ニコンFMのカメラ修理

今日はピンとくるような記念日がないですねぇ
記念日ではないですが今夜から明日の未明にかけて
「ふたご座流星群」がピークを迎えますね。
夏の「ペルセウス座流星群」と並んで
安定して毎年観測される流星群ですね。
数を見ようと思うとやはり日付の変わる夜半過ぎから
明け方になりますよね。
空気も澄んでいて天候と場所に恵まれれば
天体観察には絶好の季節ですが
なにせ寒いので防寒だけはしっかりとしなくてはいけませんね。
私は近年寒いのにはとことん弱いので無理ですねぇ(笑
「ふたご座流星群」とは関係ないかもしれませんが
昨夜の22:05頃、日課のウォーキング中に東の空に
めちゃくちゃ大きな青白い火球を偶然見ることができました。
痕がかすかに残るほどでした。
あんなに明るいのはヒサビサに見ました。
短い願い事なら三度言えたかもしれません(笑
いきなりのできごとだったので
「あっ!」と声が出ただけでしたが…惜しいことをしたかも…

さてさて

本日は「ニコンFM」のカメラ修理を行っています。
1977年発売の中級機です。
キャッチフレーズは「コンパクト・ニコン」です。
それまでのニコマートFT系の後継機ともいえますが
ニコマートに比べると洗練され適度にコンパクトになりました。
レンズとの露出計絞り連動はAi方式とされ
ここだけでもニコマート時代のガチャガチャとは
時代の進化を感じます。
(ニコマート時代にもFT3・EL2はAi方式)
ただし、それまでの非Aiレンズユーザーにも配慮し
Ai連動爪は折りたたむことができ
非AIレンズも装着可能です。
当然ながら開放測光は不可ですが絞込み測光であれば
露出計も使用可能です。
ちなみに後継のFM2ではAi連動爪は固定となり
非Aiレンズは装着そのものが不可になっています。
機能的にもファインダー内に設定SSが表示されるようになり
Aiレンズの刻印の直読窓も装備され
ファインダー内で絞り値も確認できます。
露出計もLED化され進歩しましたが
好みにもよりますがここはFE系のような
指針式にしてほしかったような気もします。

お預かりしている「FM」は
かなり長い間使われずに眠っていた個体かと思われます。
ご依頼者様のおじいさまが使っていたカメラとのことです。
基本的に丈夫なカメラなので
さすがにシャッターは切ることができ
電池もきちんとん抜いてあったので
電池室へのダメージもなく露出計も作動しています。
ただ露出計は接触不良で少々不安定で
指示する値も少しズレてしまっています。
シャッターも一通り全速動作はするのですが
高速SSは精度的に問題があり
低速はガバナ―が粘っていてこちらも精度的問題有りです。
そして内部・フィルム室も含めて
当然ながらモルトは全滅でボロボロに劣化しています。
やはり不安なく撮影に使用するためには
一通りの整備が必要な状態です。

まだ取り掛かり始めですが
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
電子制御機で兄弟機でもあるFEと比較されることも多いFMですが
機械制御シャッター機ということで
プリズム周りの基盤等はシンプルです。
しかしながら整備性だけに絞ってみてみると
意外とFEのほうが分解整備は容易だったりします。
糸連動で動作するファインダー内SS表示や
非常にデリケートなLED式露出計周りが
分解整備していく上で非常に手のかかる箇所になってしまっています。
構造自体はシンプルではあるのですが
なかなか一筋縄にはいかないカメラだと思います。
特に露出計周りは非常に神経を使うカメラです。
これから集中して細心の注意を払って整備に取り掛かっていきます。

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