今日は3月10日です。
これまた語呂合わせの記念日が多そうですが。。。
「砂糖の日」、「佐渡の日」、「横浜三塔の日」
「サボテンの日」、「水戸の日」、「ミントの日」。。。などなど。。。
そんな中、1975年のこの日に
山陽新幹線岡山-博多間が開業し
東京-博多間の東海道・山陽新幹線が全線開通しました
そのため今日は「東海道山陽新幹線全通記念日」なのですね。
私はこのとき6歳ですが、かすかに覚えてますよ
広島についに新幹線が通るということで
じいさんに「広島駅まで新幹線を見につれてって!」と
お願いしたことを良く覚えています。
さてさて
本日は「カロワイド」のカメラ修理を行っています。
「カロ」ブランドは
コルゲンコーワやウナコーワ、
ケロちゃんコロちゃん等でお馴染みの
製薬会社興和の光学部門が生産していたカメラのブランドです。
興和は現在でもマイクロフォーサーズ用の単焦点レンズを
プロミナーブランドで生産しています。
1950年代~70年代にかけては
コーワブランドやカロブランドで
コンパクトカメラから中判一眼レフ、二眼レフまで
幅広く生産・販売を行っていました。
カロワイドは1955年の発売で
その名の通り35mmF2.8の広角レンズを搭載した
コンパクトカメラです。
同じ年にオリンパスワイドが発売され
にわかに「ワイドカメラブーム」が起こっていた頃です。
広角レンズ固定のカメラはピントは目測の場合が多いのですが
カロワイドはレンジファインダーを装着し
精密なピント合わせが可能です。
お預かりしている「カロワイド」は
レンズシャッター機では定番の
シャッター羽根粘りを発症しています。
未整備のレンズシャッター機は
ほぼ間違いなくこのトラブルに直面することがあると思います。
シャッター羽根や絞り羽根をキレイに清掃し
シャッターユニットも古い油を除去し
新たに必要最小限の注油を行うことで改善します。
絞り羽根もシャッター羽根も同様ですが
粘っている状態や固着している状態で
無理に動作させるのは厳禁です。
最悪の場合、羽根自体が破損してしまい
清掃だけで済むものが部品が手に入らないと
修理不可能になってしまいます。
写真は一通り分解整備完了後の状態です。
レンジファインダーがヘリコイド部と一体で
脱着できるようになっており整備性はなかなか良好です。
貼り革は一度張替えが行われているようで
オリジナルではありません。
元々はこの時代特有の薄いパリパリと割れてしまう革なので
おそらく張り替えざるを得ない状態だったのでしょう
シャッターそのものは非常にスムーズに
動作するようになりました。
もちろん、レンズ・ファインダー清掃等々も行っており
お預かり前より断然クリアになっております。
この時代ですからコンパクトカメラと言っても
少し大きくずっしり重いのですが
その分、高級感や質感は非常に高いです。
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