オリンパス35RCのカメラ修理

今日は「世界サイの日」だそうですよ。
世界にはクロサイ、シロサイ、インドサイ、
ジャワサイ、スマトラサイの5種が生息しています。
これらの野生のサイは角を目当てにした密猟や
生息地の減少などにより絶滅の危機に瀕しているのだそうです。
その危機的な現状を世界中に訴え
サイの保護をアピールすることが目的なのだそうです。
動物園の定番ですよね
ちょっと調べてみると
全国でサイのいる動物園は25か所ほどのようです。
私が子供の頃、あるいは一番写真を撮っていた頃に
サイを見たのは地元広島の安佐動物公園ですが
もちろん今もクロサイがいるようですね。
都内近辺だと上野やズーラシア、多摩動物公園
金沢動物園あたりです。
昔は被写体に困ったら動物園に行け!と言われてたものですが
もう長らく行ってないですねぇ
涼しくなってきたしズーラシアあたり行ってみようかな
ちなみに鎧のようにも見えるサイの皮膚は
非常に分厚く硬質で、1.5 – 5.0cmの厚みを持ち、
格子構造になっコラーゲンがが層をなしています。
皮膚はあらゆる動物の中でも最硬といわれ
肉食獣の爪や牙を容易には通さないのだそうです。

さてさて

本日は「オリンパス35RC」のカメラ修理を行っています。
1970年発売のカメラです。
愛称はモデル名RCから「リチャード」です。
ハーフ判のペンシリーズと変わらない大きさの
非常にコンパクトなオリンパスらしいカメラです。
シャッターは機械制御のレンズシャッターで
最高速は1/500
露出計搭載で指針挟み込み式の
シャッタースピード優先AEを搭載します。
さらにマニュアル露出も可能です。
ちょっと珍しいのはこういうレンズシャッター機は
その構造上、鏡胴にシャッタースピードリングを持ち
直接シャッターユニットの調速カムを回すのが普通ですが
RCはフォーカルプレーンシャッター機のように
上カバー上にシャッターダイヤルが配置されています。
レンズはE/ズイコー42mmF2.8で
もちろん距離計連動式カメラです。
小さなボディになかなか充実したスペックで
何でも一通りのことができるカメラです。
ファインダー情報もなかなか凝っていて
設定したシャッタースピードもファインダー内で確認でき
オート時にはオートが設定する絞り
マニュアル時にはマニュアル設定した絞りを表示します。
(マニュアル時には露出計は使用不可)
当時は一眼レフのサブカメラとしても
重宝されたのではないかと思われます。
もちろん現在でも非常に人気の高いカメラです。

お預かりしているリチャードは
電池を入れても露出計が全く動きません。
電池室を見てみると
マイナス側端子を留めている根本のネジに
緑青が付着しています。
おそらく過去に電池入れっぱなしで
放置されていた時期があるものと思われます。
電池からでる(当時は水軍電池)ガスで
端子や配線等、金属は腐食してしまうのですね。
電池室に緑青が溢れている状態なので
電池室裏のハンダや配線も腐食していると予想されます。
実際に電池室を分解していると
もはや完全に断線している状態でした。
配線もその被服の内側も腐食しているようで
配線を丸ごと交換しなくてはならない状態でした。

分解に取り掛かり始め段階での画像です。
この後、レンズボードも外してその裏にある
配線をすべてチェックして
腐食の疑いのあるものは全て交換します。
もちろん並行してシャッターユニットの整備
レンズ清掃も行い、各部の調整も行います。
小さくても高機能でしっかり写せるカメラなので
その性能を存分に発揮できるように
全体を整備していきます。

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