ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日は「立冬」であり「鍋の日」でもあるのですね!
少しずつ冷え込んできて
お鍋の美味しい季節になってきました!
自分の好きな具材を
放り込んでおけばすぐ完成!ということもあり
(本当はいろいろ出汁の取り方とか
あるのはわかっていますが。。。(汗))
冬になると頻繁に作るメニューになってしまいます。
。。。で、鍋となれば文句ナシに「日本酒」ですよね!
冷酒でも常温でも燗でも非常に美味しくいただけます。
実は昨日の夜も鍋だったのですよねぇ。。。
今夜も鍋でいいかな。。。(笑)

さてさて

今日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
Ai化される前の指針式のフォトミックファインダー。。。
一番最初に発売されたフォトミックファインダーの付いたF2です。
アイレベルファインダーの潔さとスマートさも
文句ナシにカッコ良いですが
フォトミックファインダーが装着されると迫力も増し
非常に力強いイメージになり個人的にも好みです。
フォトミックファインダーはAi対応のものやLED表示のもの等々
5種類が存在しますが
シンプルでファインダー内絞り表示も見やすい指針式の
最初のフォトミックファインダーが魅力的に思えます。
LED表示のものは修理不能な場合もありますしね。。。

お預かりしているF2フォトミックは
フォトミックファインダー側に露出計の多少の狂いもございますが
一番の問題は高速シャッターの精度が出ておらず
1/2000は走り始めの1/4程度しか開きません。
昔と違ってISO400のフィルムが標準の現代だと
高速シャッターはしっかり精度が出ていないと困りますね。
1/1000も走り始めはほぼ1/1000なのですが
走り終わりには1/2000になってしまっています。
つまり、幕走行中に後幕が先幕に追いついてしまうのですね。
F2に限らず横走りシャッター機にはよくあるトラブルです。

今回は違うのですがこのトラブルを回避するために
とりあえず幕のテンションを上げてある個体にたまに遭遇します。
必要以上に幕のテンションを上げれば各部の負担は大きくなりますし
酷いものだと巻上げが重くなってしまいます。
幕テンションの調整はあくまで微調整程度に留めておくべきだと考えます。
シャッター幕の走行不良のほとんどは
長い時間の間に経年劣化した古い油や汚れのために
幕軸の動きが重くなっているためです。
今回も幕軸の清掃を行い注油することで
ほぼ正しいシャッタースピードに戻りました。
もちろん最終的には幕テンションを微調整して精度を出していきます。

ボディ側がひと段落したところで今度はフォトミックファインダーの整備です。
基本的な構造自体はFフォトミックとほぼ同じです。
ただ、ファインダー上側にある摺動抵抗の耐久性はよくなっていて
多少、清掃しても大丈夫です。
(Fフォトミックの摺動抵抗は少し強く拭くと抵抗が全て剥がれ落ちます)
今回も露出計が不安定だったのですが
この摺動抵抗とそれに接するブラシを清掃することで改善されました。
最終的には半固定抵抗を調整して精度を出していきます。

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