今日、1月13日は「ピース記念日」です。
ここでいうピースは高級たばこ「ピース」(Peace)のことで
1946(昭和21)年のこの日に「ピース」が売り出されたことが
由来となった記念日です。
「たばこの日」とも呼ばれていることもあるようです。
値段は10本入り7円で日曜・祝日に1人1箱で限定して販売されましたが
東京・有楽町駅売店では
販売と同時に1時間で1000箱が売り切れたといわれています。
うちのじいさんが私が記憶にある頃は袋入りのロングピースだったけど
私が生まれる前は缶入りのピース(いわゆる缶ピー)を吸っていたらしく
家の中のあらゆるところでピースの空き缶が
小物入れや鉛筆立てになっていたなぁ(笑
私もタバコを止めてからそれなりになるので
最近びっくりしたのですが今、たばこってめっちゃ高いのですねぇ…
私が吸い始めた頃は例えばマイセンやセッターで220円
ハイライトで200円、ラッキーやラーク、マルボロなんかの洋モクで
250円なんて感じでしたが…(しかし、この頃のことは忘れないなぁ)
今やメビウス(マイセンの後継)で580円???
私が最後に吸っていたマルメンなんて600円???
うっはーーーーーやめててよかった…(苦笑)
でもいまだにたまに妙に吸いたくなることがあるのですねぇ…
まぁ、もう吸うことはないでしょうが…
(頭やっちゃってるし…また血管詰まっちゃうよ(汗))
吸い始めた頃は本当にカッコつけてただけだし
別に吸わなくっても平気だったんですよねぇ
だって、授業中吸わなくても平気なんだし
吸っても1日数本だったし…
これが社会人になって会社のデスクでも普通に吸えるようになると
(これも今じゃ考えられないですが…)
一気に本数も据えて依存するようになっていくのですよね
しかしいつの間にか時代はいろいろ変わっていきますねぇ…
さてさて
本日はリコーオートハーフSのカメラ修理を行っています。
これも昔のタバコの箱(袋)くらいの大きさのコンパクトな
ハーフカメラです。
(重さは全く違ってオートハーフはずっしり重いですが…)
オリンパスペンシリーズと双璧といっていい
ハーフカメラを代表するモデルだと思います。
先行するオリンパスペンが基本的には目測のマニュアルカメラだったのに対して
(すぐさまペンEEシリーズも出てオートも充実しますが)
オートハーフは技術者の安宅さんが
「自分の50歳の母親でも撮れるカメラ」という基本構想から
可能な限りの撮影自動化と、女性のハンドバッグ、
男性の上着のポケットに入るサイズの小型化を目指して設計されたのだそうです。
露出はセレン光電池使用の露出計でプログラムオートとし
ピントは固定焦点でピント合わせ不要
それになんといってもゼンマイで自動巻上も実現するといった
妥協のない自動化をふんだんに取り入れ
1962年に初代のオートハーフがデビューします。
初代のオートハーフは前面にレリーズボタンを備えた形式でしたが
1965年に今回、お預かりしている「オートハーフS」が発売され
その名の通りセルフタイマーが装備されます。
これを機会に全体的に再度設計の見直しが行われ
レリーズボタンは上部に移動し、裏蓋は着脱式から蝶番式に変更されます。
この形になって以降は基本的な構成はその後のモデルも変わりません。
初代に比べるとわずかに大きくなりましたが
使い勝手や頑丈さは明らかに向上しました。
お預かりしている「オートハーフS」は
まずシャッターが切れません。
もう少し詳しく言うとレリーズが押し込まれた状態のまま
戻らないような状態で次のシャッターを来ることができない感じです。
何か挟まっている感じといった様子です。
動かなくては露出計がどうとかオートどうとかも判断できないので
とにかく分解してみます。
すると以前に落としたかぶつけたかした形跡が見受けられ
セレン光電池の採光窓が一部割れており
その破片がレリーズ部に挟み込まれているのがわかりました。
シャッターが切れない原因はこれのようです。
シャッターが切れなかったのでレンズの状態の詳細とかも
わかっていなかったのですが
レンズを外してみて仰天したのが
「えっ?電動リューターか何かで磨こうとでもしたの???」っていうくらい
前玉にぐるぐる同心円状のキズが無数についています。
さすがにこれはどんな状況でも写真に悪影響が出そうです。
部品取用の個体から比較的状態の良いレンズを
移植することにしました。
他、シャッターの粘りだとか
オート・露出計の精度だとかゼンマイ巻上の油切れだとか
細かいこともいろいろとあったのですが
とにかく一通り整備して少し様子見の状態です。
オート露出の精度も問題なく
非常にスムーズに動作するようになりました。
オートハーフはコンパクトなのはもちろんですが
前面にレンズ部の出っ張りがなく
ポケットやカバンどこに入れても収まりが良いのが魅力ですよね
あとは何と言ってもこの独特のデザインと
ゼンマイ巻上のギミックですよね!
こうやって整備していると
「私も1台…ほしいなぁ…」とい津も思ってしまうカメラです。
これもって出かけるだけでも楽しそうですものね!
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