ペンタックスMGのカメラ修理

今日は「鏡の日」だそうですよ。
「いい(11)ミラー(30)」と読む語呂合わせからだそうです。
ミラーと聴いたらついつい
「あーさやけーのひかりのなかに♪
たつかげはー♪ミラーマーン♪」が
脳内でリフレインされてしまうのですが…(笑
しかし鏡を見る頻度が減りました…
見るたびに自分の劣化具合にイヤになるからなのですが…(苦笑)
朝、洗面台でチェックした後はまず見ることないですね…
中学生の頃とかは「そんなに見なくても…」というくらい
鏡ばっかり見ていたような気がします。(ブサイクなのに(笑))
主に髪型が気になるからなのですが…
当時は制服のポケットに手鏡と
コームかブラシが常に入ってましたねぇ
まぁお年頃ですから…
自分を見る鏡はともかくカメラ修理でも鏡というか
ミラーは欠かせない部品ですね。
カメラで使う鏡は表面鏡で少し特殊なものです。
ミラーやレンズがすっきりクリアになると気持ち良いですし
曇ったレンズやミラーではやはり困ります。
今日もがんばって鏡やガラス・レンズもキレイにしていきますよー

さてさて

本日は「ペンタックスMG」のカメラ修理を行っています。
1982年発売のカメラです。
「ペンタックスMシリーズ」のカメラとしては最後発となります。
…ということは当店で扱える最新のペンタックスは
この「MG」ということになりますね。
絞り優先オート専用のエントリー機です。
「MV1」の後継機にあたります。
「MV1」では信号機のような3色の簡素な露出計表示でしたが
「MG」ではSSがきちんと表示されるようになり
「Mシリーズ」の基本形でも「ME」と同等以上の表示になりました。
やはりオートだとしてもきちんとこれから切れるSSが
正確に把握できるのは嬉しいですし便利ですね。
スペック的にも「ME」とほぼ同等以上となり
内部を見ると電子技術の進化を感じる部分も多々あります。
…とはいえ基本的な機械的構造は「Mシリーズ」共通のモノであり
そこに関しては基本的には「ME」です。
すなわち「Mシリーズ(MXは除く)」共通の定番トラブル
「ミラーアップしたまま固着してしまう」
巻き上げても「ミラーチャージが完了せずシャッターセットできない」という
トラブルが「MG」でも多発します。
いつも書きますがこれからはミラー駆動部の
ゴムブッシュが溶解し動きを妨げてしまうことが原因です。
今回、お預かりの「MG」もミラーアップしたまま
何もできない状態でお預かりしました。

整備性は「Mシリーズ」共通の仕様で
なかなか良好ですが
基盤がフレキになった関係とコストだと思われますが
基盤をミラーボックス側に差し込むソケットがなくなり
全て配線で各接点を繋ぐ形式に変更されています。
そのため配線の処理は「ME」よりだいぶ手間がかかります。
そしてこれも「Mシリーズ」及び
この時代のペンタックス機共通の仕様ですが
ボディに隙間が多くそれを埋めるために
内部モルトを多用していています。
当然ながらすべて劣化しており粘着質となったそれが悪さをします。
「Mシリーズ」機の整備はゴム部品やモルトの劣化の対処に
その大半が費やされるような気がします。
反対に言えばそれら以外には大きな弱点はありません。
電子制御機ですが電子回路関連のトラブルは
かなり少ないカメラだと思います。
劣化しやすい部品の場所や対策はわかっているので
これから慎重にその処理を進めたうえで
各部の調整を行っていきます。

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