今日は国旗制定記念日だそうです。
1870年(明治3年)のこの日(旧暦)、
明治政府が日の丸を国旗とする太政官布告の商船規則により、
国旗のデザインと規格を示したことに由来する記念日です。
これ以前(徳川幕府の時代)から
船の旗として日の丸が使われていたのだそうですが
これで正式に国旗になったということですね。
当時の規格は縦横の比率は7:10で、
日の丸が旗の中心から旗ざお側に横の長さの100分の1ずれた位置とされていましたが
1999年8月13日に公布・施行された「国旗国歌法」により、
縦横の比率は2:3、日の丸の直径は縦の長さの5分の3、
日の丸は旗の中心の位置となったのだそうです。
そういえば昔はどこの家にも祝日に揚げるための国旗が
あったような気が。。。
もちろん私の実家にも結構大きな国旗があって
祝日の朝には玄関先に揚げていた記憶がありますねぇ
いつののまにかそういう風習もなくなってしまいました。。。
ちょっと寂しい気もしますね。
さてさて
本日は「オリンパスペンS」のカメラ修理を行います。
初代ペンは発売された翌年(1960年)に
通常のペンの高級版として発売されたモデルです。
初代ペンのシャッターは2枚羽根で
シャッタースピードは4速+Bというものでしたが
ペンSは同じコパル製のシャッターユニットですが
5枚羽根シャッターでシャッタースピードは
6速+Bとなりました。
レンズもDズイコー3cmF2.8に変更されています。
(1965年に2.8cmF3.5のペンSも追加発売されます)
露出計を持たないシンプルな構成で
現在でも根強い人気のあるカメラです。
オート露出で手軽に撮れるペンEE系とはまた違ったベクトルのカメラです。
フォーマットの小さなハーフサイズで
必要最小限のスペック、でも写りに拘ったしっかりとしたレンズ
ペンの原点がよくわかる1台だと思います。
お預かりしているペンSは典型的な
「いつからか使われなくなり家でずっと眠っていたカメラ」です。
ご依頼者さまのおじいさまが元々使われていたものということですが
何十年も使われないまま眠っていたものと思われます。
これが水銀電池を使うカメラとかで電池が入れっぱなしであれば
致命的な腐食を起こしてしまうところですが
電池を必要としないこのタイプのカメラは
比較的ダメージが少ないことが多いです。
。。。とはいえ。。。
さすがに全く動かしていなかった代償はそれなりにあり
シャッター羽根は固着まではいかないものの
かなり粘りがありSSに関わらず
ゆっくり羽根が羽根が開き、ゆっくり閉じていくといった様子です。
巻上も重く、動くところ全てが動作不良といった感じです。
もちろんレンズ、ファインダーには盛大にカビが発生しており
とにかくあらゆるところをしっかり清掃して
必要最小限の注油を行う必要があります。
まだ現状チェックのみでこれから分解整備に取り掛かります。
外装も随分くたびれていますが
整備後の仕上げの段階で外装もできる限りキレイに磨いていきます。
生まれ変わる。。。とまで言えませんが
リフレッシュして心機一転して
何十年ぶりかに目一杯撮影に活躍できる状態に整備していきます。
あ、でも、誤解のないように言っておきますが
今回の整備に限らず
当店で取り扱っているカメラは数十年前に製造されたカメラです。
快適に動作するようにできる限りの整備を行いますが
基本的に古いカメラであることに間違いはありませんし
整備で新品の部品と交換することも既にできません。
いくら整備をしたといっても
基本的にはおじいさん、おばあさんなのです。
整備後もあまり無茶な扱いをせずに
カメラの種類にもよりますが
優しくゆっくり扱っていただければと思います。
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