リコーオートハーフEのカメラ修理

11月も月末に差し掛かってきましたね。
私は四季の中で「秋」が一番好きな季節なのですが
平野部の紅葉も終わりかけになり
イチョウの黄葉も落葉するといよいよ冬って感じがしますね。
めいっぱい満喫したとまでは言えませんが
多少なりとも紅葉も撮りに出かけることもできたし
まぁ、ヨシとしましょう。
今度は冬らしい景色を求めて出かけようと思います。
それにしてもはっきりとした四季があるって本当にステキですね!

さてさて

本日は「リコーオートハーフE」のカメラ修理を行っています。
ぜんまい仕掛けの自動巻上を装備し
その独特のフォルムで今でも人気の高いカメラですね。
自動露出、固定焦点で露出合わせもピント合わせもいらず
構図を決めてシャッターを押すだけでいいというのも
このカメラにはとっても合っていると思います。
初代オートハーフは1962年の発売で
今回の「E」は1966年の発売ですが
1979年の「EF2」までシリーズを通して
基本的構造はほぼ同一のロングセラー機でもあります。

オートハーフといえば
前面パネルのデザインの多彩さも魅力のひとつですが
今回、お預かりしているのは。。。

1970年の大阪万博博覧会の「リコー館」で発売された
「EXPO’70モデル」です。
現在でも人気が高く高値で取引されているモデルですね。
外観的には多少アタリがあるものの全般的にはキレイです。
ただ、シャッターが全く切れない状態で当店にやってきました。

修理は一通り完了いたしましたが
少し時間をおいて最終チェックを残すのみといった状況です。
シャッターが全く切れなかったのは
レリーズボタンからシャッターユニットへのリンクが
うまく動作しない状況だったためでした。
加えて露出計が全く動作していない状況で
「またセレンがダメなのかな。。。」と予想していましたが
セレン光電池は問題なく起電しており
露出計本体が内部断線のため全く動作しないことが判明しました。
露出計は中古良品のものと交換で対処してあります。

他、レンズ清掃、オート調整、モルト交換等々の
各部点検整備一式を行い、快適に動作するようになりました。

余談ですが。。。
オートハーフの前面パネルのバリエーションは
メーカー側も把握しきれていないほどの数があるらしく
私も一時期、集めてみたいな。。。と思うこともありましたが
本当にキリがなさそうなのと
まさに「オートハーフ沼」にはまり込みそうなので
少々怖くなり断念しました。
でも中古屋さんとかでちょっと変わったオートハーフを見るたびに
手が伸びそうになるんですよね。。。。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。