に現在はいろいろな種類の接着剤があるので
用途には注意が必要です。
当店の作業では使うことはまずありませんが
特に瞬間接着剤の類は使いどころに
気をつけた方が良いと思います。
接着するモノ自体や
付着していなくても
その周りにダメージを与える場合があります。
調べてみるとわかりますが
接着剤って用途によって本当にたくさんの種類があるのですよ
上手に使えば非常に便利な場合もありますが
何事も「適材適所」です。
ついついおざなりになりますが
接着剤に限らず何を使うにしても
まずは説明書をしっかり読むことをお勧めします。
さてさて
本日は「オリンパスペンEES」のカメラ修理を行っています。
1962年発売のカメラです。
ペンシリーズを代表するともいえる「ペンEEシリーズ」の
派生シリーズで固定焦点からゾーンフォーカスへ変更されたカメラです。
通常の「EE」より少し綿密にピント合わせが行えます。
光量と撮影距離の十分ある通常の撮影では
あまり違いはないと思いますが
絞りを開け気味になる撮影とかだと
ゾーンフォーカスだとやはり安心です。
レンズは少し「EE」と異なり30mmF2.8となっています。
SS・1/30、1/250秒の2速切り替えとなる
オート露出で撮影するカメラです。
お預かりしている「EES」は絞り羽根が固着してしまっているようで
最小絞りの状態から全く動かないようです。
これでは当然ながらオート露出は全く機能しません。
やはり心配されるのはセレン光電池の状態ですが
絞りこそ動かないもののSS切り替えは明るさによって
切り替わっていることが受付時に確認できたので
精度はともかくとしても露出計は動作しているようです。
レンズ・ファインダーにはそれなりにカビや汚れが確認できます。
画像は既に一通りの整備が完了した状態です。
少し動きが落ち着くまで様子見の状態です。
絞り羽根にはやはりわずかな油汚れが付着していて
それが原因でしっかりと羽根同士が張り付いてしまっている状態でした。
シャッター羽根も絞り羽根もいったん外して
入念に洗浄して再組立てしました。
現在は非常にスムーズに動作しています。
セレンの起電は十分で露出計の精度も問題なく調整いたしました。
SSの切り替えタイミング、絞り羽根の制御も調整済みです。
レンズ、ファインダーもできる限り清掃し
快適に使える状態になっています。
これからもまだまだ長く使える状態になっています。
これから最終チェックを行って問題なければ完成となります。
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