日別アーカイブ: 2019年8月7日

ミノルタAL-Eのカメラ修理

今日は「バナナの日」そうですよ。
甘くて美味しいバナナいいですよねぇ~
昔ながらの喫茶店でバナナサンデーとか食べたいなぁ。。。
他にもこの季節は桃とか葡萄とか梨とか
美味しい果物はいろいろありますが
バナナは意外としっかりお腹にたまるのがいいですよね!
だから一時期、山歩きに必ず持っていってた時期がありました。
(ヘナヘナになってしまいがちなのですが。。。(苦笑))
そういえばバナナはフィリピンのイメージですが
輸入される果物としては一番の輸入量を誇るそうです。
今では種のないバナナが当たり前のように流通していますが
フィリピンやマレーシアには野生の種ありバナナもあり
現地では食べられているのだそうです。
きっと全く異なる味わいなのでしょうねぇ。。。食べてみたい。。。

さてさて

本日は「ミノルタAL-E」のカメラ修理を行っています。
ミノルタのこの時代のレンズ固定式カメラといえば
「ハイマチック」が本流ですが
ALシリーズはよりコンパクトなミノルチナシリーズを源流としています。
ミノルチナ(S/P)→ALS→AL-F→AL-Eと続き
今回のAL-EがALシリーズ最後のモデルとなります。
今見るとなかなか魅力的なカメラばかりなのですが
ALシリーズは当時はなかなか販売数としては伸びなかったようです。
AL-Eは時代を反映して
シャッタスピード優先AEを搭載したモデルです。
ミノルチナやALS譲りのコンパクトさで端正なルックスですが
ほんの少しだけ高さが高くなっています。
シャッターはシチズン製で最高速は1/500
レンズはもちろんロッコールで40mmF1.8の大口径です。

お預かりしているAL-Eは40年近く仕舞ってあったものを
ご依頼者様が最近見つけて
まずは撮影に使ってとのことです。
とりあえず写真は写り使えるようだったのですが
しばらくするとシャッタスピードリングが動かなくなってしまったとのことです。
早速、現状チェックを行ってみると
確かに何かに噛みこんでいるような感じで
シャッタースピードリングが全く動きません。
シャッターを切ってみると確かに切れるのですが
たまに開きっぱなしになってしまうようです。
どうも羽根の粘りとかではなさそうです。
加えて絞りがオート時、マニュアル時に関わらず
最小絞りのまま全く動きません。

まずは完全に分解する前にシャッタースピードリングが動かない原因と
シャッターが開きっぱなしになってしまう原因を探ります。
シャッターユニット内部の羽根駆動部やスローガバナとのリンケージ部分
あちこちの動きが悪くガバナのピンを噛みこんでしまっているのが原因のようです。
さらにこの後、シャッターユニットを完全に降ろして
絞り羽根駆動部(オート制御部)の整備も行ったのですが
こちらも動きが非常に固く羽根が動けない状況でした。
AL-Eの絞り羽根制御は少々独特で
マニュアル時、オート時に関わらず
普段は常に最小絞りでスタンバイしています。
レリーズが半押しになった時点で
マニュアル時であれば設定された絞り値
オート時であれば露出計の指針の位置(挟み込み)によって
絞り羽根を駆動し所定の絞りにする。。。といった動きをします。
レリーズの際に絞り羽根を動かすリンクの力は
さして強い力ではなく、動かされる絞りユニット側は
非常に軽い動きになっていないとすぐに動けなくなってしまいます。
もちろん今回は羽根や駆動部の清掃により
スムーズに動くように整備しています。

先述のとおりミノルタのALシリーズ(ミノルチナも含んで)は
当時のニーズにはなかな合わなかったようです。
非常に魅力的なモデルばかりなのですが。。。
せめて現存しているALシリーズは
長生きしてほしいですね!

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