カテゴリー別アーカイブ: カメラ修理

ニコンEMのカメラ修理

今日は「ゴールドラッシュの日」だそうですよ。
1848年のこの日にアメリカ・カリフォルニアの製材所で働く
ジェームズ・マーシャルが川底にきらりと光る金の粒を発見しました。
仲間と秘密を誓ったが、この話は大きな噂となって全米に広まり
やがて一獲千金を夢見る男たちが殺到し
「ゴールドラッシュ」(Gold rush)が起こったのだそうです。
ゴールドラッシュは、新しく発見された金の採掘地に
人々が殺到することを意味します。
いつの時代も誰もが一攫千金を夢見ますよねぇ…
そう簡単に一攫千金できるようなら
誰もがお金持ちになってひどいインフレが起こりそうなので
そう簡単にいかないのが当たり前かとは思います。
強烈な運の持ち主か類まれな才能でもない限り
コツコツ稼ぐのが正解なような気がします。
今の世の中、なかなか一個人が短期間に一攫千金なんて
相当に難しいような気がします。
まぁあまり余計な事を考えないで
今日もしっかり仕事しますかーーーー(笑

さてさて

本日は「ニコンEM」のカメラ修理を行っています。
1980年に発売されたニコンとしては初となる
エントリークラスの一眼レフです。
絞り優先オート専用機でボディのみ40,000円
物品税の関係もあり各社価格横並びで
露出オート専用機のエントリークラスが
ラインナップされていました。
それまでニコンはフラッグシップのF一桁機と
中級機のFM/FEのみのラインナップだったので
かなり思い切った戦略機としての位置づけでした。
同時期に発売されたフラッグシップ「F3」と同じく
ジウジアーロデザインで非常にスタイリッシュなカメラです。
現在も人気の高いカメラですが
発売当初は国内の反応はあまりよろしくなく
販売的にも苦戦しました。
要は「高級機メーカーのニコンらしくないカメラ」と
思われてしまったようです。
確かにコストの関係上、外装はプラスチックですし
かなり割り切った部分も見受けられますが
オート専用機の電子制御器でありながら
電池がなくても動作する「メカニカル1/90」を搭載し
バルブも機械制御で動作します。
それ以外にもニコンらしい部分は多く見られ
冷静にチェックすると実にニコンらしいカメラなのですが…
ちなみに先行発売された海外ではかなり好調な販売だったそうです。
「EM」の国内での評価が盛り上がったのは残念ながら
生産が終わった後になってしまいました。
それでもエントリークラスだけあって
それなりの台数が生産販売されていて
現存する個体は十分に多いです。

お預かりしている「EM」は
まずシャッターがまともに動作できない状態です。
巻上げてシャッターを切ると
先幕はほぼ問題なく走行するものの後幕が途中で止まってしまいます。
シャッターは2/3ほど開いたままです。
当然、ミラーは上がったままで次の巻上もできず
その状態で固まったままになってしまいます。
強制的に後幕を走行させて何とかリリーズ状態に戻せるといった状態です。
当然ながら撮影に使用できる状態ではありません。
シャッター羽根は見える部分に限ってはキレイなのですが
羽根の基部に汚れやゴミ、古い油脂が詰まってしまっているのか
羽根駆動部の動作不良が原因と思われます。
いずれにしてもシャッターユニットの入念な整備が必要です。
加えてファインダーを覗くと縦方向にもやっとした
太い縦線が出ています。プリズムの腐食です。
こちらは腐食のないプリズムに交換することで対処します。

まだプリズムを降ろしただけの状態です。
プリズムもフレキに覆われているので
ここまででもそれなりに大変ではあります。
ここからさらにミラーボックスを分離してシャッターユニットも
分離して整備を行っていきます。
この時代の電子制御機なので細かい手間はかかりますが
それでも「EM」はこのタイプのカメラとしては
整備性は良好です。このあたりもニコンらしい部分ですね。

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ニコンFのカメラ修理

今日は二十四節気でいうところの「大寒」です。
「大寒」の一つ前の節気は「小寒」(1月5日頃)、
一つ後の節気は「立春」(2月4日頃)
「小寒」から「立春」前日の「節分」までの約30日間を
「寒(かん)」や「寒中」「寒の内」と呼び
「大寒」はその真ん中にあたり一年で最も寒い時期となることが多いです。
まさにこれから1ヶ月くらいが寒いわけですねぇ
もう寒い日々は十分なのですが。。。(苦笑)
今日の都内も「大寒」にふさわしい
どんよりとした寒い天気です。午後からは雪の可能性もありそうです。
この「大寒」に関連して
「血栓予防の日」なんて記念日も制定されています。
寒い時期に血栓はできやすいですものねぇ
私の脳の血管が詰まったのも2月の立春過ぎた頃でした…
無駄に体を冷やさないことと十分な水分補給が大事かと思います。
それ以前になるべく血液をドロドロにしないように
そして血液が流れる血管をなるべく硬化させないように
健康的な食生活が大事でしょうね。まぁそれが難しいのですが…
それから私もそうですが長時間座り仕事の方は
積極的に下肢を動かして血液を滞らせないようにすることが大事でしょうね
寒いせいもありついついひざ掛けしたままで
動きたくなくなるのですが気を付けるようにします…
なんにせよ、早く暖かくなってほしいものです。

さてさて

本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
言わずと知れた名機ですね。
一眼レフという形式を一気に世界的にも
主流に押し上げたカメラだと思います。
ニコンとしても初の一眼レフカメラであり
「ニコンFマウント」のスタートとなったカメラです。
ほぼ100%のファインダー視野率、
交換式のファインダー、ミラーアップ機構の搭載、自動絞り等々
本当に撮影に必要な機能を厳選して搭載し
それを精度の高い頑健な部品で駆動します。
さらに必要に応じて様々なアクセサリーが用意され
様々なシチュエーションの撮影に対応できる
本格的システムカメラであったことも
プロ仕様といえる部分だったと思います。
メンテナンスしながら過酷な場面も含めて
長く使用することも前提に設計されていて
整備性も抜群な上に使われる部品のクオリティも非常に高く
現在でもしっかり愛用できるカメラとして
たくさんの「F」がまだまだ活躍しています。

登場は1959年です。
最高級機ということもありお値段も
おいそれと手が出るものではなかったのですが
それでも営業的にも大成功しています。
現存台数も多いのですが
長らく使われていないあるいはまったく整備されていない個体も多く
本来の動きを失っているものも多く流通しています。
これから入手される場合はメンテ前提で検討されるべきかと思います。

お預かりしている「F」も
もう長らく使われていなかったようです。
いわゆる「New F」とも言われるモデルで
「F」としては最も後期のモデルにあたります。
外観としてわかりやすいのは巻上レバーに指あてプラ部品が付いたことと
セルフタイマーレバーのデザインが異なる点です。
内部的にも細かくは変更点があるのですが
そこは大きな変更というほどでもなく
中身構造的には従来の「F」と変わりません。
いずれにしても相変わらずの極めて高い精度で
正確に動作する機械制御カメラです。

長く使われていなかったこともあり
致命的な破損や故障はないのですが
あちこちで動きの悪い部分が見受けられます。
ミラー駆動は「F」は独特な構造で
強烈なバネで跳ね上げるのですが
それをロックする部品が固着しているようで
巻き上げると同時にミラーが上がってしまいます。
巻き上げるとファインダーが真っ暗になってしまう状態です。
さすがにこれでは撮影に支障がありすぎますね。
幕軸も古い油脂類のため動きが悪く
高速シャッターの精度は出ていません。
反対に低速シャッターはスローガバナが粘っていて
不安定な上にたまに開いたままで止まってしまいます。
内部の汚れもたまっていて量は少ないのですが
使われているモルトはもちろん全て全滅です。

それでも何かが破損しているとかは一切なく
要は長年の汚れがたまって動きにくくなっている状態です。
できる限り分解し汚れや古い油脂を取り除き
必要最小限の注油を行えばほぼ本来の動きを取り戻します。
精度的には微調整程度でしっかり出ると思われます。
そしてファインダー等のガラス、レンズ部分は
カビもありますのでしっかり清掃していきます。
画像にはありませんが装着されていたレンズもしっかり清掃整備を行います。
しっかり手を入れてしまえば
本来の動きでまた当分の間、問題なく撮影に使用できます。
それに加え独特の精密感や感触を存分に楽しめます。
やはり良いカメラであることに間違いはございません。
ところで、機能や精度にも全く関係はないのですが
画像にも写っている真鍮製の「Nikon」のネームプレートが
妙に重量感があって毎回何だか嬉しくなります。
このあたりはこの時代ならではの質感ですね。

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ニコンF2フォトミックAのカメラ修理

今日は「のど自慢の日・カラオケの日」なのだそうです。
1946(昭和21)年のこの日に
NHKラジオの「のど自慢素人音楽会」が始まったことを記念して
日本放送協会(NHK)が制定しています。
テレビ放送になったのは1953年からだそうです。
それにしてもこの番組、まだ今でも放送続いているのですね!
テレビ(地上波)って今や1日たぶん30分も見ていないから
(朝、準備をしながら少しつけるだけ、ほぼ見ていない(苦笑))
現在のテレビ番組なんて全く知らないのですが
私が生まれる前からずっと続いているってすごいですね…
そういえばじいさんばあさんがいつもこれ見てたなぁ
日曜日のお昼ですよね…なんだか懐かしいです。
私が知っているのは鐘で合格かどうかをお知らせするパターンですが
鐘が登場する前は司会者が口頭で合格者に
「合格です」、不合格者には「けっこうです」と告げていたそうです。
歌っている途中で「けっこうです」って言われたら
ちょっとショックでしょうね(笑

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミックA」のカメラ修理を行っています。
F2系、特にフォトミック系の修理依頼は比較的多いので
毎度同じようなことを書いてしまいますが
F2フォトミックはF2のボディに
露出計内臓のフォトミックファインダーを組み合わせたモデルです。
フォトミックファインダーは前モデルの「F」の途中から
ラインナップされるようになり
F2では開発当初からフォトミックファインダー搭載が
前提とされて設計されています。
そのため露出計に必要な電池室もF2ではボディ側に配置されています。
デザイン的にもいかにも取ってつけたような「F」の頃に比べると
F2フォトミック随分と洗練されています。
それでも少し頭でっかちで独特の無骨さがあるのがですが
今となってみればF2フォトミックの無骨さは
この頃のニコンらしくて個人的には非常に魅力的に写ります。
フォトミックファインダーはF2デビュー時の
ノーマルなフォトミックファインダーに加えて
受光素子の違いや露出計が指針式からLED式に変更されたものも追加され
合計で5種類が存在します。
今回の「フォトミオックA」はノーマルのフォトミックをベースに
レンズとの連動がAi方式に変更されたものです。
受光素子(CdS)や指針式であることはベーシックなフォトミックと同様です。
ただAi方式に対応したため
ファインダー内絞り表示がレンズの刻印を直読するタイプに変更されています。
ここに関しては個人的には非Aiのほうが
文字が大きくて見やすかったような気がします。

お預かりしている「F2フォトミックA」は
一通りは動作している状態なのですが
やはり動きの悪いところもいくつか見られ
先幕・後幕の幕速バランスが少し崩れていて
高速シャッターの精度が出ていません。
幕軸の汚れ等が原因かと思われます。
低速シャッターは今度はスローガバナーの粘りで
非常に不安定です。こちらもガバナの汚れや古い油脂が原因かと思われます。
F2唯一の弱点でもある電池室マイナス側端子は
まだしっかりしていて問題なさそうですが
ファインダー内部の摺動抵抗にはやはるい汚れがたまっているようで
露出計の指針の動きは不安定です。
精度もオーバー気味で調整が必要です。
大きな致命的なトラブルはないのですが
やはり全体的に清掃整備調整が必要な状態です。
反対に言うとしっかりリフレッシュしてやれば
問題のない状態で安心してまだまだ使える個体かと思われます。

まだ取り掛かったばかりで
これから本格的に分解に取り掛かる状態です。
この時代のF一桁機なので
当然ながら分解整備を行い適切なメンテナンスを行うことを前提に
設計されているので整備性は抜群です。
かゆいところに手に届くような感じで調整機能もあり
しっかり整備調整して精度を出せるような仕組みになっています。
そして部品そのものの精度も非常に高く
整備された状態でゆっくり巻き上げて動きを確認してみると
その精密さにためいきが出るほどです。さすがの造りです。
ショック品や水没品とかで致命的な破損さえなければ
メンテを行いつつ
いつまでも使えるカメラではないかと思います。

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ミノルタレポのカメラ修理

今日は「阪神淡路大震災」から29年となる日ですね。
先日の能登半島地震の余震もまだ続いている状況ですが
日本国内に住んでいる以上はいつ地震に遭遇しても
おかしくないと思います。
地震を防ぐことはできませんが
もし災害が起こった場合の行動は
日頃からよく考えておかなければなりませんね
「阪神淡路大震災」に関連して
今日は「おむすびの日」が制定されています。
ちなみに災害は関係ありませんが
6/18には「おにぎりの日」が制定されています。
ちなみに、「おにぎり」と「おむすび」の違いについては諸説あり
明確な違いというのは難しいのだそうです。
個人的には「おむすび」かな…
ほら「お」がなくても通じるし…
あ、でも大好きな「おにぎりせんべい」が「おにぎり」だ!(笑

さてさて

本日は「ミノルタレポ」のカメラ修理を行っています。
ハーフ判カメラです。
ハーフと言えばやはりオリンパスペンシリーズや
リコーオートハーフシリーズが圧倒的に有名で
現存台数も多いですが
他にもいろいろなメーカーがハーフ判カメラを発売しています。
ミノルタの場合はこの頃スチルでも使われていた
16mmフィルム使用のミノルタ16シリーズと
ハーフ判カメラが競合してしまうと考えハーフ判カメラへの
参入が遅れたと言われています。
ミノルタ16シリーズがなかなか業績好調だったのですね。
そのため最初のハーフ判カメラとなる今回のレポの
発売が1963年、その高級仕様ともいえるレポSの発売が
翌64年…ここまででミノルタのハーフ判カメラ参入は終わってしまいました。
構造上のベースはミノルチナシリーズで
レポはミノルチナP、レポSはミノルチナSが基本となっているようです。
ということでレポはミノルチナPと同じく
マニュアルで設定するプログラムシャッター搭載機です。
レンズはロッコール30mmF2.8を搭載します。

お預かりしている「レポ」は2枚羽根シャッターの1枚が
外れてしまっているようです。
そのためシャッターはリリース状態なのに
シャッターも一部開いたままとなっていて
巻上もできない状態です。
外れたシャッター羽根が絞り羽根に引っかかってしまっているようで
プログラムシャッターの設定も一部動かないような状態です。
いずれにせよ、シャッターユニットを分解して
羽根を正しい位置に戻して動作確認を行う必要があります。

まだ取り掛かったところですが
これからシャッターユニットを本格的に分解して
修理整備を行っていきます。
羽根が外れてしまった原因は油脂による羽根粘りかと思われます。
粘って動きにくい状態で動作させていて何かのきっかけで
外れたのだと思われます。
羽根を留めているピン等にダメージがなければ
シャッター羽根及び羽根駆動部の入念な清掃の上で
再組立てすみそうですが開けてみないと分けりませんね。
シャッターの問題が解決すれば他の駆動部分も整備を行いながら
再組立てして調整を行っていきます。
心配されるセレンの状態はまずまず問題なさそうです。

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日はこれといった記念日のない日なのですよね…
これほどいろんな記念日が制定されていても
月に何度かはこういう日がありますね(苦笑
ところで全く関係ないのですが
次の定休日には「人間ドック」に行ってきます。
数年前の2月に脳梗塞を起こしてから
この時期に人間ドックに行くのが恒例となっています。
ちょうど脳の定期検診(MRI)もこの時期に行うので
1月は通常の通院と合わせて毎週のように通院です。
この時期は寒くてあまり出かける気にもならず
ちょうどよいのでドックもこの時期にしています。
おかげさまで大きな問題は今のところ見つかっていないのですが
小さなトラブルはなんだかんだ人間ドックで見つかって
対処しています。
中には放置しておくと怖いことになるようなモノもあったので
やっぱり自覚症状がなくてもこの年齢になると
定期的にある程度は身体を調べないとダメなのでしょうね。
個人的な考えなのですが自然界本来での人間の身体の
耐用年数って50年程度な気がします。
社会的に成熟しているから寿命が延びてはいますが
50歳過ぎると本来の耐用年数を超えているから
不具合もいろいろ出てきますし
メンテナンスや定期点検はより入念に行わないといけないのかと考えます。
古いカメラや機械と同じようなものですね。
機械以上に維持に手がかかりますし華奢でもありますが…(笑
使用期限の超えた少々動きにくくなってしまった身体や頭と
なるべく長く上手く付き合っていかなければと思います。
今度の検診も大きなトラブルが出なければよいのですが…(苦笑)

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
ニコマートブランドはニコンFの時代に
ニコンの中級機クラスに与えられたブランド名です。
機械制御シャッター機の「FT系」と
電子制御シャッター機の「EL系」に大きく二分され
これが後の「FM/FEシリーズ」へと引き継がれていきます。
生産効率を上げてコストを抑えるために
できる限りの外注・外製化を模索していたのだと思われますが
前身ともいえるニコレックスシリーズでは
様々な問題も発生し商業的にも成功と言えない部分もあったため
ニコマートシリーズではシャッターユニットこそ
コパル製の汎用シャッターユニットを使用しつつも
開発製造はニコン基準の品質を確保するために自社内で行われています。
こうして開発されたニコマート、特に先行して発売された
機械制御の「FTシリーズ」は
中級機のスペックではあるものの非常にニコンらしい
頑強なカメラとして評価さることになりました。
商業的にもヒット作となり
特に「開放F値補正操作」(ガチャガチャ)を採用した
「ニコマートFTN」は現存台数も多く
安定した動作から現在でも人気のカメラです。

とはいえ、いかに丈夫にしっかりできたカメラでも
ニコマートFTNも発売から50年以上経つ機械です。
さすがにメンテナンスも何もなしでは本来の動きを保てません。
お預かりしている「ニコマートFTN」も
シャッターはとりえあず動作してはいますが
高速域の精度は出ていませんし
低速時に粘りも出ています。
巻上も明らかに油切れの兆候です。
電池はキチンと抜いて保管してあったようで
電池室へのダメージはほぼ皆無の状態ですが
やはり配線やハンダに劣化があるのか
露出計は動作してはいるものの非常ン不安定且つ
大幅にオーバー傾向(振りが足りない)な状態です。

大きなトラブルはないもののやはり全体的な整備が必要な状況です。
画像はまだまだ取り掛かったばかりの状態ですが
これから機械的な部分と露出計関連の電気的な部分の
整備を一通り行っていきます。
ブラックボディもシルバーに比べると少々レアですが
銘板が「Nikkormat」になっていますね。
輸出版に使われた名称ですね。
細かい部分ですが少しばかり違った雰囲気もあっていいかと思います。

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ミノルタX-7のカメラ修理

今日は「たばこの日・ピース記念日」だそうですよ。
1946(昭和21)のこの日に高級タバコ「ピース」が
発売されたことに由来しています。
値段は10本入り7円で日曜・祝日に1人1箱で限定して販売されたが
東京・有楽町駅売店では販売と同時に1時間で1000箱が売り切れたそうです。
「ピース」は今でも発売されている銘柄ですね。
何種類かのヴァージョンがありますが
私がまだ幼い頃にじいさんが両切りフィルター無しの
缶に入った「缶ピース」を吸っていて
あの独特の香りをかぐと何だか懐かしい感じがします。
で、家のいたるところに「缶ピー」の空き缶が再利用されていて
将棋の駒なんかが缶ピーの缶に入れられていました。
10本7円…あれから80年弱で同じ10本入りのピースが
300円になっています。一般的な20本入りで600円です。
缶ピー(50本入り)もまだ売っていますね。
私は既にタバコをやめてから結構な年数が経っていますが
それでも「あーやっぱりここでタバコだよなぁ」と感じて
無性に吸いたくなる時が定期的にやってきます(笑
喫煙は明らかに脳梗塞や心筋梗塞につながる行為なので
血管に問題も抱えたもうこの歳になってから再開するのは言語道断ですが
喫煙者の方が吸いたくなる気持ちはわかりますねぇ
こんなこと書いていると何だかタバコが吸いたくなってきます。
いけんいけん、気をつけないと…
いつまでたってもこの衝動はある程度続くのでしょうね
誘惑に負けないように精進します(笑)

さてさて

本日は「ミノルタX-7」のカメラ修理を行っています。
宮崎美子さんのCMで当時一大ブームを巻き起こしましたね。
私もリアルタイムで見ているのでよく覚えています。
この時代は絞り優先オート専用ボディ価格40,000円の
エントリー機が各社から出そろっていて
熾烈な販売競争を繰り広げていました。
その中でも「X-7」はCM効果もあり勝ち組だったと思われます。
価格なりのチープな部分や華奢な部分も当然ありますが
ミノルタらしい使い心地のよさとキレの良い明るいファインダーが
非常に魅力的なカメラです。

X-7といえば定番なのがプリズム腐食です。
未整備で当時から放置してある個体だと
まず間違いなく発生します。
プリズム前面が接するファインダー枠に
貼られたモルトプレーンが腐食の原因です。
モルトが加水分解を起こして劣化すると
ほぼ例外なくプリズムにも影響し
蒸着を剥離してしまいます。
ファインダーを覗くと視野中心少し下に
帯が見えるようになってきます。
お預かりしているX-7も真っ黒な帯とまではなっていなかったのですが
明らかに靄のような帯が見えており
近々これが真っ黒な帯に変化していく途中の段階でした。
いずれにしてもプリズム交換で対応します。

そしてさらに今回のX-7は電源SWが固着していて
まず「on」の位置にスイッチできません。
ここのSWダイヤルは支えている基部が樹脂製で
経年劣化もあって脆いのであまり無理はできません。
分解時に固着を解消していきます。
電源は固着解消で入るようになったのですが
今度は露出計が非常に不安定で
確認している内に▲に振り切ったままになってしまいました。
これは感度設定部の摺動抵抗の汚れが原因と思われます。
XEやXDでも同じ原因で同じような現象が起こりますが
感度設定部が巻き戻しクランク部からオート設定切替部に移っても
同じようなことが起こっています(苦笑)

まだまだプリズムを降ろしただけの段階ですが
機械的な整備と電気的な整備を並行して行っていきます。
この時代(1980年発売)の電子制御機なので
フレキもあり分解整備には気を使いますが
この類のカメラとしては整備性は良好です。
電子部品に関連したトラブルも比較的すないカメラなので
しっかり手を入れれば当分の間安心して使える
良い相棒になると思います。

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ペンタックスMXのカメラ修理

今日は「桜島の日」だそうですよ。
1914(大正3)年のこの日に
鹿児島県桜島で史上最大の大噴火が始まったことに由来しています。
この大噴火は通称「大正大噴火」と呼ばれ
その後約1ヵ月間にわたって頻繁に爆発が繰り返され
多量の溶岩が流出しました。
一連の噴火によって死者58名を出し流出した熔岩は
桜島の西側および南東側の海上に伸び
このときにそれまで距離400m・最深部100mの海峡で隔てられていた
桜島と大隅半島とが陸続きになったそうです。
火山灰は九州から東北地方に及ぶ各地で観測され
軽石などを含む降下物は
東京ドーム約1600個分の約32億トンに達したそうです。

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
1976年発売のカメラです。
ペンタックスMシリーズの最初のモデルではりますが
Mシリーズの本流としてはその1か月後に発売された
電子制御機の「ME」のほうかと思われます。
「MX」はMシリーズ中唯一の機械制御布幕横走りシャッター搭載機で
他のMシリーズのモデルとは基本設計から根本的に異なります。
非常に軽量コンパクトなモデルで
「軽量コンパクトな機械制御一眼レフ」として
それまで唯一の存在であった「オリンパスOM-1」に
真っ向から対抗するモデルでもあります。
「MX」は主流が次期の「Aシリーズ」にバトンタッチするまで
長い間生産されましたが次期シリーズでは
後継機種は開発されることがなく
後に輸出機種から復刻した「K1000」(ベースはKM、つまりはほぼSPF)を除くと
機械制御のみのシャッターを搭載するペンタックス機としては
最後のカメラといえると思います。
シャッターは完全な機械制御ですが
露出計はME系と同じく受光体にGPDを採用し
指針式ではなくLED式の比較的新しい設計のものになっています。

お預かりしている「MX」は
まず高速シャッターの精度に問題を抱えています。
MXは経年劣化の影響ももちろんありますが
現存する個体に先幕と後幕のバランスが
大きく崩れているモノが非常に多く
精度が出ていなかったり1/1000や1/500が開ききらず
写真の一部が黒くなるもの
あるいは1/1000・1/500が開かない状態のものをよく見かけます。
限界まで小型化している影響もあると思いますが
ライバルのOM-1以上にシャッターは
デリケートな部分の多いカメラです。
今回のMXは定番のそんなシャッターの状況に加え
フィルムカウンターの動作不良や
露出計が振り切ったままになっているトラブルも見受けられます。

画像は一通りの整備修理が完了した状態でのモノです。
幕軸の清掃やダイヤル下調速カムの清掃調整を行った上で
若干のテンション調整を行い
充分に適正な精度を安定して確保できる状態になりました。
露出計の不調はマウント部摺動抵抗の清掃と
こちらも若干の調整で精度も含め問題なく
動作するようになりました。
もちろん巻上機構やミラー駆動部等の機械的部分には
全て整備を行い全体的に非常にスムーズに動作するようになっております。
装着されていた50mmF107レンズもできる限りの清掃整備を行っています。
これで当分、安心してお使いいただける状態になったと思います。
様子見の時間も十分に取ったので
これから最終チェックを行い問題なければ完成となります。

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アイレス35ⅢCのカメラ修理

今日は1月11日で「鏡開き」ですね。
お正月に供えた鏡餅を下げて食べる日とされています。
やはりここは甘ーいぜんざいですよねぇ
こちらでは「おしるこ」といったほうが伝わりやすいのかな…
今年はお店用の鏡餅とかを特に用意しなかったのですが
ぜんざいだけは食べたかったですねぇ
あとでスーパーかコンビニでせめておしるこ買ってきます(苦笑)
ところで昔は武家では鏡餅を刃物で切ることは切腹を連想させるため
手や木槌で割る風習があったそうです。
また、「切る」「割る」という言葉は避けて
「開く」という言葉が使われたのだそうです。
だから「鏡開き」なのですね!
さすがにもうお正月気分は抜けていますが
年末年始に休んだ分、作業がまだ通常ほどの落ち着きがなく
大幅に遅れているような状況です。
こういうときこそ落ち着いて丁寧な作業を心がけます!

さてさて

本日は「アイレス35ⅢC」のカメラ修理を行っています。
カメラ自体のスペックより某世界的名機にそっくりなことから
注目されることの多いカメラですね。
ただそっくりなのは外観デザインのみで
そもそもこちらのアイレスはレンズシャッターで
レンズ固定式のレンジファインダー機です。
構造的に全く異なるからまた面白いかと思います。

搭載されるレンズは2種類あるのですが
今回の「35ⅢC」はHコーラル4.5cmF1.9を搭載するモデルです。
堂々の大口径レンズですね。
シャッターユニットは当時の国産最高級といえる
セイコーシャMXLを搭載します。
B・1s~1/500までをカバーします。
外観ばかりにどうしても目が行ってしまいますが
基本的なスペックも当時としては非常に優れたカメラです。

お預かり時にはシャッターも切れず
ピントリングも完全に固着していました。
長年の汚れや古い油脂で固着しているのもありますが
シャッターに関しては動きが悪いところへ
無理な操作を行ってスタックしてしまっているような状態です。
まずは全体的に動きの悪いあらゆる部分を
分解し入念に清掃して最低限の注油を行い
その上で調整を行って本来の動きを取り戻していきます。
汚れやカビの酷いレンズやファインダーも
並行して清掃を行っていきます。

外観も十分にキレイになりましたが
各部の動きが見違えるように軽くスムーズになりました。
シャッターはもちろん全速軽快に切れるようになり
巻上も軽くスムーズです。
整備前はシャッター羽根や絞り羽根にも
汚れや油脂が付着して
非常に動きが悪く絞りリングも重かったのですが
シャッターが軽快な上に絞りリングも絞り羽根も
非常に軽く動きようになっています。
もちろんピントリングも指1本で操作できるほどで
微調整を行いやすい適度な手ごたえを感じる軽さで調整されています。
レンズの状態はもともとわずかな拭き傷はありましたが
清掃してみるとかなりクリアな状態になり
かなりいいコンディションだと思います。
これであればご依頼者様にも存分に楽しんでいただけると思います。
これから最終的なチェックを行って
問題なければ完成となります。

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ニコンFフォトミックFTNのカメラ修理

今日は1月10日ということで
「110番の日」ですね!
全国で緊急通報用電話番号が「110番」に統一されたのは
1954(昭和29)年からだそうです。
それまでは地域によって少し異なっていたそうですね。
電話番号が110番になった理由としては
覚えやすい番号であること
誤報が少ないように番号は3桁であること
黒電話のストッパーまでの距離が短い「1」を多くしたことがあり
さらに緊急時の消防への電話番号である119番の「9」と同様に
誤報を防ぐためと落ち着くために
最後にダイヤルが一番長い「0」が設定されたと言われています。
どれもダイヤル式の頃の名残ですね。
119番には何度かお世話になったことはありますが
110番は今のところ…いやかなり昔に交通事故を
起こしてしまったときにかけたことあるか…
いずれにしてもいざという時に頼りにはしていますが
あまりお世話になりたくはない番号ですね。
どちらにもお世話にならない平穏な日々が過ごせるように
気を付けていきたいと思います。

さてさて

本日は「ニコンFフォトミックFTN」のカメラ修理を行っています。
ニコンFのボディに露出計内臓の
フォトミックファインダーを組み合わせたもので
「フォトミック」「フォトミックT」「フォトミックTn」
「フォトミックFTn」が存在します。
今回の「FTn」は1968年の発売で
絞りリングを1往復させることで
開放F値補正操作を取り入れたモデルです。
(いわゆるニコンのガチャガチャ)
ファインダー以外のボディ本体に関しては
通常のFボディとなります。

お預かりしている「フォトミックFTn」は
さすがに50年以上の経年劣化や汚れ油切れの影響もあり
高速シャッターの精度は出ておらず
巻上もスムーズさにかけ
スローは粘り気味、露出計は不安定と
全体的に一通りの整備が必要な状態でした。
シャッタースピードの不良は
汚れや油脂が原因の部分もございましたが
過去に安易に幕速だけを弄られた経歴があるらしく
幕が妙に貼り気味でそのせいで
少々スプリングもくたびれ気味という状態でした。
幕軸や調速カム、駆動部の清掃を入念に行った上で
最低限の周瑜を行い
ゼロからテンション調整を繰り返し行い
慎重に精度を確保していきます。
フォトミックファインダーの露出計に関しては
やはり摺動抵抗の劣化もそれなりに進んでおり
できる限りの調整となりましたが
何とか実用上ほぼ問題のない程度には
改善できたような状態です。

開発当初から露出計搭載を
標準的な位置づけにしていたF2フォトミックとは異なり
Fフォトミックはおそらく後からの設計かと思われますが
この頭でっかち感が何ともこの時代らしい無骨さで
これはこれでなかなか魅力的です。
私の祖父が観光地等で比較的手軽に撮るときに
持ち歩いていたのがフォトミックTだったので
このFフォトミック系のデザインには何とも言えず
懐かしさを抱いていしまいます。
画像は一通りの整備が完了した状態のモノで
これから最終的なテストを行い
問題なければ完成となります。

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ペンタックスSVのカメラ修理

今日は「イヤホンの日」だそうですよ。
「イ(1)ヤ(8)ホン」と読む語呂合わせですね。
今では携帯プレイヤーで音楽を聴くのに必須のイヤホンですが
個人的には音楽を聴くのはヘッドフォンのイメージで
イヤホンはお年寄りがテレビやラジオを聴くときに
片耳だけに着ける「モノラルイヤホン」のイメージなんですよねぇ(笑
小学校高学年の頃に「ウォークマン」が登場して
携帯型プレイヤーが一気に身近になりましたが
CD時代になっても耳に着けるのはヘッドフォンだったような気がします。
iPod登場の頃からイヤホン主流になってきたのですかね???
私もiPodを手に入れてからはイヤホンで聴くようになりましたし
今ではスマホがプレイヤーも兼ねていますが
イヤホンもワイヤレスになり非常に便利になりました。
コードがないと煩わしさがなくなって特に外出時には助かります。
でも自宅で聴くときのヘッドフォンや
楽器用のヘッドフォンやいまだにコード付きです…
まぁ自宅だとあまり気にならないですし…
ワイヤレスイヤフォンも今では千差万別で
デザインのカッコ良いものや
非常に音の良いしっかりしたものも多く出てきて
買い換えたい欲が定期的にやってきて困ります(笑

さてさて

本日は「ペンタックスSV」のカメラ修理を行っています。
AP・K・S2・S3と続くアサヒペンタックス系の
M42マウントのカメラです。
S3をベースにセルフタイマーが装備され
フィルムカウンターも自動復元式になり
TTL絵露出計こそその後のSPまで待たなければいけませんが
それ以外の部分に関してはほぼその後の一般的な
一眼レフの機能を一通り装備したカメラで
通常のMF一眼レフに慣れた方なら
初見で普通に使える機能とインタ-フェイスをもったカメラです。
その使いやすさと安定した動作で当時も非常に人気のあったカメラです
今見るとそのレトロな風貌もあいまって
使いやすいM42マウント機としても人気も高いカメラです。

ただSPより前のいわゆるアサヒペンタックス系のカメラは
当時から未整備のままの個体の場合
かなり高い確率でシャッター幕が劣化している場合が多いです。
穴や裂けが出ているものは論外ですが
遮光はできていてもガチガチに硬化して
中には波打った状態で固まっているものも見受けられます。
しなやかさを失った幕はまともに走行できる状態ではなく
かろうじて動作してるものでも精度は期待できない状態になっています。

お預かりしている「SV」も
巻上げてレリーズしてみると
先幕はかろうじスルスルスルっとゆっくり出てきますが
後幕はもう全く出てきません。
引っ張り出して確認してみると
やはりガチガチに硬化していて
全くもってまともに走行できる状態ではありませんでした。
いずれにせよ、幕交換してしっかり調整しないと
まともに写真の撮れない状態です。

本格的な作業はこれからですがまずは
シャッター幕をSV用のサイズに切り出して制作し
幕交換から行っていきます。
SV自体はシンプルな構造で整備性も良いカメラですが
それでも幕交換はそれなりの重作業ですし
幕を張る位置が微妙にずれてしまうと
あとから何を調整しても
シャッターの精度が出なくなるので
慎重に作業を進めていきます。
幕交換をまず行ってシャッターが安定して
動作するようになってからミラー駆動部や
ファインダーの整備清掃も行っていきます。

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