日別アーカイブ: 2021年1月16日

コニカC35のカメラ修理

今日は「禁酒の日」なのだそうです。
1920(大正9)年のこの日にアメリカ合衆国で
「禁酒法(Prohibition)」が実施されたことに由来しています。
うーん、お酒は体質によって
飲めない方や苦手とする方もいらっしゃるので
一概には言えませんし、あくまで個人的見解ですが
美味い酒は一緒に食べる料理を
より美味しくするものだと思っているので
飲めなくなるとちょっと困りますねぇ
同時にお酒はオーディオやギターのアンプみたいなもので
その時の感情をより増幅させる効果もあると思います。
楽しい時に飲めばより楽しくなり
悲しいときに飲めばより悲しくなる。。。という感じで。。。
転じてうまく付き合えば
より人生も味わい深いものになるのではないかと。。。(笑)
ただ、昨年の入院以降、私もあまり量が飲めなくなりました。
それでなくても後遺症でふらついているのに
少し飲みすぎると「また頭おかしくなった?」と思うほどに
翌日まっすぐ歩けなくなってしまうのですよねぇ
寝る前に日本酒2合飲む程度でも翌日に影響が出るみたいです。
まぁ食べるものもいろいろ制限しなくてはいけないので
少しだけ食べて少しだけ飲んで楽しむくらいで
ちょうどいいのでしょうね
そのときそのときに合わせた
付き合い方をしていけばよいと思います。
(。。。やめる気はないらしい。。。(笑))

さてさて

本日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
1960年代の終わりから70年代にかけて
「じゃーに~コニカ」のキャッチフレーズで
一世を風靡したカメラです。
その魅力は何といっても手軽に持ち出せるコンパクトさで
さらにプログラム露出で露出もカメラ任せです。
ピントはしっかりレンジファインダーを装備しているので
きちんと合わせて撮ることもできますし
ある程度目測でおおまかに合わせてスナップでも良いと思います。
このC35の大ヒットを受けて各社こぞってこのサイズで
プログラムオートで撮れるカメラが勢ぞろいしたと思います。
それほど大ヒットしたカメラなので
現存する台数はもちろん非常に多いのですが
手軽に持ち出せるカメラだけに荒っぽく使われているものや
あまり気を使われず放置されている個体も多く
意外と良いコンディションの個体は少ないと思っています。
使用電池は本来はMR44(H-C)の水銀電池です。
水銀電池は液漏れが起きなくても
電池から発生するガスで端子や配線を腐食させます。
なので仕舞い込む際にはなるべく電池を抜いておくのが
正しい扱いなのですが
C35はその手軽に誰でも使えるキャラクターが災いし
他のカメラに比べても
電池が入れっぱなしになっている可能性が高いようです。
そのため一見電池室はキレイでも配線が腐食していたり
端子留めの樹脂が折れてしまっている個体が多いと思います。
(これは樹脂の耐久性の問題もありますが)

お預かりのC35も露出計は全く動きません。
電池室の内部は一見キレイなのですが
マイナス側の端子がグラグラになっているので
おそらく端子留め部分(樹脂)が破損してしまっていると思われます。
破損すると裏で簡単に+端子とショートしてしまいます。
実際に電池室を外してみると
プラス側もマイナス側も配線は朽ちていて
完全に断線していました。
配線内部も広範囲にわたって朽ちてしまっているので
配線はごっそり交換するしかないようです。

先程、「荒っぽく扱われた個体も多い」と書きましたが
この個体は電池入れっぱなしで
放置されていた期間はあったものの
外装やレンズのコンディションは悪くなく
丁寧に使われて大切に保管されていたのではないかと思われます。
C35といえばシャッター羽根(正確には駆動部の円盤)の粘りが
非常に多いのですがこの個体はそれもほとんどありません
もちろん念のためにシャッター駆動部の
清掃整備もきちんと行います。
先程も書きましたが使用電池はMR44でこの電池は
現在のLR44(SR44)とサイズがほぼ同じで
そのままLR44が使えます。
ただし電圧は1.3Vから1.5Vになるので
そのままだと1.5段程度露出アンダーになってしまいます。
今回は1.5Vに合わせて露出計も調整し
LR44(SR44)をそのまま使って適正露出が得られるようにします。
基本的にはシンプルで非常に動きも安定しているカメラです。
きちんと整備を行えば
当時と同じように気軽に持ち出せて
ガンガン使い込んでいける相棒になること間違いなしです。

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