日別アーカイブ: 2018年7月6日

オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「ピアノの日」だそうですよ。
ピアノが弾ける人って憧れますよねぇ。。。
中学生くらいから30歳くらいまでは
趣味でギター弾いていましたが(めちゃ下手くそでしたが)
やっぱりピアノが弾けるほうがステキだなぁ。。。と思っていました。
まぁ、もう今更、自分が習おうとは思いませんが。。。(笑)

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
最近、OM-1の修理が多いですね。
もともと人気の高いカメラですし
これからフィルムの一眼レフを始めてみよう!という方にも
軽量でコンパクトなOM-1は最適な1台だと思います。
露出もピントもマニュアルなので
慣れは必要ですがそういうカメラの基礎的なことを
覚えていくにも良いカメラだと思います。

お預かりしているOM-1は
ご依頼者様が昔から愛用しているものとのことですが
随分長い間、使われていなかったものと思われます。
まず裏蓋が開きません。。。
ご依頼者曰く、
「以前、モルトが劣化したときにスポンジを貼ったのだけど
それがくっついてしまっているのかも。。。」とのことでしたが
仰せの通りスポンジを接着した両面テープらしきものが
蓋までくっつけてしまっているようです。
まぁ、それは大したことではないのですが
全体的に動きはやはり悪いですね。

高速シャッターでは露光ムラがあり
低速シャッターではスローガバナの粘りで
1秒のシャッタースピードで5秒くらいかかってしまいます。
露出計はズレもありますが少々不安定です。

マウント奥に見えているのがシャッタースピード制御部と
スローガバナーです。
OM-1はそれまでの一眼レフと比べて
軽量コンパクトに仕上げるために
独創性の強い構造になっていますが
このスローガバナーも独特ですね。
とはいえ粘り・固着の原因はやはり汚れや油切れです。
取り外して清掃・注油で症状は改善すると思われます。

ところで、今回のOM-1もそうだったのですが
現在では水銀電池が入手できないので
LR44等で代用されている方も多いと思います。
電圧変換型の電池アダプタを使用している場合なら
問題はないのですが
スペーサー等を使ってそのままLR44を使用されている場合
電圧は水銀電池の1.3Vより0.2V高い1.5Vとなります。
OM-1だけでなくこの時代のカメラ内蔵露出計のほとんどがそうですが
電池室からスイッチ・CDSを経由して露出計にそのまま入っていくため
電圧の差は露出計の指針の振れに直接影響します。
OM-1の場合だと0.2Vの違いで約1.5段アンダー表示となります。
結構な差が出てきてしまうので
電圧を変換するか露出計を1.5Vに合わせて調整する必要があります。
今回は1.5Vに合わせて露出計の調整を行います。

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