オリンパスペンEEDのカメラ修理

今日は「大洗濯の日」だそうですよ。
「年末の大掃除」の洗濯版ですね。
年末の掃除や洗濯の準備を始めるのが12月の3週目が多く
しっかり取り組みやすい日としてその土曜日とし
12月第三土曜日に制定されているようです。
確かに大掃除も大物の選択もいきなり年末に
1日で終わらそうと思っても無理なのですよねぇ
毎年、「あぁ~もうここまでしかできないや…」って
妥協してますものねぇ…
そろそろできる部分から取り掛かりたいのですが
そもそも12月は何かと忙しくやはり無理がありますねぇ
結局、年末に限らず日頃から小まめに
整理整頓・掃除を行いなさい…ということですね(苦笑)
…とはいえ合間を見つけては日頃できていない部分の
掃除や整理整頓、大物の洗濯も始めたいと思います。
何事も「まぁいっか…」であきらめたらそこで終わりです。
(何かのマンガのセリフみたいになってきた(笑))
しかしながらその前に目の前の仕事はできる限りこなさなくては…(汗)

さてさて

本日は「オリンパスペンEED」のカメラ修理を行っています。
ペンと言えば「ペンS」や「ペンEE(EE2,EE-3)」の
依頼が多いですが「EED」は何だかひさしぶりですね。
ペンシリーズの中でもちょっと変わった立ち位置のカメラです。
ネーミングからは「ペンEEシリーズ」の一員のようでもあり
「ペンDシリーズ」の一員でもありそうなイメージですが
デザイン的にも機能的にもどちらとも微妙に異なる雰囲気を持っています。
「D」と名にふさわしく4群6枚Fズイコー32mmF1.7の
大口径レンズを搭載します。
「D3」の32mmF1.7レンズとはまた別設計なのだそうです。
そして「EE」ですから露出はプログラムオートです。
ただペンEE系のオート制御とはまた異なり
絞り羽根とシャッター羽根を兼用するプログラムシャッターを搭載します。
ここのブログにもよく登場する後に登場する35DCに
近い形のモノですね。
露出計はペンEE系がセレンなのに対しEEDはCdSです。
シャッター自体は機械制御ですが
プログラムオートで撮るカメラの為
電池を入れて電源が生きていないとシャッターの制御はされません。
露出計オフだとオート時には常に赤ベロが出て
シャッターが切れない状態になります。
(フラッシュモード時だと露出計連動がないので
シャッターは切れます)
機能的にも他のペンとは一線を画しますが
デザイン的にも直線基調でペンEEシリーズともペンDシリーズとも
全く異なるものです。
こうしてみるとなかなか孤高の存在で他に似たものがないカメラです。

お預かりしている「EED」はこのカメラに多いパターンですが
電池室が腐食してしまっていてマイナス側の端子が
取れて電池室内で転がっているような状況です。
もちろん露出計の電源は一切入りません。
過去に長い間、電池を入れたままにしていた時期があるのだと思われます。
端子が腐食して脱落しているような状況なので
電池値裏のハンダや配線はもちろん腐食してしまっている状態です。
まずは通電して露出計が動作する状態にして
露出計オートの調整を行いますが
その際に機械的な整備やレンズ・ファインダー清掃を行っていきます。
メインは露出計周りの修理ですが
やはり各部の動きも本調子とは言えない状態で
レンズやファインダーにもかなり汚れやカビが見受けられます。

画像は一通り整備の完了した状態のものです。
外像もできる限り磨き上げて
お預かり時と比べるとかなりキレイになっています。
もちろん動きも申し分ない状態です。
露出計・オートの精度も含めて
非常にスムーズに動作しています。
この状態であれば安心してお使いいただけると思います。
これから最終チェックを行って
問題なければ完成となります。
この四角いスタイリングは他のペンと一味違って
なかなかカッコ良いですよね!

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