ミノルタオートコードのカメラ修理

今日は「月光仮面登場の日」だそうです。
1958(昭和33)年2月24日に、ラジオ東京(現在のTBS)で
国産初のテレビ映画『月光仮面』のテレビ放送が始ったそうです。
さすがにリアルタイムでは体験していません。
私の生まれる11年前ですね。
幼い頃、見ていたヒーローものといえば
「ウルトラマン」や「ゴレンジャー」が定番ですが
ざっと今思い出してみると他にも
「ミラーマン」、「キカイダー」、「キョーダイン」
「レインボーマン」。。。とかかな。。。
かなりうろ覚えになってはきてますが。。。(苦笑)
そういえば「月光仮面」じゃないですが
小学校低学年の頃、月刊ジャンプで連載されていた
「けっこう仮面」を読んでたら
「おまえにはまだ早い!」って親父に取り上げられたな(笑)

さてさて

本日は「ミノルタオートコード」のカメラ修理を行っています。
ミノルタは国産メーカーとしては2番目に古いメーカーでもあるので
当然、二眼レフも早い時期から多くの種類を生産しています。
最初の二眼レフは1937年のミノルタフレックスⅠですが
ミノルタオートコードは
ミノルタ製二眼レフの集大成といって良いモデルだと思います。
発売は1955年です。
フィルム装填はスタートマーク式のセミオートマットで
セルフコッキングも装備していて非常に使いやすいです。
シャッターユニットはシチズンMXVで最高速は1/400
絞りレバー、SS設定レバーはレンズ両脇に振り分けられ
ビューレンズ上方にSS・絞り値が集中表示されます。
ピント合わせはオートコードの特徴でもある
振り子状のレバーで行います。
レンズは既に写りの良さで非常に評価の高い
ロッコール75mmF3.5を搭載します。
さらに特徴的なのはフィルムの平面性を確保するために
通常の二眼レフとは逆に「上から下」に巻き上げることです。
他の二眼レフを使っているとちょっと戸惑いますね。

オートコードは何度かマイナーチェンジも行われ
露出計の有無等でもいくつかの種類があるのですが
お預かりしているオートコードは
いわゆる「前期型」です。
各部点検整備一式でのご依頼ですが
受付時にご依頼者様からご指摘いただいている
明らかな不具合は「ピントレバーが重い」ということです。
ヘリコイドのグリス固着が原因と思われます。
今回はピントレバーが動かないほど
固着しているわけではないのですが
ガッチリ固着してるものも多く
またその状態で無理に動かしていると
ピントレバーが折れてしまうことが多々あります。
いわゆる「ジャンク扱い」で売られているオートコードには
このピントレバーが折れてしまっているものも多く見かけます。
折れてしまうと交換しか手段がないと思われますが
ここのレバーだけを入手するのは非常に困難です。
ピントレバーの重いオートコードは早めに対策を打つことをお勧めします。

ピントレバーの件に加えて
やはりシャッター羽根や絞り羽根には
若干の粘りが見受けられました。
他、二眼レフでは定番作業ですが
ファインダーミラーは
やはり腐食がそれなりにあるため交換いたしました。
レンズ清掃、巻上部の清掃・注油等々も行い
お預かり時より非常に軽快に動作するようになりました。
私も個人的にオートコードLを持っていて
たまに撮影に使っていますが
オートコードは使い心地も写りもよく非常に良いカメラです。

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