日別アーカイブ: 2021年11月7日

キヤノンSⅡのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「立冬」です。
「秋が極まり冬の気配が立ち始める頃」ということですね。
冬というよりは秋のピークと言えるかもしれません。
実際、紅葉が美しいのはこの頃ですものね
それでも朝晩は随分冷え込むようになってきます。
そこで「立冬」に関連して
今日は「鍋の日」や「もつ鍋の日」が制定されています。
具は何ににしても鍋の美味しい季節になってきました。
私は一人暮らしなのでそれなりの大きさの鍋に
それなりの具を入れて鍋にすると
夕飯3回分になるのです
具で2回、最後にご飯入れて雑炊で1回って感じで…
作るのも簡単だし(具を切って入れるだけだし)
究極の手抜き料理でいてさらに美味しく酒も進む!
うーん、この季節は本当に鍋は最強です
既に何度かうちの鍋は今シーズンも活躍していますが
そろそろ広島産のカキも出回ってくる季節ですし
入れる具をいろいろ吟味するのも楽しいですよね!
(あれもこれもと入れ過ぎになるので注意なのですが)
火を通した野菜もたっぷりとれますし
今夜も帰りにスーパーに寄って鍋の具を吟味してきます!

さてさて

本日は「キヤノンSⅡ」のカメラ修理を行っています。
ここのブログにもキヤノンのバルナックコピー機は
ちょくちょく出てきますが
相変わらずどれがどのモデルやら
非常に区別がつきにくいですね
でも今回の「SⅡ」は比較的わかりやすいほうかと思います。
ファインダーは一眼式になっているのですが
まだキヤノンお得意の変倍ファインダーではなく
固定式のファインダーが使われています。
この組み合わせから判断すると「SⅡ」型だと思われます。
1947年の発売で戦後のスタートを切った製品といえると思います。
翌年には変倍ファインダーを搭載したⅡBが登場します。
「SⅡ」は8000台ほどが生産されているようです。
そのうち何台くらいが現在生き残っているのでしょうね。
シャッター最高速は1/500で低速側は1秒まで搭載されています。
この「SⅡ」登場のタイミングで
セレナーレンズも登場しています。

この年代のカメラになるととにかく心配なのは
シャッター幕の状態ですが
今回お預かりしている「SⅡ」は
そこのコンディションは比較的よいほうです。
少々ゴム引きに劣化は見られますが
目立つほどの硬化もないようです。
かなり昔のことかとは思われますが
一度、幕交換されている可能性も高いかと思われます。
とりあえずシャッターは動作しているのですが
精度は全く出ていません。
スローもガバナにうまくかからないようで
低速側は全て同じ速度で切れてしまいます。
幕のテンションも妙に緩い感じなので
まずは分解して幕軸やシャッター調速機構をチェックしながら
一通りの整備を行い調整する必要があるようです。
ファインダーのコンディションは
比較的良いようです。

昨日の「P」と同じような画像になってしまいましたが
まずはシャッター幕の状態と動きをチェックしていきます。
バルナックは裏蓋が開かないので
シャッタースピードを計測するだけでも
ここまでは分解しないと計測すらできません。
さらに当店の計測機はレンズを装着した状態で
シャッタースピード計測を行うタイプなので
この類のバルナック場合はさらに一工夫必要です。
少々いろいろ手間がかかりますが
これから本格的に整備調整に取り掛かっていきます。

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