昨日のブログで。。。
「今日はお釈迦様の誕生日ですね!」とか
書いてしまいましたが。。。(汗)
今日の間違いですね。。。
ブログ書いているときだけ
「今日は4月8日」と思い込んでいたみたいです。
改めて。。。
今日が「お釈迦様の誕生日」で「潅仏会」及び「花まつり」です!
甘茶でも飲んで落ち着いていきましょう
(甘茶買ってこなくては。。。(苦笑))
さてさて
本日は「ペンタックスSL」のカメラ修理を行っています。
「SL」は「SP」から露出計を省略したモデルです。
発売はSP登場の4年後の1968年です。
1960年代から露出計がカメラに搭載されるようになったのですが
「カメラに搭載されている露出計なんて信用できない」
「余計な故障の原因になる」。。。等々と考える
ハイアマチュア層もかなり多かったようで
他メーカーでもハイアマチュア向けの露出計省略機が発売されていました。
例えばニコマートFTに対するニコマートFS
キヤノンFXに対するFPとかですね。
当時の露出計の信頼性云々はともかく
露出計は経年劣化でトラブルの多い箇所でもありますから
こういう露出計レスのカメラをあえて使うのは
良いかもしれません。
お預かりしているSLは
非常にキレイな個体です。
底板部分こそ多少のスレが見受けられますが
ほかの部分にはキズはおろかスレさえもほとんどありません。
シャッター幕も非常にキレイです。
SPにしろSLにしろ、これだけキレイなものはめずらしいと思います。
おそらくあまり使われていなかった個体だと思われます。
しかしながらあまり使われてなかったこともあるとは思いますが
全体的に動きはあまりよくありません。
SP系には多い症状ですが
このSLも高速シャッターは精度が出ていません。
1/1000にいたっては開いてもいません。
1/500だと開くのですが視野両端の露出差が1段以上出てしまいます。
先幕の動きが悪く後幕に追いつかれてしまう状態です。
加えて定番のプリズム腐食です。
SP(SL)の場合は視野ほぼ中央に横線が入るパターンです。
プリズムに巻きつけてあるモルトの加水分解が原因です。
環境にもよりますがこればかりは使わずに仕舞いこんでいるほうが
高い確率で発生するトラブルですね。
写真は上カバー、前板を外したところですが
さらにこれからミラーボックスも外して分解を進めていきます。
幕軸の汚れ云々というのはここで頻繁に書く言葉ですが
幕軸に付着している古い油に汚れが混じり
油そのものの経年劣化も合わせて
粘り気が出てしまっているものがほとんどです。
今回もおそらくそうだと思いますが
溶剤を使って幕軸を清掃してやれば
それだけでシャッター速度は劇的に改善します。
そのままだと乾燥すればまた動きが悪くなってしまうので
少量の油を注油します。
その上で幕速調整を行い精度を出していきます。
もちろん幕軸のすぐ隣にあるスローガバナーにも
清掃注油を行います。ミラー駆動部も同様の作業を行います。
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