ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「春の睡眠の日」なのだそうです。
「春の」というからには「秋の睡眠の日」もあって
こちらは9月3日なのだそうですよ。
「春眠暁を覚えず」とはいいますが
季節を問わず朝起きるのは辛いですよねぇ
そりゃ毎朝、自然に目が覚めるまで
目覚ましもかけずに寝られれば最高ですが
人並みに働いている以上なかなかそうはいきません。
それなら逆に朝早く勝手に目が覚めるくらいに
早寝すれば万事解決しそうですが
それはそれでいろいろ実際には難しい問題で…(苦笑)
まぁでも最近の私は比較的きちんと睡眠時間は確保していて
7時間弱は寝られています。
会社員時代は5時間程度だったことを考えると
随分改善されています。
ある程度しっかり寝ておかないと結局昼間の集中力が落ちてきて
活動(仕事)の効率が落ちるのですよねぇ
そんなことは抜きにしても、のび太じゃないですが
暖かい寝床でぐっすり眠る…こんな気持ちよいことはありません(笑)
昨年の入院以来、体質が変わったのか
少しばかり睡眠が足りていないと
夕方6時前後に強烈な眠気に襲われて
よほど気を確かに保っていないと
突然、気を失うように眠ってしまうのです。
時間にすれば5分とかその程度なのですが…なんなんでしょうね(汗)
しっかり7時間以上眠っていればそんなこともおきないので
これからもきちんと質の高い睡眠をとるように気をつけます。

さてさて

本日はペンタックスSPのカメラ修理を行っています。
SPも頻繁に修理依頼のあるカメラなのでここでもお馴染みですし
手に入れやすく交換レンズの種類も豊富なため
SPでフィルムカメラを始めたという方も多いのではないかと思います。
現行機種として販売していた頃も大人気のカメラでした。
比較的お求めやすい価格で使い勝手が良く
TTL露出計装備、交換レンズの豊富なM42マウント、
魅力ばかりで大きな欠点の見当たらないカメラです。
しかしながら発売開始からもうすぐ57年が経とうとしているカメラです。
未整備の個体だとあちこちに経年劣化の影響が出ていて
さすがにそのままで快適に使えるとはいきません。

お預かりしているSPもかなり長い間眠っていた個体のようです
ご依頼者様のご自宅からでてきたカメラだそうで
受付時には2台のSPを持ってご来店されました
どちらも同じような状態だったのですが
まずは1台普通に使える状態にして使ってみましょうということで
プリズム腐食の見られないほうの個体をお預かりすることになりました。
もう1台のほうはプリズム交換も必要とのことで
1台目完成後にまたご検討ということになりました。

…ということでお預かりしているSPは
定番のプリズム固着こそありませんが
こちらも定番のトラブルである
「ミラーアップしたまま固着」という症状が出ています。
毎度書きますがこれはミラー駆動部に問題があるのではなく
シャッター幕・後幕がきちんと最後まで走り切らないため
最後のミラーダウンレバーとの連携ができなくなることで
発生する症状です。
今回もミラーアップしているままの状態から
指で後幕を挟んで軽く押し込んでやると「カタン」とミラーが下りてきます。
後幕の走行不良ということはシャッタースピードも
もちろん精度が出ている訳もなく
1/1000で測定してみると走り始め(写真左端)で1/600
走り終わり(写真右端)では1/125程度しかシャッタスピードが出ていません。
端っこは結構な露出オーバーになってしまいます。
さらに電池を入れてSWをオンにしてみても
露出計は全く動きません。
全体的に一通りの整備・調整が必要な状態です。

装着しているスーパータクマーは当店のテストレンズです。
まだ現状をチェックしただけで
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
画像で見るとかなりキレイなブラックボディに見えますが
外装もそれなりに汚れているので
最後の仕上げには外装見できる限り磨き上げます。
経年劣化の影響はあちこちに見られますが
基本的には大切に使われて仕舞われていた個体だと思われます。
全体的にリフレッシュさえしてやれば
新品にはなりませんがかなり当時と同じような感覚で
使っていただける状態になると思います。
それではこれからしっかり作業に取り掛かっていきたいと思います。

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