キヤノネットのカメラ修理

今日は「ゴルフ記念日」だそうですよ。
昔、会社員時代には周りから
ゴルフを勧められたことが何度かありましたが
未だに縁がないですね(笑)
それはともかく、なかなか山にも行けないし
何か近場で気軽にできるスポーツしないといけませんね。
お店にこもりっぱなしで、すっかり運動不足です。

さてさて

今日は「キヤノネット」のカメラ修理を行っています。
キヤノネットにもいろいろ種類がありますが
今回は初代のキヤノネットです。
この初代キヤノネット、カメラの歴史の中では
結構、大きなターニングポイントとなったモデルで
それまで普通のサラリーマンが手の届かなかったカメラを
一気に一般的な収入の方でも買える価格に一気に引き下げたカメラです。
当時は他メーカー等からダンピングではないか、と言われたり
数週間分の在庫が数時間で売り切れたりと
いろいろな伝説が残っています。
今と比べても非常に数多くあったカメラメーカーが
一気に少なくなったのもこのカメラがきっかけで
価格競争についていかなくなったから。。とも言われています。

前置きが長くなりました。
今回の個体はシャッター固着により羽根が開かない、というトラブルで
ご依頼をいただいております。
心配なセレン光電池は何とか露出計を動かしてはいますが
起電力が弱いようで今のままでは精度が出ない状態です。
調整範囲で収まらなければ
セレンも状態の比較的良いものと交換が必要かもしれません。

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この初代キヤノネット、当時の価格破壊的な部分が
多く取り上げられますが
中身に安っぽい部分が全くありません。
単純に素材や造りを省略したコストダウンではなく
おそらく製造工程や部品の効率化を勧めた結果の
コストダウンなのかと思います。
私も修行時代に針押さえ式のAEの基本を
このカメラで学びました。
隅々までとても良くできたカメラです。

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