ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「ブログの日」ということらしいですよ。
このブログもコツコツと続けてはいますが
どうしても同じようなことばかり
書いてしまうようになるのですよね。。。
カメラ修理のブログなので
そうそう毎日毎日変わったことが起きていても
それはそれで困るのですが。。。。(苦笑)
なににせよ、せっかく書いているのだから
誰が読んでもそれなりに楽しんでいただけるように
これからもがんばっていきます!

さてさて

今日はペンタックスSPのカメラ修理を行っています。
SPもコンスタントに修理依頼のあるカメラですね。
一眼レフとしては爆発的に売れたモデルで
雑誌のフォトコンテスト入賞作の
ほとんどの使用カメラがSPだった。。。という時代もあったと聞いています。
当時の一眼レフとしては比較的お求め易い価格で
使い勝手も良く交換レンズも充実してたということが要因かと思います。
ユニバーサルマウントでもある
M42マウントということで
ペンタックスの交換レンズのみならず
他メーカーや海外製のM42マウントレンズを使うこともできます。
現在も人気が高いのはそのあたりも
理由のひとつだと思われます。

お預かりしているSPは
まず高速シャッターが開きません。
これは毎度の幕軸汚れ・油切れによる
シャッター幕(特に先幕)の動作不良かと思われます。
露出計は電池を入れても全く動きません。
メーター自体は生きているようなので
電池室裏端子の接触不良かと思われます。
加えて露出計のスイッチがシャッターを切っても戻りません。
これもSPによくあるトラブルですね。
SPは絞込み測光なので
マウント横になる絞込みSWを押すと絞り込んだままになり
露出計もONになり、そのままSWはロックされますが
シャッターを切れば露出計はオフになり
SWも元の位置に戻り、絞りも開放となるのが正しい状態です。
(レンズ側の絞りモードSWはオートになっていることが前提)
このSWが内部の汚れのため戻らなくなるという症状です。

SPの発売は1964年です。
今回の個体はプリズム周りのモルトに交換歴が見られることから
(おかげでSPで多く見られるプリズム腐食は今回はありません)
過去には整備されたこともある個体だと見受けられますが
それもおそらく随分前のことだと思われます。
シャッターやミラーは基本的にバネで動く機械なのですから
(電子制御シャッター機でもここは同様です)
やはり定期的にメンテナンスは必要ですね。
ご依頼者様は他にもフィルムカメラを何台かお持ちですが
M42機は初めてだそうです。
いろんなレンズで楽しんでいただければとも思います。

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