日別アーカイブ: 2021年12月3日

ペンタックスMEスーパーのカメラ修理

今日は「カレンダーの日」なのだそうですよ。
1872(明治5)年に太政官布告で太陽暦が採用されることとなり
明治5年12月3日(旧暦)が1873年(明治6年)年1月1日(新暦)となりました。
この改暦により、日本は太陽暦を採用している諸外国と
外交上の足並みを揃えられることになったのだそうです。
いきなり12月3日が1月1日なるなんて大変なことですよね(苦笑
旧暦も風情があってよいものではありますが
やはりどう考えても太陽暦が自然で便利ですよ
少し調べただけですが旧暦もこれがまたいろいろ変遷していて
かなりややこしいのですよ
それでなくても「太陰太陽暦」そのものがかなりややこしい…
そのあたりはまた何か気づいたときにでも
もっとよく調べてみます。
カレンダーといえばもう来年のカレンダーは準備されていますか?
店内ではいつも当月と翌月の壁掛けカレンダーを提げているので
翌月はもう来年のカレンダーになっています。
ん?もちろん来年もカープカレンダーです!
1月は大地と誠也です!
(誠也はたぶん来シーズンはメジャーでしょうが…)
来年こそは頼むよー!!!!(笑

さてさて

本日は「ペンタックスMEスーパー」のカメラ修理を行っています。
MEスーパーもコンスタントに修理依頼のあるカメラです。
パンエタックスMシリーズの基本形ともいえる
「ME」をベースにマニュアル露出モードと
1/2000シャッターを追加し
スクリーンも明るくてキレの良い
ブライトマットスクリーンに変更したたモデルです。
絞り優先AE専用のエントリー機から
これで一気に何でもできる中級機に生まれ変わったわけです。
もともとのMEの素性が良いので
巻上感触やシャッター音等の使い心地は元々優秀な上に
明るくてピントのキレの良いファインダーまで備わり
なかなか魅力的なモデルに変身したのではないかと思います。
ただ。毎回言いますがプッシュボタン式の
シャッタースピード設定は好みがわかれるところだと思います。
構造上…というかコンパクトにまとめられているため
ダイヤルを付けるためにはかなり構造変更が必要だったため
この形になったのではないかと思います。
でも意外と好評だったのか後のAシリーズや645にも採用されます。

基本的な部分はMEと同じ構造なので
MEと同じくミラーアップの持病は多発します。
今回のMEスーパーも完全いミラーアップしたままの状態で
お預かりしました。
原因は…これもいつもこのとですが
ミラー駆動部のゴムブッシュへ劣化・変質による固着です。
完全に溶けたゴム状態になっていて
回転軸にこれが付着していてはバネの力ごときでは
とてもとてもまともに動けるとは思えません。
今回も軸の奥深くまで粘着質が入りこんでいるのか
駆動軸分解前にあらかた劣化したゴムを取り除いても
全く駆動軸が動きそうな気配もありませんでした。
どちらにしても完全に分解するので\いいのですが…

今回のNEスーパーはそれ以外にも
電池室蓋側に腐食跡が残っていて
露出計やオートにどれほど影響が出ているか
かなり心配だったのですが
分解時に確認してみたところ
それほど配線や基板には緑青や腐食はなく
精度はもちろん再調整ですが
根本的な電気的異常個所はありませんでした。
ミラアップしているとその辺りが
最初に全く確認できないので
分解しているまで毎回結構不安なのです。

ME系にはミラーアップ以外にも
将来的なトラブル予防も含めて
チェック項目や整備項目がいろいろあります。
まずはシャッター-回り、ミラー周り
巻上駆動部等の整備を一通り行っていきます。
機械的な部分を一通り整備した後で
仮組して電気的な調整も行っていきます。
あ、もちろん、いたるところに大量に使われている
内部モルトも交換していきます。
これもどこもかしこもベッタベタです(苦笑)

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