今日は「潤滑油の日」だそうですよ。
潤滑油→OIL を半回転させると710に見えることからだそうです。
うーん、よく思いつきますね。
カメラ修理にも潤滑油はかかせないアイテムです。
特に私のところに来るカメラは古いものばかりですから
油切れが起こっていたり油が劣化していたりということも多いですからね。
まぁ、使用する量はほんの少しずつなのですが。。。
バイクに乗っていた頃は常に2ストオイルの
残量を気にしていましたねぇ。。。
あのオイルの焼ける匂いがまた何とも良いのですよね。
さてさて
本日は「ペンタックスSV」のカメラ修理を行っています。
SVはそれまでの主力機だったS3の改良版ですね。
セルフタイマーが装備され自動復元式のフィルムカウンターも
装備されました。
露出計はまだ搭載されていませんが
それまでのモデルに比べると
ほぼ現代のカメラとして普通に使えるカメラとなりました。
相当、ヒットしたため現存する台数も多く
何ともレトロな佇まいがステキなカメラです。
M42マウントなのでペンタックスのレンズだけではなく
いろいろなオールドレンズを楽しめるのも魅力のひとつです。
SVといえば未整備の個体だとシャッター幕が
硬化してまともに走らないものが多い。。。というイメージですが
今回、お預かりしたSVは幕は非常にキレイな状態です。
最近ではないとは思われますが
一度、幕交換されているのではないかと推測します。
幕はよさそうなのですが、問題はレリーズができず
シャッターが切れない状態になってしまっています。
ご依頼者様はこれまで普通に使っていたとのことですが
突然、押せなくなったとのお話です。
まずは下カバーを外して現在の状況
(ギアの位置関係等々)をチェックします。
きちんとチャージはされているようです。
次に上カバーと前板を外して
レリーズ周りのチェックを行います。
少しいじっていると、いきなり、「パシャン!」と
シャッターが切れました。
「レリーズの固着だったのかな。。。」と思いきや
今度はそのまま、巻上ロックでチャージができなくなりました。
ミラーボックスを外してみたところ
シャッター幕軸周りには重大な問題はなさそうなので
巻上ギア周り(底部分ではなくて上部分)に何か問題がありそうです。
まだ原因ははっきりしませんが
これから巻上部分を点検しながら分解を進めていきます。
何らかの固着が起こっているのは間違いないとは思いますが。。。
電装の全くないカメラ(電気が通るのはシンクロ接点のみ)なので
比較的、分解整備は容易な部類になりますが
さすがに古いモデルなので何が起きているかわかりませんので
油断は禁物です。
焦らず慎重に作業を進めていきます。
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