月別アーカイブ: 2021年10月

ミノルタSR-Tスーパーのカメラ修理

今夜は「十三夜」です。
旧暦の毎月十三日の夜のことですが
特に旧暦9月13日~14日の夜「九月十三夜」を意味します。
「十五夜」は言うまでもなく有名ですし
「中秋の名月」といえば「十五夜」の月ですが
「十三夜」は「十五夜」に次いで月が美しいとされ
「後の月(のちのつき)」とも呼ばれています。
この季節は秋晴れとなることも多く
一雨ごとに空気が澄んで空が高くなる季節です。
9月後半の「十五夜」よりも
個人的には「九月十三夜」のほうが夜空はキレイかと思います。
ただし、今日もそうですが
一気に寒くなる季節でもあるので夜空を見る場合は
寒さにご注意くださいませ。
昨日は昼間はぐずついたお天気でしたが
夜にキレイなお月様が見えていました。
ちょうどリハビリで自転車ででかけたのですが
確かに月とそれにかかる雲は非常に美しかったですが
いかんせん身体がある程度温まるまでが激寒でした(苦笑)
今夜は夜遅くには曇ってしまうようです。
早めの時間に夜空を見上げてみると良いかもしれません。

さてさて

本日は「ミノルタSR-Tスーパー」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
大ヒット作「SR-T101」の
ヴァージョンアップ版という感じでしょうか
「SR-Tスーパー」が発売後も「SR-T101」は生産・販売され
後にそれぞれ「SR-T101」が「SR101」
「SR-Tスーパー」が「SR505」に
モデルチェンジされていくので
SR-T101の後継モデルとは単純に言えないと思います。
ただ、SR-Tスーパーは構造上の基本的部分は
SR-T101と同様です。
変わった点としてはファインダー内で絞り値がレンズの刻印を
直読する方式で確認できるようになりました。
そのためボディ上カバー形状はSR-T101とは明らかに異なり
デザイン上も明確に違いがある形状となっています。
加えてファインダースクリーンがスプリット+マイクロプリズムとなりました。
アクセサリーシューに接点が付きホットシューとなりました。
この3点が機能的な相違点です。
これだけといえばこれだけですが
より使いやすい形態に進化したと言えると思います。
逆に元々のSR-T101の基本的設計が優れていたため
基本的な部分には手を付ける必要がなかったとも思われます。
どちらにしてもミノルタらしい使い心地の良い
非常に丈夫なカメラです。

お預かりしているSR-Tスーパーは
かなり長い間、使われずに仕舞い込まれていた個体だと思われます。
加えて保存環境もあまり良いとは言えないようです。
ボディには汚れやサビがかなり付着しており
装着されているレンズやファインダーはカビだらけです。
シャッターは後幕が最後まで走り切ることができず
少し隙間を残して止まってしまいます。
当然ミラーアップしたままになってしまいます。
露出計はかろうじて動作していますが
指針が全く安定しません。
上へ下へと踊っているような状態です、
バッテリーチェックでも同じ状況です。
そしてレンズ絞り連動部のテンションが全く効いておらず
押し込まれると自力で戻ってこれません。
多少テンションが効いているなら
単なる動作不良なのですが全くテンション感がありません。
ちょっとイヤな予感が…
ファインダー内、SS表示は連動して動作していますが
シャッターダイヤルを回した時の感触も
ちょっとイヤな感じがします…
さらにイヤな予感が増していきます。


とりあえず上カバーを外してみたのですが。。。
あぁ。。。やっぱり。。。
連動糸が1本切れてしまっています。
動作確認している間にかなりイヤな予感はしていたのですが
見事的中です。
これが切れているとなかなか厄介な事態になります。
まぁ直らないことはないのですが
かなり手間がかかる上に微妙な調整が必要となってきます。
SS表示側は切れていなかったので
もしかしたらセーフかも…と淡い期待をしていたのですが…
まぁとにかく直すしかありません(苦笑)
連動糸は通常の使用状況だと
そうそう切れるものではないのですが…たまにこういうこともありますね。
今回は違うと思いますが
誤った上カバーの外し方をするといとも簡単に切れてしまいます。
連想糸のセッティングは再組立て時に根気よく行うとして
まずは分解を進めて動作不良の幕軸部分や
ミラー駆動部、巻上部の整備から取り掛かっていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ニコンFEのカメラ修理

今日は「貯蓄の日」だそうですよ
うーん…社会人になって数十年経ちますが
貯蓄…まぁ貯金ですよね…大した貯金できてないですねぇ(苦笑)
おまけに今はこんな仕事しているせいもあって
毎月、かなりギリギリですからねぇ(汗)
ただ、家族もいないので
たくさん貯金がないとマズイということはないのですが…
いつまで五体満足で仕事ができて
いつまで生きられるかによって変わりますよねぇ
まぁ、それがわからないから難しいし
張り合いもあるのでしょうが…
まぁ、何かあったときのために最低限の貯蓄が必要なことは
昨年の入院騒ぎで痛感しましたね…
あまりケチ臭く貯め込むものもどうかと思いますが
備蓄的な意味での貯蓄は最低限必要ですよねぇ…耳の痛い話です(苦笑)
リスクを考え始めるとキリがないですし…

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
一時期、依頼が少なくなっていたような気がしたのですが
また最近,FEの整備依頼が多いですね。
ニコマートEL系を前身とする
ニコンの中級機クラスの電子制御シャッター機です。
F一桁ほどではありませんがニコンらしい堅牢な造りに
安定した電子制御回路でシャッターをコントロールするカメラです。
電子制御シャッター機定番の絞り優先AEを搭載しています。
当時のキャッチコピーは「シンプルニコン」
確かに機能はシンプルですが
使い勝手は非常に考え抜かれていて
視認性の非常に良い露出計表示が魅力のカメラです。
デビューは1978年
当時の電子制御機としてはトラブルの少ないカメラで
発売から40年以上経過した現在でも
無茶な使い方や無茶な分解をされている個体でもない限り
大きな電気的トラブルは少ないほうだと思います。
それよりも避けて通ることのできない
機械的な動作不良の方が多いと思われます。

ただ、今回のFEはいわゆるショック品と思われ
落下させてしまって以降、露出計が動かなくなってしまったそうです。
指針式の露出計は比較的ショックに弱いとも
昔から言われますが
LED式の露出計も制御部はかなりショックには弱いので
その辺りは変わらないかと思います。
FEの場合は露出計そのものもそうですが
露出計と一体になっている管制部も比較的ショックに弱く
このあたりにトラブルが発生すると管制部ごと交換するしかありません。
ただ今回の場合は露出計は全く動かないものの
シャッタスピードの制御はそこそこの精度で動作していて
オートも精度はあまりよろしくないですが
動作しはしています。
しかしながら管制部交換のためそのあたりの精度出しも
一から設定しなおします。

まずは管制部+露出計を取り出して
念のため確認してみましたが…
露出計から出ている赤黒リード線に
直接電圧をかけてみても露出計は全く反応しません。
やはり内部断線のようですね。
載せ替える前にここからさらに分解を進めて
シャッタユニット、巻上機構部、ミラー駆動部の整備を行っておきます。
FE/FM系は比較的巻上関連のトラブルが多い傾向があり
今回も若干その症状の前兆も見られるため
機械的部分の整備もしっかり行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ニコマートELのカメラ修理

今日は「きのこの日」だそうですよ。
そうですよね、秋真っ盛りですし、きのこの季節ですね!
やはり王者はマツタケですよね。
焼きマツタケなんてもう何年も口にしていないですねぇ(苦笑)
味わいならホンシメジも負けてはいません。
昔から「香りまつたけ味しめじ」と言いますものね。
ただホンシメジはそんなに流通量が多くないので
少し入手しにくいとは思いますが…
ブナシメジならどこにでもいくらでもあるのですがねぇ
まぁ、そんな高級なマツタケやホンシメジじゃなくてもいいのです。
エリンギやマイタケ、ナメコ…
美味しくて手軽に入手できるきのこはたくさんあります!
そして昔から身近なきのこと言えば
やはりシイタケですよねぇ
身が厚くってぷりぷりしてていろんな料理に使えて
わき役としても優秀ですが
十分に主役が張れるほどの味わいがあると思います。
でも昔から私の周りではシイタケ嫌いの方が結構多いのですよねぇ
独特の香りと食感だとは思いますが…
実は私も子供の頃はシイタケ苦手でした
子供の頃に近所のお蕎麦屋さんのザルソバが大好物だったのですが
そのつけ汁の薬味に添えられているシイタケが嫌いで
いつもはねのけていました(笑
やっぱりこれも大人になって日本酒飲むようになってから
好きになったのですよねぇ
今ではシイタケ独特のあの濃い旨味が何ともたまりません
これからの季節だと鍋の具材としても外せませんね!
あぁ、でも肉厚のホンシメジのバターソテーとか食べたいな
どこか近所でそれなりのお求めやすい値段で売ってないかな(笑

さてさて

本日は「ニコマートEL」のカメラ修理を行っています。
1972年末に発売されたモデルです。
ニコマートシリーズは機械制御のFT系、電子制御のEL系に大別されますが
FT系の最初のモデルが1965年の発売なので
それよりは随分後にデビューしたモデルです
電子制御でシャッタースピードが無段階で制御できる利点を生かして
絞り優先AEが搭載されています。
ニコン初の絞り優先AE搭載機でもあります。
電池が入れられてないあるいは電圧がかかっていないときは
1/90の機械制御でシャッターが切れるようになっています。
非Aiレンズでオートが使えるのは
このニコマートEL系(ELとELW)のみです。
レイアウトにかなり苦労したのか
使用電池4LR44をミラーボックス内に格納します。
この電池室は説明書を持っているか
このカメラをよく知っている方でない限り
「電池室はどこ?」と必ず悩むこととなると思います。
私も遠い昔、初めてこのカメラを手にした時に
電池室の場所がわからずかなり苦労した記憶があります。

お預かりしている「EL」は一応、一通りは動作しています。
ただ、オートが少々不安定でたまに露出が大きく乱れることと
モルトが全滅でファインダー内にもかなりのモルト屑が入り込んでいます。
巻上機構には油切れの兆候も見られます。

70年代初めの電子制御機ということもあり
分解にはかなり神経を使います。
それまでうまく動いていたものでも
下手な分解で動かなくなることが十分にありえるカメラです。
ファインダー清掃のためにはプリズムを降ろす必要があり
オートが不安定な原因を探るには各接点や
マグネットのチェックを行わなくてはならないので
これから本格的に分解に取り掛かるのですが
プリズムの上に鎮座している
この時代ならではの電子基板の取り扱いには
慎重に慎重を重ねて行います。
この季節だとそれほど心配はないのですが
静電気で基盤をおしゃかにしてしまう可能性もあるので
自分自身の帯電にも気を使います。
…ということでこのカメラの修理を行うところは
比較的少ないのではないかと思われます。
(当店でも状況によっては修理不可能と
判断することが多くございます。)

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ペンタックスS2のカメラ修理

今日は「鉄道の日」だそうですよ。
日本国有鉄道が1922(大正11)年に「鉄道記念日」として制定しています。
かなり歴史のある記念日ですね。
1872(明治5)年10月14日(旧暦9月12日)に
新橋駅(後の汐留貨物駅、現:廃止)~横浜駅(現:根岸線桜木町駅)を
結んだ日本初の鉄道が開業したことに由来しています。
私はそれほど鉄道マニアではありませんが
少年時代にいわゆる「ブルートレインブーム」があったので
昔の寝台特急とかL特急とかは好きでしたし
模型も少し持っていたりします。
でも当時は呉在住だったこともあり
なかなか実際にそういう車両を見ることはなかったのですよねぇ
図鑑や図書館で借りてくる本や鉄道模型のカタログをみて
「カッコいいなぁ」と思っている程度でした。
そういえばこの鉄道の日に関連して
大宮鉄道博物館が2007(平成19)年のこの日に開館しているのですよね
ここもそのうち行ってみよう行ってみようと思いながら
未だに訪れていないという…(苦笑)
まぁ近日中に行ってみます!
以前から行ってみたいと考えているところは
首都圏にもたくさんあるのだけど
意外と足が重いのですよねぇ…(笑

さてさて

本日は「ペンタックスS2」のカメラ修理を行っています。
1959年発売のカメラです。
元々ペンタックスAP(アサヒペンタックス最初の一眼レフ)や
当時の最高級機「ペンタックスK」の普及機として発売されました
製造設備や生産工程の大幅な見直しによって
従来機種に対して大幅な低価格化を実現しヒット商品となっています。
普及機ということでシャッタースピードの最高速は1/500秒ですが
最高級機「K」よりも進んだ「一軸不回転式シャッターダイヤル」が採用され
かなりその後の標準的仕様のカメラに近づいてきています。
フィルムカウンターが自動リセットではなかったり
完全自動絞りではなかったりとまだこの時代ならではの部分もありますが
TTL露出計等がまだ装備されていないので
慣れてしまえばそれほど使いにくいことはないと思います。
基本的にはシンプルで丈夫なカメラで
これだけあれば撮影するには十分!と再確認させてくれるカメラでもあります。

しかしながら発売から60年以上経過するカメラです。
この時代のカメラで一番心配されるのは
シャッター幕の状態なのですが
今回お預かりしているS2に関しては
今確認できる部分に関しては何とか大丈夫な模様です。
「今確認できる部分に関して」という意味は
巻上がロックされていて
一切巻上ができず先幕の状況がまだ確認できていないからなのです。
巻上ロックの動作不良かとは思われますが
それ以外にもおそらくほぼ全ての動作部分で
動作不良(固着や粘り)があるものと思われます。
外観は非常にキレイな状態で
大切に仕舞い込まれていたものだと思われますが
さすがに何十年も動かしていないものと思われます。
装着されている半自動絞りのオートタクマー55mmF2も
レンズは比較的キレイな状態で
保管環境は悪くなかったものと推測されますが
さすがに絞り羽根には粘りが見られ
スムーズに開閉することができません。
絞り羽根はこの時代ならではの10枚で豪華仕様ですが
それだけ整備・清掃するのはこれまた大変です。

まだ現状チェックを行っただけの状態です。
分解してまずは巻上ロックの解除から行っていきたいと思います。
とりあえずシャッターが動くようにして
シャッター幕の状態やその他の動きの状態も確認したいと思います。
S3やSVまでのいわゆるアサヒペンタックス系のカメラは
見た目にもレトロ感があっていいですね。
よほど変わった撮影をしなければ
フィルムカメラってこのくらいのシンプルさでいいのですよねぇ
一眼レフなのでそれでもそれなりに機械的には
複雑ではあるのですが…
なにはともあれしっかり整備して
ご依頼者様に存分に使っていただきたいと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

キヤノンFXのカメラ修理

今日は「引っ越しの日」らしいですよ。
今となっては引っ越しなんて面倒過ぎて
極力行いたくはないですが
これまで…特に若い頃は
結構頻繁に引っ越ししていましたね。
新しい街に新しい環境は
めちゃくちゃテンション上がるし
モチベーションも上がりますよねぇ
引っ越しと聞いて
これまでの記憶で一番思い浮かぶのは
やはり初めて東京に引っ越してきたときかな…
それまでの引っ越しは地元・広島の中での話だったので
馴染みがない街とはいえ
全く知らない場所ではなかったのですよね
それが広島から東京に越して来た時には
右も左も何もわからない
これから住むところがどんな場所かも
全くわかっていない状況だったので
不安も大きかったですが、それでもそれ以上に
希望や期待が大きかったですねぇ
ちなみにその時に越してきたのは「中板橋」でした。
石神井川沿いで春になると川沿いに桜並木の美しい
とっても住みやすい街でした。

さてさて

本日は「キヤノンFX」のカメラ修理を行っています。
1964年発売のカメラで
いわゆる「キヤノンFシリーズ」の最初のカメラです。
レンズマウントの絞り連動機構を一新し
それまでの「Rマウント」から「FLマウント」に変更されました。
機械制御横走り布幕フォーカルプレーンシャッターで
最高速は1/1000です。
露出計は外交式で巻き戻しクランク側の前面に
受光体(CdS)が配置されています。
窓の大きさを切り替えることができ
低輝度時には好感度(H)に切り替えて使用します。
トップカバー上にシャッタスピードに連動した
指針窓がありそこに露出計指針が指示する絞り値に
絞りを手動で設定して露出を決定します。
このFXのシャッター機構や機械的なベース部分は
「Fシリーズ」を通して基本となり
後のF-1も基本的には同じ構造のシャッターとなっています。
それだけ最初のFXの設計がしっかりしていたということですね。

お預かりしているFXは
これまでずっと未整備だった個体らしく
いろいろな問題を抱えた状態で当店にやってきました。
まずシャッターは非常に動きが悪く
シャッターを切っても後幕が最後まで走り切らず
少し隙間の空いた状態で止まってしまいます。
当然、ミラーアップしたままになってしまいます。
その際のシャッター音も「ギャイン」といった感じで
明らかに油切れで動きが悪いのが音からもわかります。
ミラー駆動部にも動作不良があり
シャッターを切った際のミラーアップ時も
ミラーはゆっくりと上がっていきます。
モルトは当然のように全滅で
プリズムにもかなりの腐食が見られます。
ファインダー内もそうですが
装着されているFL50mmF1.8レンズにも
かなりのカビが見られます。
露出計は何とか動作してはいますが
不安定な上に精度は出ていません。

とにかく動くところは全て清掃して注油して
調整する必要がある…といった状態です。
ちょっと困ったのは腐食したプリズムで
FX,FP,EX,FTのプリズムはサイズがFTb以降とは異なり
腐食のないプリズムの確保が非常に困難な状況です。
後でまずはうちの在庫プリズムを探してみます。
以前ざっと調べた感じではもうなかったのですが…
その前にとにかく動作を安定させていきます。
これからさらに分解を進めてシャッター周り、巻上周りから
整備を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ニコンFEのカメラ修理

今日は「鯛の日」なのだそうです。
由来がちょっと面白くって
今年は例外的に移動させられていますが
本来、今日は「スポーツの日」ですよね。
これは元々は「体育の日」と言う祝日でした。
そして…「体育の日=タイ(イ)クの日=鯛喰う日=鯛の日」と
結ぶ言葉合わせからなのだそうです。
よく考えますね(笑)
制定したのは
日本有数の真鯛養殖地である
三重県の「三重県漁業協同組合連合会」だそうです。
記念日の由来はともかく…真鯛は美味しいですよねぇ
刺身だとちょっとコリコリしてて
小型のものを塩焼きだとプリップリで
白身魚特有の甘みもあって
色んな調理法で楽しめますねぇ
真鯛も良いですが黒鯛も負けずに美味しいですよねぇ
個人的なイメージで言うと
刺身は黒鯛のほうが美味しいと記憶しているのですが
どうなんでしょうね…個体差もあるので
何とも無zかしい部分かもしれませんが…
何にせよ、これがまた日本酒に合うのですよねぇ
ちょっと小ぶりな真鯛の塩焼きと純米酒…
イメージしただけでめちゃくちゃ美味しそうです…(笑

さてさて

本日は「ニコンFE」のカメラ修理を行っています。
1978年発売の電子制御シャッター機です。
電子制御機ということで
絞り優先AEを搭載しています。
機能としては前身の「ニコマートEL」と
それほど大きく違いはないのですが
ボディは随分コンパクトとなり
内部の電子回路も大きく進歩しています。
正直言って「ニコマートEL系」の電子制御は
まだまだ不安定なところもあって
使っている部品の問題もあり
修理不能になることも非常に多いのですが
FEになってからはごく初期モデルに
非常に不安定な個体が存在しますが
概ね電子回路も安定しており
大きなトラブルも少ないカメラだと思います。

…と書いておきながらなのですが…
今回の「FE」はちょっと厄介な問題を抱え込んでいます。
当初、「電源が入らない」ということで
お預かりいたしました。
よくあるパターンとしては電池室からのハンダ不良や
配線の劣化、電池室の汚れ等々で
そもそも電池室から電源が上手く供給されない…という感じです。
今回もおそらくそうだろう…と思っていたのですが
どうやらそう簡単なパターンではないようです。
新品の電池を入れてみても
バッテリーチェックも点灯できず
当然、電子制御シャッターも露出計も動きません。
とりあえずテスターで電池室から基板までの
導通を確認してみるか…と思い
電池を取り出してみると
ほんの数分の装着だったのにかかわらず
電池がかなり熱を持っていてほんのり膨らんでいます。
…これは…間違いなくどこかでショートしています。
電池室の様子から考えて
配線やハンダでショートというのはちょっと考えにくいので
考えられる一番可能性の高そうなのは
やはり基板内ショートです。
基板内ショートだと正直かなり修理が困難になってしまうのですが
まずは分解して少し確認してみます。

外観は非常にキレイなのですが…
これから分解に取り掛かり
まずはトラブルシューティングを行っていきます。
何とかなる状態であれば良いのですが…

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ミノルタハイマチックFのカメラ修理

今日は10月9日…
「どう(10)ぐ(9)」(道具)と読む語呂合わせで
「道具の日」だそうです。
私もこの仕事でいろいろな道具を使います。
市販のものをそのまま使っているものもあれば
特殊な用途用に市販のものをベースに加工したものとかもあります。
その作業に合った道具を正しく使うことで
作業の効率は格段に上がりますし
まず失敗がなくなります。
正しくない道具で無理矢理その作業をこなそうとすると
失敗するリスクは桁違いに上がります。
簡単な例でいうとサイズの合ってないドライバーで
無理にネジを回そうとすると確実に舐めてしまいます。
加えて多くの道具は基本的に消耗品です。
これは例えばはんだこてのこて先なんかがそうですが
もう傷んでしまってハンダものらないようなこて先で
細かい基板作業を行うと基板を確実に傷めます。
ケチらないで使いにくくなってきた道具は次々と
入れ替えるのも大事です。
カチッと合った道具でないとカチッとした仕事になりません。
…って横着しないように
自分に言い聞かせているようになってきました(笑
まぁとにかく何においても
横着と中途半端にケチることはロクな結果になりません。
ちょっとした労力やコストをけちったせいで
とんでみない損害が出てしまうのもよくある話です。
あれ?道具の話じゃなくなってきた?
…何はともあれ、正しい道具を正しく使って作業しましょう!(笑

さてさて

本日は「ミノルタハイマチックF」のカメラ修理を行っています。
ほんの数日前にもハイマチFの修理を行いましたね。
ハイマチFもそれほど頻繁に入ってくる機種ではないのですが…
この仕事しているとおもしろいもので
普段あまり入ってこない機種がたまに1台入ってくると
なぜか立て続けにもう1、2台入ってくることがよくあります。
何か呼び合うのでしょうかね?

数日前のブログでも書きましたがこの時代は
各社大ヒットした「コニカC35」の対抗馬として
F2.8クラスのレンズを搭載した
コンパクトなレンジファインダー機を発売しています。
そしてそのどれもが結構なヒット作となっています。
カメラを持ち歩いて旅行等で写真を撮ることが
一気に身近な行為になった時代だと思います。
ハイマチFもコニカC35に負けないコンパクトなプログラムAE機です。
電子制御シャッターの恩恵で
「より正確な露出で光量の少ない場面でも撮れる」という強みがあります。
確かにその通りでスローシャッターを使わざるを得ない場面でも
いかんなくその強みを発揮します。
ただし当然ですがその場合には三脚必須なので
ターゲットとする比較的なライトな層に
その機能が必要かどうかは別問題にはなりますが…

個人的にはたった1年の発売時期の差で
兄貴分の大口径モデル・ハイマチEに比べて
サイズは小さくなったのに
整備性が格段に良くなっている点が高評価です。
これはセイコーESFシャッターと
ESLシャッターの違いという部分が大部分を占めますが
電気的な問題も「E」に比べると「F」は随分少なくなりました。
ちなみに当店では残念ながら「E」の修理は既に
承っていない状況です。

お預かりしている「ハイマチックF」は
とりあえず一通り動作してはいるのですが
前回の「F」と同様、バッテリーチェックが作動しません。
きちんと安定した電圧が生命線となる電子制御機では
やはり小まめにバッテリーチェックで
電池の消耗状況を把握したいところです。
加えてやはりシャッターの動きが不安定なのか
接点の汚れ等で若干の接触不良があるのか
オート露出が不安定で
たまにとんでもなくオーバーになってみたりしています。
大事なところでこれが出ると確実に写真が真っ白になりそうです。
こういう部分は現行モデルだった頃は
部品や接点の劣化もなくこういうことも
起こらなかったのでしょうが
さすがに発売後50年近く経過するカメラです。
電子制御機ならではの不安定さと言う部分は
完全には払拭できない部分も正直あると思われます。

まだ現状チェックを行っただけの状態で
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
整備性そのものは悪くないカメラですが
電子制御機ならではの闇深さもあるカメラなので
慎重に丁寧に作業を行っていきます。
できる限りの整備で不安定な部分も
何とか取り除いていければと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ニコンFフォトミックFTnのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「寒露」です。
露が冷たく感じられる頃、
冷たい露が野草に付く頃という意味で「寒露」とされています。
また、露が冷気によって凍りそうになる頃…ということですが
まだ日中は実際には結構暑いですねぇ
さすがに朝晩はそれなりに涼しいですが
山では紅葉真っ盛りあるいは高山では
もう紅葉も終わってしまう季節でもありますね。
ところで、今日は「ようかんの日」でもあるのです。
和菓子の大好きな私としてはようかんも大好物です。
ちょっと渋めのお茶を入れて
じっくり味わいたいですよねぇ
もう少し日中もひんやりしてくると
より美味しく感じられるような気がします。
今日のおやつはようかんで決まりかな…
コンビニで売っているといいのですが…(笑

さてさて

本日は「ニコンFフォトミックFTn」のカメラ修理を行っています。
要はニコンFのボディに「フォトミックFTnファインダー」が
装着されたモデルですが
当時の正式なモデル名では「F」が省略されていて
「ニコンフォトミックFTn」がモデル名です。
まぁどっちでもいいのですが
ボディが「F」なのだから省略しなくてもいいと思いますが…
フォトミックファインダーは露出計内蔵のファインダーで
外交式の「フォトミック」から始まり
TTL平均測光になった「フォトミックT」
さらに中央部重点測光になった「フォトミックTn」
そしていわゆる「ガチャガチャ」と言われる
レンズ装着時に絞りリングを最小絞りから開放まで往復させるだけでレンズの開放値がファインダーに伝わり開放測光が可能になる機構が搭載され
レンズ交換時の開放値セットが随分と楽になりました。
ガチャガチャ搭載以前だとダイヤルで
いちいち開放F値をセットしなくてはならないので
面倒な上に実際にはついついセットを忘れます(苦笑)
で、設定の狂った露出計を頼りに露出決定して失敗してしまうわけです。
個人的な話ですが私が小学生の頃に
最初に触らせてもらったのが
じいさんの「FフォトミックT」で
実際にレンズ交換してもついついF値設定を忘れてしまったことが
何度もありました…
その頃はよくわかっていなかったし普通に使うだけでも
かなりいっぱいいっぱいだったし…(汗)
…というわけで「フォトミックFTn」はそれまでの
「フォトミック」に比べても格段に使いやすくなったのです。
ただし「Fフォトミック」の露出計は摺動抵抗の劣化や剥がれで
修理不可能なものも多く
今回お預かりのフォトミックFTnも
できる限りのことはやってみますが
基本的には修理不可ということでお預かりしています。

露出計の件はともかく
お預かりしている「フォトミックFTn」は
かなり長い間、仕舞い込まれていた個体かと思われ
全体的にカビや汚れがかなり酷く
シャッターの動きも相当悪い状態です。
それでも何とかシャッターが切れるのは
「F」のすごいところですが
かなり「よっこらしょっと」という感じで動いています。
高速しゃったーの精度は出ておらず
ミラー駆動も明らかに粘りがあります。
定番のスローガバナはかなり固着しており
SSが1秒だと完全に固まったままになってしまいます。
付属の当時の超高級レンズニッコールオート55mmF1.2も
レンズはカビだらけでピントリングは固着しています。
とにかく動くところは全て清掃・洗浄して注油
あらゆるガラス面や絵レンズは徹底的に清掃です。

まずはボディ側から清掃・整備を行っていきます。
幕軸も随分汚れてしまって古い変質した油も
こびりついているようです。
それでもキチンと清掃を丁寧に行っていけば
「F」は水没品やショック品、粗悪な分解品でない限り
キチンと高い精度で動くようになります。
それだけオーバークオリティな丈夫な部品が使われているためです。
従来の動きを取り戻せるように
少し手助けができればと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ミノルタハイマチックFのカメラ修理

今日は10月6日…
「ト(10)ム(6)」と読む語呂合わせで
「トムの日」だそうです。
ここでいう「トム」とは
大俳優の「トム・クルーズ」のことなのですね
「トップガン」や「ミッションインポッシブル」ですねぇ
名作なのは間違いないのですが
もうあの頃のいろんなアクション映画が混じりあっちゃって
もはや断片的にしか覚えていません(苦笑)
今更、見直すほどでもないですし…
実は個人的には「トム」いえば
やっぱり「トムとジェリー」の「トム」のほうが
戦列に記憶に刻み込まれていますねぇ
子供の頃、私の住んでいる地域では夕方6時からだったかな
かぶりついてみていた記憶があります
毎回3話セットで放送されるのですが
トムジェリの話は1話目と3話目で
2話目はトムジェリではなくて
他のキャラクターを主人公としたアニメーション
(主にテックス・アヴェリー作品)放送されていたのですよね。
この「真ん中の話」がまた面白かったのですよねぇ
DVD出てるんですよね…買おうかな…(笑

さてさて

本日は「ミノルタハイマチックF」のカメラ修理を行っています。
1972年発売のカメラです。
前年に登場した大口径レンズ搭載の
「ハイマチックE」の下位機種としてデビューしましたが
明らかにライバルはこの小型軽量コンパクトジャンルで
先行する「コニカC35」の対抗機ですね。
ミノルタらしいのはハイマチックE同様に
電子制御シャッターを搭載している部分ですかね
プログラムシャッターであることはC35と変わりませんが
より正確な露出で撮れるというアピールポイントだったようです。
C35同様、非常にコンパクトなボディなのに
しっかりレンジファインダーを搭載しています。
レンズはロッコール38mmF2.7です。
C35と同じ焦点距離で開放値が0.1明るいのは
少し意識して上回らせたのだと思われます。
現行機種の頃は安定して動作していたであろう
セイコーESLシャッターも
さすがに50年近く経つ現在では
なかなか問題なく動作しているものは少なくなってきていると思われます。
電池室の腐食が非常に多いのはC35同様ですが
被害が露出計関連にとどまるC35に比べると
ハイマチックのほうはシャッターユニットにも
致命的な被害をもたらしている場合も多く
その辺りも含めて修理・整備は少し苦労するカメラです。
ただし意外なのは「F」より大柄な「ハイマチックE」の方が
修理困難な場合が非常に多く
当店では残念ながら「E」の修理・整備は既に行っておりません。

お預かりしているハイマチックFは
電池室はキレイで電源もきちんと入ります。
ただバッテリーチェックが残念ながら点灯しません。
それよりも問題なのは
巻上機構のどうさにかなり問題があり
巻上ロックがなかなか解除されなかったり
巻き上げられたはよくても
巻き上げた際に巻上レバーが巻き上げきった位置から
全く戻ってこずに固着してしまい
シャッターが切れなくなるといった症状が頻繁に起こっています。
何度も同じ動作を繰り返していれば
ふとした拍子に正常に動くのですが
これではとてもとても普通に撮影できる状態ではありません。
巻上があまりに不安定なので
オートがまともなのかどうかもテストができない状態です。
巻上に関してはきかいてきなトラブルなので
まずはこちらを安定して動作するようにしないと
何とも他の対処もできない状態です。

まだ現状チェックもろくにできていな状態ですが
まずは巻上周りの修理から取り掛かりたいと思います。
そこから動きを確認しつつ
シャッターユニットやオート制御部の整備・調整を
行っていきます。

シャッターレリーズが「ジャッ」といった感じで
ちょっと独特ですよね。
好みが分かれる部分かもしれませんが
個人的には好きなカメラです。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ミノルタX-700のカメラ修理

今日は10月4日、
「と(10)four(4)」(徒歩)の語呂合わせで
「徒歩の日」だそうです。
毎日ある程度歩くことって健康の基本ですよねぇ
若い頃は「走る」ことが全ての運動の基本だと思っていて
もちろんその通りで絶大な効果もありました。
でもさすがに年齢を重ねると走ることは
負荷がかかりすぎになってしまいます。
…となるとせめて歩くことくらいは…と思いますよねぇ
年齢や体力にもよるとは思いますが
経験上、本当に単なるお散歩で
ダラダラゆるゆると歩いているだけでは
全く運動としての効果はなく
ある程度負荷のかかる早歩きで歩くことに集中して
1時間程度歩くと運動としての効果が期待できそうです。
私も例の頭が壊れて以降はリハビリとして
ウォーキングを行っていますが
なかなか運動として効果が出るほどの早歩きが
まだ難しいですねぇ…体力は戻ってきているのですがバランスが…(苦笑)
それでも1年半前は外を歩くには杖が必要だったのが
今では何とか2時間弱のウォーキングができるくらいにはなりました。
何事も「継続は力なり」ですよね。

さてさて

本日は「ミノルタX-700」のカメラ修理を行っています。
1981年に発売されたモデルで
スペック的には中級機ですが
長らくミノルタのマニュアルフォーカス機のトップに君臨したモデルです。
オートフォーカスの「αシリーズ」登場後も生産が続けられ
途中から生産拠点は中国に移されますが
1999年まで18年間も生産が続けられました。
それまでXG系フレームとは異なり完全新設計のフレームを採用し
X3桁機の中では最上級のモデルでもあります。
これ以降に出てきたミノルタMF機は全てX-700の派生モデルですので
実質的にミノルタの最後のマニュアルフォーカス機と言えると思います。
ミノルタお得意のユニット化された横走りシャッターユニットを搭載し
ミノルタらしい明るい切れの良いファインダーは
これもお得意のアキュートマットスクリーンえお搭載しています。
以前のXDやXEあたりに比べると
プラスチックも多用されており巻上フィールもそれなりではありますが
それでもミノルタらしい使い心地の良さは感じられます。
露出モードはマニュアル・絞り優先AE・プログラムAEで
組み合わせるレンズはMDレンズです。
目新しい機能やスペックが搭載されたわけではないのですが
これまでのミノルタXシリーズの集大成ともいえるカメラだと思います。
初期の国内向けモデルにはAEロックがなく
1982年末に海外向けと同様にAEロックが搭載され
これ以降のモデルをニューX-700と呼ぶ場合もあります。
ニューX-700はブラックボディのみの設定となったため
たまに見るシルバーボディはAEロックのない初期モデルとなります。

お預かりしているX-700は
シャッターや露出計・オートに大きな問題はないのですが
フィルムカウンターが全く動きません。
かみ合わせがかからなくてロックされないのか
ギアに問題があるのだと予想されます。
他は一通りは動いているのですが
巻上には油切れの兆候があり
高速シャッターも少々不安定です。
オート・露出計は1段ほどオーバーに働いているようです。
モルトはフィルム室も内部モルトも全滅のようです。
それに関連してファインダー内にもモルト屑が
多く混入しています。
カウンター以外は大きなトラブルではないのですが
それなりに動きが悪いところも多いといった感じです。
今度のことおを考えれば一通りの整備が必要な状態です。

装着しているレンズは当店のテスト用レンズで
現状チェックを一通り行って問題点を粗出している段階です。
これから本格的に分解し
修理・整備に取り掛かっていきます。

とびぬけた部分があるカメラではないのですが
非常に高い次元でバランスの取れたカメラだと思います。
当店のツイッターをご覧になっている方なら
ご存じかもしれませんが
私が現在、普段使いしている一眼レフがこのX-700です。
使いやすいですし色んな意味で
「ちょうどよい」カメラなのです。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。