ペンタックスSVのカメラ修理

今日は「コスモスの日」だそうですよ。
3月14日の「ホワイトデー」から半年後となるこの日に
プレゼントにコスモスを添えて交換し
お互いの愛を確認し合う日などとされています。
もはや私には全く関係ない日ですが(笑
ちょうどコスモスが開花し始める時期でもありますね。
少し涼しさを感じる秋の風にゆらゆらと揺れる
コスモスの花は何とも言えず良いものですよねぇ
でも写真に撮ろうとすると
あのゆらゆらがなかなかやっかいで
特にMFだとイライラするほど苦労します(苦笑)
あれほどそよ風でゆらゆらするほどの
細い茎で大丈夫なのかといつも思うのですが
台風の襲来とかでいっせいにコスモスがなぎ倒されている光景も
よく見ることがあり何だか悲しくなりますよね。
でもあの儚さが何とも魅力だったりするんどえすが…

さてさて

本日は「ペンタックスSV」のカメラ修理を行っています。
1962年発売のカメラです。
前モデルの「S3」で完全自動絞りとなり
「SV」ではついに自動復元型のフィルムカウンターが装備され
セルフタイマーも追加されました。
「SV」の「V」はセルフタイマーを意味する”Voraufwerk”の
頭文字だといわれています。
この時代のカメラのセルフタイマーレバー部に
「V」と刻印されているものは他にもたまにありますよね。
ただこのセルフタイマー、初見で事前に情報がないと
セルフタイマーがあることに気づかないかもしれません。
その後のカメラによくある前面にレバーがあるタイプではなく
巻き戻しクランクの基部のダイヤルでタイマーセットを行います。
余談ですがここのセルフタイマーの動作不良が原因で
レリーズ不良を起こすことが「SV」ではたまにあるようです。
露出計こそ内蔵されていませんが
この「SV」でほぼ現代的な
マニュアルカメラとなったといえると思います。
アサヒペンタックスS系最終モデルにして完成形といえるカメラです。

お預かりしている「SV」はシャッター幕の硬化のため
シャッター幕が正常に走り切れない状態でした。
「SV」でこれまで一度も幕交換が行われていない個体は
ほぼほぼ幕交換が整備の前提となります。
破れているとか穴が開いているとかではなくても
硬化して波打っているともはや正常に動作することはできません。
登場から60年経過するこの時代の布幕フォーカルプレーンでは
さすがにシャッター幕も消耗品となってしまいます。
使われているシャッター幕にもいろいろ細かな違いがあるのですが
当時「SV」で使われているシャッター幕は
間違いなく耐用年数を超えているようで
先述した通り過去に幕交換がされていない個体では
硬化がかなり進んでいて正常に動作しないものがほとんどです。

画像は既に整備完了済みの状態で
少し動きが落ち着くまで様子見をしている段階です。
手前に置いてあるのが交換したシャッター幕で
やはりこれでは1/1000や1/500どころか
普通にも走行できないだろうな…と
一目でわかる硬化状態です。
今回はミラーも劣化がかなり進んでいて
ファインダー像に影響が出るレベルだったので
ミラーの交換も行っています。
これから最終テストを行って問題なければ完成となります。
1/1000から1秒まで全く問題ない精度で安定しています。

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