キヤノンⅡS改のカメラ修理

今日は「鉄道電化の日」だそうですよ。
東海道本線全線の電化が完成した日だそうです。
効率がよくて環境にも優しいのは
電化路線なのはわかってはいるのですが
個人的には非電化路線の
架線のない線路だけ敷かれた上を
ディーゼル気動車がゴトンゴトンと走っている姿が好きです。
あぁ。。。甲斐駒ケ岳をバックに
小淵沢大カーブで写真を撮りたいですね。。。

さてさて

本日は「キヤノンⅡS改」のカメラ修理を行っています。
いわゆバルナックタイプのカメラです。
キャノンのバルナック機は種類が多い上に
モデル名の刻印がないため判別がしにくいのですが。。。
実はこの「キヤノンⅡS改」の修理受付のときにも
「ⅡD改」だと思って受付票に記載してしまいました。
改めて見ると最高速1/500で倍数系列のシャッター速度。。。
ここまでは「ⅡD改」も「ⅡS改」も同じなのですが
フラッシュレールが側面に付いているのが「ⅡS改」
付いていないのが「ⅡD改」なのですね。
完成時にはご依頼者様にもご説明します。

シャッタースピードが倍数系列
(30、60、125、250)なのは
1954年以降のモデルで比較的種類が少ないのですが
(ⅡS、Ⅳsb改、ⅡS改、ⅡD改、ⅡF改)
倍数系列でないものは
(25、40、60、100、200)もっと種類が多いので
さらに大変です。
基本的なところは一緒なので修理に問題はないのですが。。。

今回、お預かりの「ⅡS改」ですが
お決まりのシャッター幕劣化です。
破れこそないものの硬化して波打ってしまっています。
そのためシャッタースピードは安定せず
低速時には開きっぱなしになってしまうこともあります。
何はともあれ幕交換です。

手前に転がっているのが
先幕です。後幕はまたカメラに付いたままです。
写真でも波打っているのがわかると思います。
キヤノンお得意の変倍ファインダーの状態は悪くないので
シャッター周りをキチンと整備すれば
快適に使えるカメラになると思います。
ちょっと重作業ではありますが
これからシャッター幕作成、取り付け、調整と
整備を進めていきます。

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