今日は「月光仮面登場の日」だそうですよ。
1958(昭和33)年のこの日に
ラジオ東京(現:TBS)で国産初の連続テレビ映画
『月光仮面』のテレビ放送が始まったことに由来しています。
主題歌は子供の頃からよく耳にしたような気がしますが
さすがに私の生まれる11年前の出来事なので
実際には見たことはありません…まだモノクロですね。
日本のヒーロー番組の元祖でもあり
時代劇と探偵活劇の要素を組み合わせた作風は
その後のヒーロー番組に多大な影響を与えたそうです。
1959(昭和34)年まで、130回が放送されています。
少し気になって当時のカメラの現行機種をざっと調べてみると
1958年にはキヤノンはレンジファインダー機のVL/VL2
同年にⅥT/ⅥLが発売されています。
ペンタックスはKが発売され翌年(1959年)にはS2が発売されています。
ミノルタはミノルタ35やオートコードが現行で発売中
オリンパスは翌年の1959年にペンが発売されます。
ニコンは1959年にFが発売されます。
ちなみに1958年の出来事的には秋には東京タワーが竣工し
東海道本線で国鉄初の電車特急「こだま」が運転開始されます
日頃手に取る機会の多いカメラもその時代背景を合わせて
イメージするとまた新鮮なものがありますね。
さてさて
本日は「キヤノンデミ」のカメラ修理を行っています。
「デミ」という言葉の意味としては
フランス語で「半分」英語でも「半…」「部分的に」となります。
その名の通りキヤノンのハーフカメラです。
ハーフカメラブーム全盛の頃に発売されたカメラです。
セイコーシャ製プログラムシャッターを装備し
SSと絞りの組み合わせはシャッターユニットで決められています。
セレン光電池式の露出計を内蔵し
露出計指針に追針を手動で合致させ露出を決定します。
ピントは目測式ですがファインダーはプリズムを贅沢に使用した
実像式ファインダーを装備します。
ファインダーもハーフカメラとしてはかなり豪華ですが
巻上もダイヤルではなくレバーが装備され
その巻上感も滑らかで相当気持ち良いです。
レンズはSH28mmF2.8を搭載します。
全体的に非常に使い心地の良いカメラです。
お預かりしている「デミ」は正確に言うと
発売同年に追加された「カラーデミ」で
ボディは初期のデミと同じく真鍮製です。
デミのボディは途中からアルミ合金製に変更されています。
シャッターは若干の粘りがあるものの動作はしていますが
露出計が少々不安定なようです。
心配されるセレンは起電力はまだまだ充分で
若干の調整で精度も問題なく出せそうです。
構造としてはシンプルなカメラで
整備性も非常の良好です。
これから一通りの整備を入念に行っていきます。
余談ですがデミのカウンターは
2コマに一度、2目盛りずつカウントアップされます。
知らないとカウンターが動いたり動かなかったりしていると
勘違いしてしまうこともあるようです。
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