コニカオートレックスのカメラ修理

今日は「接着の日」だそうですよ。
「くっ(9)つ(2)く(9)」と読む語呂合わせからだそうです。
私の仕事でも接着剤はよく使います。
モルトの貼り付けやら貼り革の接着が多いですね。
メインとなるのはいわゆるボンド系の接着剤ですが
接眼レンズやハーフミラー等の固定のために
エポキシ系の接着剤を使用することもあります。
めったに使いませんが昔ながらのバルサムもありますね
接着剤に限ったことではないですが
何でも用途にあったものを適量に使うことが肝心です。
分解品のカメラ等でとんでもないところに
瞬間接着剤を使っているものにたまに巡り会いますが
もうかんべんしてください…という心境です(苦笑)
あとの復旧が本当に大変なのです。
極力、妙な分解品には関わりたくないというのが本音ですが
作業してみないとわからない場合もあり
こればっかりは仕方がない部分もありますねぇ…
話が全く逸れますが
今日は「洋菓子の日」でもあるのですよね
細かい作業で疲れた脳に
あまーいケーキでもおやつにいただかないと
効率もあがりません!
後でコンビニスイーツでも買ってきましょう…

さてさて

本日は「コニカオートレックス」のカメラ修理を行っています。
一部のコアなファンの方には非常に人気のカメラですね。
何といっても35mm判、ハーフ判の切り替えができるカメラです。
それも撮影途中で切替えることも可能なカメラです。
ただ、現像に出す写真屋さんによっては
36mm判・ハーフ判が混在するフィルムは
断られる場合もあるのでご注意ください。
現像のみならそれほど大きな問題にはならないと思うのですが
プリントあるいはスキャンも依頼すると
サイズ混在フィルムは非常に難しくなるかとは思います。
余談ですが撮影途中での切替は
35mm判からハーフ判に切り替える場合は
「巻き上げてからレバーで切り替え」
ハーフ判から35mm判への切り替えは
「レバーで切り替えてから巻き上げする」です。
落ち着いて動きを考えてみれば
そうしないとコマ被りしてしまうことがわかるかと思います。
オートレックスはシャッタスピード優先AEも搭載されています。
コニカお得意の露出計指針挟み込み式のオートですが
その性質上、シャッタレリーズが深いことが特徴です。
これは後継モデルのFTAにも引き継がれてしまいますが
このレリーズフィールは好みの分かれるところかと思います。
慣れてしまえばそれほど違和感なく使えるとは思いますが…

お預かりしている「オートレックス」は
ご依頼者様のご自宅でかなり長い間
仕舞い込まれていた個体かと思われます。
レンズ・ファインダー・ミラー等に
かなりのカビが発生していて
さすがにこのままでは写りにも影響しますし
ファインダーの見えもかなり良くありません。
さらに電池室には何十年と入れっぱなしと思われる
水銀電池が入ったままになっており
電池室を開けると真っ黒に腐食した電池が出てきました。
もちろん電池室も腐食しています。
裏側の配線もおそらく腐食で断線かと思われます。
当然、露出計は動きません。
それでもシャッターだけは比較的元気に動いています。
さすが堅牢さで有名なコパルスクエアです。

中抜きされた「AUROREX」のロゴが特徴的ですね
基本的には35mm判一眼レフに
ハーフ判機能が追加になったカメラと言えると思います。
そのためハーフが使えるからと言って
ハーフ判専用一眼レフのペンFのように
コンパクトなわけではありません。
フィルムもまだかなり高価だったこの時代ならではの
カメラだと思います。
まだ現状チェックを行っただけの状態です。
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

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