月別アーカイブ: 2017年8月

ミノルタXDのカメラ修理

今日は「米の日」だそうですよ!
私、とにかく白米が大好きで
炊きたての美味しいご飯ならおかずナシでも
1合くらいは食べてしまいます。
若い頃、本当にお金のなかったときは
米だけは何とか確保して
ほんの少しの梅干やお漬物
あるいはごま塩でお腹いっぱいご飯を食べていました。
昔ほどは食べられなくなりましたが
たまに熱々炊きたてのご飯のみを無性に食べたくなりますねぇ~

さてさて

本日は「ミノルタXD」のカメラ修理を行っています。
発売開始は1977年、世界初の両優先AEを
(シャッタースピード優先、絞り優先)
搭載したミノルタの意欲作です。
シャッタースピード優先AE時には
プログラムAE的に使える「サイバーネーションシステム」という
システムをも搭載しています。
でも個人的にはそういうスペック面よりも
凝縮感の強い文句ナシにカッコ良いデザインや
XEから継承される使い心地の良さが
非常に魅力的に感じるカメラです。

このXD、正直言って電装関係にトラブルの多いカメラです。
そういうトラブルが出ていると
今となっては修理不能の可能性も高く
修理する側にとっては非常にやっかいなカメラでもあります。

今回、お預かりしたXDはご依頼者様が
新品で購入された個体とのことです。
頻度は少ないながら継続的に使われてきたとのことですが
最近、電源が入らないことが多いとのこと
電池室にわずかに腐食跡もあることから
電池室周りのトラブルだと考えていましたが。。。
電源がうまく入っている状態で後日、チェックを行うと。。。
露出計は比較的安定していますが
オート、シャッタースピードが非常に不安定で
とてもこのままでは使える状態でないことが発覚いたしました。

電子基板内で部品の不良が起きていると
さすがにもう修理はできませんが
まずはシャッターユニット等々の整備をしつつ
数多くある接点を磨いていくことから
取り掛かろうと思います。
直る確率は半々といったところでしょうか。。。
考えられる処置を全て行っていきます。

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ペンタックスMEのカメラ修理

今日は「パイナップルの日」ということですよ!
パイナップル、とっても甘くてジューシーで
これまたこの季節にぴったりですね!
なかなか丸ごと買うことはないですが
スーパーでカットパインを見ると
ついつい手が出ちゃいますよね。。。
あぁ。。。でもなぜか無性に「パインあめ」が食べたくなってきました(笑)

さてさて

昨日までお休みいただいていたので
ヒサビサのブログ更新ですが
休みの間もちょくちょく修理は進めていました。
で、本日は最近依頼の多い
「ペンタックスME」のカメラ修理です。
軽快な使用感とコンパクトなボディと使いやすさで
人気の高いモデルですね!
本日のご依頼品は精悍なブラックボディです。

ミラーアップしたままで固着してしまった。。。とのことで
いつものミラー駆動部トラブルかな。。。と思っていたのですが
今回はちょっと違いました。

まずは写真のようにミラーボックスを分離して
単独で動作させてみるのですが
ブッシュの溶解もなく
(既にプラスチック部品に置き換えられているタイプ)
動作も問題ないようです。
たまに問題になるミラーボックス下のエアダンパーも
問題ないようです。
どうやら原因はシャッターユニット側のようです。
これもシャッターユニット単体だと
動作に問題はないのですが
よくよく見るとシャッターユニット内のトーションバネの先端が
妙な場所に飛び出しています。
位置的にミラーボックスに干渉すると思われる場所です。
どうやらこれが原因のようです。
こんなパターンは初めて遭遇しましたが
何らかの原因でバネが外れてしまったようです。
正しい位置に戻し組みつけて見るとスムーズにミラーも動作します。
。。。と簡単そうに書いていますが
なかなかこれを見つけるまで時間がかかりました(苦笑)

もちろんシャッターユニットの整備、ミラー駆動部の整備等々を
行って全体の点検整備も並行して行います。

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リコーオートハーフEのカメラ修理

今日は「焼き鳥の日」だそうですよ!
やっぱり焼き鳥は美味しいですよねぇ~
皮、ねぎま、もも、なんこつ、ぼんじり、レバー、手羽先。。。。
どこをとっても美味しいですよね!
なんだかんだで1ヶ月に1度は焼き鳥屋さんで
思う存分食べている気がしますが
また食べたくなってきました。
最初はビールで落ち着いたら日本酒が合いますねぇ~

さてさて

本日は「リコーオートハーフE」のカメラ修理を行っています。
オリンパスペンシリーズと並んで
ハーフ判の定番ともいえるカメラだと思います。
セレン光電池による露出計を利用し
露出はオートのみ、ピントも固定焦点
極めつけはぜんまい仕掛けによる自動巻上で
撮影者が行うのは構図を決めてシャッターを押すだけ
きわめて合理的な自動化が実現しています。
初代オートハーフのデビューは1962年
今回、お預かりしているオートハーフEは
1966年に発売が開始されました。

オートハーフシリーズ最大のウィークポイントは
やはりセレン光電池の劣化でしょうか。。。
ペンに比べても劣化で起電しないものが多いと思われます。
今回、お預かりしたオートハーフも
ほとんど起電しない状態です。
起電するセレンのストックが少しばかりありますので
交換で対応します。
オートハーフは裏蓋の遮光の大部分をモルトに頼っています。
そのため裏蓋にはかなりの面積に
モルトが貼られています。今回の個体はモルトが一度剥がされ
別の材質のものが最低限の部分にだけ貼られていますが
もちろん今回の修理で元々のモルトに貼りなおします。
他、シャッター羽根、絞り羽根は他のレンズシャッター機に比べても
小さい力で動作していて
ほんの少しの油分や汚れで簡単に固着します。
現在、動作していてもこの部分の定期的な整備は不可欠です。

オートハーフは「ハーフ判のレンズシャッター機」の割には
なかなか凝った造りをしています。
シャッターユニット整備、レンズ清掃、ファインダー清掃
露出計・オート調整等々の各部点検整備一式に加え
巻上ノブには破損跡及びとりあえずの補修跡がございますので
ここも本来の姿に戻します。

※8月11日~8月16日は勝手ながら
夏季休暇とさせていただきます。
ご迷惑おかけいたしますがご容赦くださいませ

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ペンタックスMEのカメラ修理

先日の広島に続いて
今日は長崎の「原爆の日」ですね。
長崎は中学校の修学旅行で行って以来ですが
広島と同じように路面電車が走っていて
でも広島よりずっと坂が多くて
異国情緒も溢れたステキな街でした。
当時、生意気にもじいさんのニコンFを抱えて
クラスメートや景色を撮りまくりました。
ヒサビサにアルバムを出してみたくなりました(^^)

さてさて

本日は「ペンタックスME」のカメラ修理を行っています。
ME(Super)もこのブログの登場回数が多いカメラです!
1976年発売開始ですが、もっと新しいイメージですよね。
非常にコンパクトにまとめられ、
使用感覚も優れた良いカメラだと思います。

ただし、これだけ発売から時間が経過すると
いろいろとウィークポイントも見えてきます。

今回お預かりしてるMEは
元々ご依頼者様のおじいさまのカメラで
お父様も使われていたものとのことです。
定番のミラーアップしたままという症状です。
これは十中八九、ミラー駆動部のブッシュの溶解による
固着が原因ですが今回はこれだけにとどまりません

ミラーボックスを外してもシャッターは全く動きません。
どうやらシャッター羽根も固着しているようです。
MEのシャッターは非常にコンパクトにできている
「セイコーMFC-E」ですが
このシャッターも羽根の根元にゴムの部品が使われており
これが溶解してシャッター羽根を固着させることがあります。
今回はシャッター羽根の洗浄が必要と思われます。

さらに電池室には真っ黒に腐食したLR44電池が入っていました。
電池を外してみると意外と端子はキレイなので
「意外といけるかも。。。」と思ったのですが
そう甘くはありませんでした(笑)
電池室裏には緑青がびっしり発生しており
基板を挿すソケット部も挿される基板の下半分も
緑青だらけな状況でした。
さすがにこの基板はもう使えないので
中古良品と基板をごっそり交換します。

今回は少々重整備になりそうです。
これからシャッターユニットをさらに取り外し
ユニットも分解し、シャッター羽根の整備に取り掛かります。
その後、ミラー駆動部の整備を行い
基板類を交換し、動作状況を確認します。

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ニコンFのカメラ修理

今日は「バナナの日」だそうですよ。
果物は大抵のものが好きですが
バナナもいいですよねぇ~
桃やぶどうや梨ももちろん美味しいし大好物ですが
バナナはちょっとお腹にたまるから
山歩きの行動食にも丁度いいのですよ~
昔ながらの喫茶店のメニューにあった
「バナナサンデー」が食べたくなってきました(笑)

さてさて

本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
今回は通常の修理と少し違って
お客様からの
「整備済みの「F」が欲しいので
1台仕入れて整備していただきたい」というご要望に応じて
整備を行っています。
こういう形での整備も可能ですが
現在は非常に納期に時間がかかっている状況です。
ご興味のある方は是非お問い合わせくださいませ。

ベースとなる個体は
外観はなかなかのコンディションの「F」が
入荷いたしました。
しかしながらベースとなる未整備の個体ですので
スロー固着、モルト全滅、各所の油切れ
もちろんシャッタースピードは精度が狂っています。
ただ、もちろんですが
致命的な故障・破損があるわけではございません。
「F」の場合はもともとが非常に頑強にできているので
よほどのショック品、水没品、素人による分解品でなければ
致命的なダメージはほとんどないカメラです。

内部にもやはりたくさんの汚れが見られます。
古い油に汚れが付着して動きを妨げるパターンが多いですね。
シャッター幕軸、シャッタースピードカム、ミラー駆動部
スローガバナー、巻上部。。。等々
古い油を落として注油する作業を繰り返します。
そして組み上げるときにシャッタースピードの
調整をざっくり行っておいて
しばらく放置して新しい油や洗浄の影響が落ち着いた後で
しっかり調整していきます。
場合によってはもう一度バラして動きの調整を行います。

こうして組み上げた「F」は新品同然とまではなりませんが
個体差はありますが、かなりスムーズに動作し
気持ちよく撮影に使うことができます。

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マミヤ35クラウンのカメラ修理

今日は「原爆の日」(広島平和記念日)ですね。
お店を開ける日は毎朝8時15分に目覚ましがなるので
今朝は起きた瞬間に黙祷でした。。。
ながらくこの日に広島にいる機会はなくなってしまいましたが
この日がくるとじいさん、ばあさんが
よく話してくれた戦争のことや原爆のことを思い出します。
二度とこんな悲劇が起こらないように祈りたいと思います。

さてさて

今日は昨日に引き続いて「マミヤ35シリーズ」
今日は「マミヤ35クラウン」です。
これまたちょっとマイナーなカメラではありますが。。。
実は整備は既に一段落していて
↓ こんなカメラです。

グレーの貼り革がとってもオシャレです。
上カバー形状は昨日の「35S2」に比べると
少しばかりシンプルですね。
フィルムカウンターも自動復元式で
巻戻しボタンも底面に配置される通常のものになっています。

搭載されるレンズは大口径のセコールFC4.8cmF1.9
シャッターはセイコーシャMXLです。
シャッタースピードは1秒~1/500秒
スペック的には昨日の「35S2」に搭載される
コパルSVと同様です。
少々、余談になりますが
セイコーシャMXLを搭載したカメラは
二眼レフやレンジファインダー機など
この時代にはたくさんあるので
どの機種にも当てはまるのですが
最高速1/500は他のシャッタースピードの時には
使わない強力な別バネを使って
シャッターを作動させます。
そのためシャッターをチャージしていない状態でも
1/250から1/500に切り替えるときには少し重く感じます。
シャッターをチャージした状態では
1/250から1/500への切り替えは非常に重く
かなりシャッター内部に負担をかけてしまいます。
そのため当時から1/500を使う場合には
シャッターをチャージする前に1/500へセットしておいてから
チャージするように。。。と言われていたそうです。
(未確認ですが当時の説明書にも書いてあったようです)
今回のマミヤに限らず
セイコーシャMXLシャッターを搭載カメラをお持ちの方は
(既にご存知かもしれませんが)注意してください。
(コニカⅢ、オリンパス35S、パールⅢ、リコフレダイヤ。。。等々)

お預かりしている「35クラウン」は
ご依頼者様が最近、入手されたものとのことです。
一通り動作は何とかしていますが
やはり発売から60年近く経過したカメラです。
あちこちに汚れや油切れの影響で動きが悪くなってます。
シャッター羽根も一見、キレイなのですが
若干粘りがあるようです。
ファインダー内も随分汚れてしまっています。
レンズも同様ですね。

シャッター羽根・絞り羽根の洗浄、
シャッターユニットの整備に始まり
レンズ清掃、ピント点検、巻上部の清掃・注油
ファインダーの清掃、距離計の調整等々
全体の点検整備を行いました。
現状は少し油等が馴染むまで様子見をしているところです。

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マミヤ35S2のカメラ修理

今日は8月最初の土曜日ということもあり
全国的に花火大会が多い日ですね。
昔はよく花火も撮りに行きましたが
場所取りから始まって丸1日仕事になるんでよねぇ。。。
ちなみにISO100のフィルムを使って花火を撮る場合
距離にもよりますがシャッターはバルブで
絞りはF11あたりが良いと思います。
1枚にたくさん入れ込んだりする場合は
黒い厚紙を持っておいて
シャッターは開けたまま次の打ち上げまで
厚紙でレンズを覆っておくようにすれば便利です。

さてさて

本日は「マミヤ35S2」のカメラ修理を行っています。
このタイプのマミヤもいわゆる「モデル名表記」がなく
モデル名に特定に苦労します。
マミヤ35シリーズはかなりの種類があり
特に1950年代後半~60年代半ばまでは
毎年のようにいろいろなモデルが発売されています。
今回の「35S2」は1959年の発売で
いわゆるレンズ固定式の距離計連動機ですね
搭載するレンズは
セコール48mmF2.8(F1.9のものもある)
コパルSVシャッターを搭載し
シャッター速度はB・1秒~1/500です。
非常に実用性の高いカメラで
個人的には上カバーの巻上・巻戻部が一段下がり
さらにその下にプレスラインのあるデザインが何ともステキです。

お預かりした「35S2」ですが
まずB以外のシャッタースピードが
どこに設定しても同じ速度で切れてしまっています。
加えて若干のシャッター羽根の粘り見受けられます。
この時代のレンジファインダー機の二重像は
もともとそんなに濃く見えず、二重像を映し出すエリアも
小さくてなかなかピント合わせしずらいのですが
この個体はほとんど二重像が見えません。
ファインダー内のハーフミラーを
(このハーフミラーに二重像が映し出される)
外してみると蒸着はまだまだしっかりしているのですが
カビ等で随分汚れていました。
蒸着が剥がれないように慎重に清掃を行います。

まずはシャッタースピードが変化しない原因を探っていきます。
原因をある程度特定してから
本格的にシャッターユニットを分離して
各部点検整備一式を行います。

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ビューティライトマチックⅡのカメラ修理

今日は8月4日ということで「はしの日」だそうですよ
「箸の日」でもあり「橋の日」でもあるようです。
私は左利きなので箸は左手で持つのですが
「持ち方が悪い!」と子供の頃はよく怒られました(笑)
いまだにあまり持ち方は美しくないと思うのですが
箸の持ち方とか使い方って大事ですよね。。。
毎日のことだからついつい適当に使っていますが
キレイに箸を使えるよう日頃から意識しなくちゃいけませんね!

さてさて

本日は「ビューティライトマチックⅡ」のカメラ修理を行っています。
「ビューティ」というと元々は「太陽光機」というメーカーで
このカメラが発売された頃は「ビューティカメラ」と社名変更された
メーカーのカメラです。
もともとは「太陽堂」というカメラ屋さんで
メーカーとしては倒産してしまいましたが
カメラ屋さんの「太陽堂」はほんの数年前まで
都内で営業を続けていたそうです。
カメラとしては二眼レフの「ビューティフレックス」が有名ですね。

今回の「ライトマチックⅡ」は1960年の発売です。
ずっしりとした高級感のある総金属製のボディに
45mmF1.9の大口径レンズを搭載したレンジファインダー機です。
シャッターはコパルSV、連動型のセレン式露出計を搭載します。

実は既に整備は完了していて
シャッター羽根洗浄や注油を行ったので
ちょっと様子見している状態です。
重厚感のある時代を感じさせる佇まいですね。

お預かりした当初は
全体的にサビが多くシャッター羽根も粘り
巻上も含めあちこちの動作部分が重い状態でした。
分解して徹底的に洗浄・注油を行い
再調整をしたところか快調に動作するようになりました。
ただし、少々残念なのは露出計で
当初は全く動作していなかったのですが
何とかセレンは生きていて動作するようになったのですが
感度リング下の摺動抵抗がかなり劣化しており
非常に不安定です。
これはさすがに交換部品がありませんので
ここはできる限りの調整となってしまいました。

それにしてもこの時代のカメラは
大手のカメラメーカーだけでなく
今回のような小さなメーカーのものでも
質感が高く眺めているだけでも楽しいですね。
どんな写真が撮れるのが非常に楽しみな1台です。

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ローライ35Sのカメラ修理

今日は「はちみつの日」だそうですよ。
言われてみれば最近あまりはちみつを
普通に食べていないような気が。。。
ハチミツ入りの飲み物くらいしか。。。
子供の頃にアツアツのトーストによく塗って食べてました。
あ、ホットケーキにももちろんかけますよね。
昔ながらの普通のホットケーキ食べたくなってきました。。。

さてさて

本日は「ローライ35S」のカメラ修理を行っています。
ローライ35といえば言わずと知れた高級コンパクトカメラの
元祖と言っていい存在ですね。

ところで。。。
当店では国産機の修理がメインで
舶来モノはあまり受け付けていないのですが
レンズシャッター機や二眼レフに関しては
モデルと状況によっては受け付けています。
ただし、部品のストックを持っていないので
部品交換を伴う修理は受付できない状況です。

話を戻します。。。
「35S」ということはゾナー40mmF2.8を搭載した
「35」の高級版と位置づけされたモデルですね。
発売開始は1974年です。
このローライ35の影響で
国産コンパクトもこぞって小型化が一気に進み
同じような目測式でハーフ判なみに小さなカメラが
たくさん開発・製造されました。
それでもローライ35のレンズやデザインの魅力は
全く色褪せなかったと思います。

今回、お預かりしている「35S」は
ご依頼者様が数年来愛用されている個体です。
今でも普通に撮影できている。。。とのことなのですが
シャッターダイヤルが1/60と1/125の間で
たまに引っかかるような感じで動かなくなります。
いろいろ触っていると「すっ」と動くようになるのですが
速写性も魅力のひとつであるローライ35で
これはちょっといただけません。
ご依頼者様はこの状態でしばらく使っていたとのことですが
かなり不便だったのでは。。。と思われます。
少々話がそれますが
今回のように動きの悪いものは決して無理に動かさず
なるべく早めに修理に出していただければと思います。
無理に動かすことでもっと大きなトラブルを
起こす可能性が非常に多くありますので。。。。

今回はダイヤル裏の部品を
露出計動作のための部品が乗り越えてしまうために
引っかかってしまうようでした。
大事にはいたりませんでしたが
やはりこの状態で動かしていたために
一部の部品が削れてしまっていました。

分解整備を行っているので
当然、各部の点検調整、精度出しを行っています。
露出計もできる限り調製させていただいております。
巻上レバーの動きに少々難がございましたので
それも調整し快適に動作するようになりました。

こうやって眺めていても全く飽きの来ないデザインです。
やはり文句ナシにカッコ良いカメラですね!

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オリンパスペンDのカメラ修理

今日は「カレーうどんの日」だそうですよ。
普通の「うどん」は私の生まれ育った「呉の細うどん」が
私の中では最も大好物なのですが
「カレーうどん」となると広島市内を中心にチェーン展開している
「ちから」のカレーうどんが最も美味しく感じます。
ひとことで言うと「昔ながらのとっても優しい味」なんです。
一緒に売られている「おはぎ」にもつい手が伸びてしまいます。
広島へおいでの際は是非ご賞味くださいませ。

さてさて

本日は「オリンパスペンD」のカメラ修理を行っています。
当時の「ペンシリーズ」の最上位モデルとして
1962年に登場いたモデルです。
ズイコー3.2cmF1.9の大口径レンズを与えられ
シャッタースピードも最高速1/500が与えられました。
シャッターユニットはコパルXを搭載します。
さらにセレン光電池で駆動するLV表示の露出計も装備されました。

今回お預かりしているペンDは
もともと、ご依頼者様のお母様のカメラだそうです。
まずはセレン光電池が劣化しているようで
ほとんど反応しない状態です。
LV15(ASA100時にF16・1/125が適正、快晴の日なた相当)の光を当てても
かろうじてLV7(ASA100時にF2・1/15が適正、室内の明るさ相当)を
指すか指さないかくらいしか反応しません。
セレン光電池の交換しか手段がないと思われます。

ちなみにペンDの露出計表示はLV(ライトバリュー)表示です。
絞りやシャッタースピードが表示されているわけではございません。
そこから絞り値、SS値に変換するのは
普通の方では大変なことですよね。
ペンDに限らずLV表示の非連動型露出計を
装着されているカメラのほとんどは
シャッタースピードリング、絞りリングのあたりに
LV値表示窓が装備されています。
(現在セットされているSS,絞りだと何LVに相当するかを表示する窓)
これを見てSSや絞りを設定しLV値を合わせるわけですね

話を戻しますが
他にもシャッター羽根に粘りが見受けられ
レンズにはカビが生えているようです。
シャッターユニット周りを中心とした
各部点検整備一式をこれから行います。

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