月別アーカイブ: 2020年1月

ミノルタハイマチック11のカメラ修理

今日は「のど自慢の日」だそうですよ。
1946年(昭和21年)のこの日、
NHKラジオの「のど自慢素人音楽会」が始まったことを記念して
日本放送協会(NHK)が制定したのだそうです。
現在でもテレビで放送されている
「NHKのど自慢」の前身番組ですね。
今日は日曜日なので今日もお昼に放送されているのでしょうね
子供の頃、じいさんばあさんがよく見ていたので
何だか懐かしい気持ちになります。
これに関連して今日は「カラオケの日」でもあるらしいです。
お正月に久しぶりに幼馴染とカラオケにも行きましたが
最近、すっかり行く頻度が下がってしまいました。
数年前には毎週4~8時間くらいは「ひとりカラオケ」に行っていたのですが。。。
思い切り好きな歌を大きな声でめいっぱい歌うのは
ストレス発散になっていいですよねぇ。。。
時間作ってまた行ってきます!

さてさて

本日は「ミノルタハイマチック11」のカメラ修理を行っています。
ミノルタはレンズ固定式のコンパクトカメラも
数多く生産していますが1960年代~70年代を
代表するミノルタコンパクトカメラといえば
やはりハイマチックシリーズとなると思います。
(他にもAシリーズ、ユニオマット系、ミノルチナシリーズ等々
魅力的なミノルタコンパクトカメラはたくさんありますが。。。)
60年代のハイマチックシリーズはコンパクトカメラとはいえ
この時代ならではの大柄なボディで
キャノネットやエレクトロ35がライバルとなり
70年代以降のハイマチックは一気に小型化が進み
コニカC35等の軽量コンパクトなカメラがライバルとなります。
今回のハイマチック11は1969年の発売です。
初代→7→11と続いた初代からの流れを汲むモデルで
末尾に数字をモデル名にしたハイマチックとしては
最後のモデルとなります。
(これ以降はハイマチックC、E、F等アルファベットとなります)
レンズはロッコールPF45mmF1.7を搭載し
シャッターユニットはセイコーALAを採用しています。
露出はシャッタースピード優先AEとプログラムAEが
選択して使えます。

お預かりしている「ハイマチック11」は状態としては
比較的良い状況で一通り動作はしています。
しかしながらレンズのカビ・クモリが少々酷く
このタイプのシャッタースピード優先AEによく見られる
絞り羽根の粘りが見られます。
キヤノネット等もそうですが
絞り羽根は非常に小さな力でレリーズ時に
露出計と連動して適正な大きさまで絞ります。
ここに少しでも粘りがあるとオート時の絞りが
全く適正な大きさにならなくなり
露出がしっちゃかめっちゃかになってしまいます。
もちろんシャッター羽根と合わせて清掃整備を行います。

この時代のミノルタのレンズは後玉ユニット前面
(絞り羽根の直後)のコーティングが傷んでいることが多く
今回のハイマチック11もそのためのクモリでした
完全には除去できませんでしたが
できる限りの清掃でお預かり時と比べると
見違えるほどクリアになっています。
もちろん通常の撮影ではほとんど影響ないと思われます。
ファインダー清掃、露出計オート調整と合わせて
各部点検整備一式を行っていきます。

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アイレス35-ⅢLのカメラ修理

今日は「都バス開業の日」だそうですよ。
1924(大正13)年のこの日に東京市営の
乗り合いバスが営業を開始したことを記念した日だそうです。
前年の1923(大正12)年に関東大震災が発生しており
東京市電は壊滅的な打撃を受け
復旧に相当時間がかかることを見越して
市電の代替輸送機関として乗り合いバスが開業したのだそうです。
普段は都内にいると電車・地下鉄の利用頻度のほうが高く
あまりバスに乗ることはないのですが
私の生まれそだった街は田舎なので
市内を移動するときはバスがメインでした。
電車もよいですがバスも捨て難い魅力がありますよねぇ
特に田舎をゆっくり走るバスは何とも風情があると思います。
もう一度、懐かしのボンネットバスに乗りたいと思って
生まれ故郷のボンネットバスの
期間限定運行がまたないかなぁ。。。と思って
定期的に調べています。
GWくらいに運行してくれないかな。。。

さてさて

本日はアイレス35-ⅢLのカメラ修理を行っています。
1957年発売のカメラです。
1950年代は二眼レフブームもありましたが
レンズ固定型の35mmカメラもたくさん製造され
メーカーも今とは比べ物ににならないほどたくさんありました。
アイレス写真機製作所の前身は東京都港区にあったヤルー光学で
新宿区に場所を移しアイレス写真機製作所として再出発し
アイレスフレックスという二眼レフを最初に発売しました。
その後、主軸を35mm判、レンジファインダー機に移し
アイレス35シリーズとして数々のモデルを生産していました。
残念ながら1960年に倒産してしまいましたが
アイレスフレックスやアイレス35シリーズは
現在でも根強いファンがいて人気もあるカメラです。

アイレス35ーⅢはセルフコッキングになり
フィルムカウンターも自動復元式になり。。と
現代的に使いやすくなったモデルで
ⅢLはレンズがコーラル45mmF1.9となり
ライトバリュー式のセイコーシャMXLシャッターを搭載したモデルです。
この時代は単体露出計との組み合わせも考慮して
ライトバリュー値を基本とするシャッター設定のカメラが
比較的、多いのですが
ⅢLはひとつのリングでライトバリュー設定を行うため
通常のマニュアル露出の感覚でSSや絞りを設定しようとすると
少し慣れが必要かと思います。
しかしながら同じライトバリュー値で
SS・絞りの組み合わせを変えるのは
リングひとつで非常に素早く設定できます。
一長一短ありますが慣れが必要なのは確かかと思います。

お預かりしているⅢLは
まずシャッターが油シミで粘ってしまっています。
同様に絞り羽根も粘っているのですが
その状態で無理に動かしてしまったのか
絞り羽根が一部外れてしまっています。
このブログでも何度も書いていますが
絞り羽根の動きが悪いときや絞りリングが妙に重い時に
無理に動作させるのは厳禁です。
今回は羽根が外れてしまっているだけでまだ良かったのですが
羽根を留めるピンや羽根自体が破損してしまうこともあり
最悪の場合は修理不能になることもあります。
ファインダー内もかなり汚れ曇りがあり
距離計二重像はほぼ見えない状態です。
全体的に整備が必要な状態です。

写真は一通り整備が完了した後のものです。
現在、少し様子見をしている状況ですが
シャッターも軽快に動作するようになり
絞り動作も全く問題のない状態になっています。
ファインダー・レンズに関しても若干のカビ跡は残りましたが
かなりクリアな状態になり
二重像もはっきり見え、ピント合わせも快適です。
外装もできる限り清掃を行ったところ
非常にキレイな1台になりました。
これであれば気持ちよく撮影に使っていただけると思います。
1950年代の国産レンズシャッター機は
個性豊かで質感も高く
非常に魅力的なカメラが多いと思います。

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キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は「おむすびの日」だそうですよ。
1995年(平成7年)のこの日に起こった
阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)で、
被災地に「おむすび」が届けられた温かい心の象徴として記念日となったそうです。
非常時の食料としてもおむすびは最適ですね。
お腹にも貯まるしすぐにエネルギーになりそうですものね。
頻繁に山に登りに行っていた頃には
でっかいおむすびを何個も作って持って行きました。
やはりお米はエネルギー源として欠かせません。
。。。とはいいつつも
今現在、普通に生活している分には
あまり大量に米を食うなって言われているのですよねぇ(汗)
お米すごく好きなのに。。。
ところで、「おむすび」と呼びますか?
「おにぎり」と呼びますか?
もともといろいろ理由もあって呼び名が異なるらしいのですが
私は「おむすび」かな。。。
ほら、「おむすびころりん」だし
「お」を取って「むすび」といっても自然だけど
「にぎり」となると「握り寿司」みたいじゃないですか。。。(苦笑)
あぁ。。。でも私の好きなマスヤの「おにぎりせんべい」。。。(汗)
まぁ、どちらでもいいですかね(笑)

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
電子制御時代を一気に手繰り寄せた1台と言ってよいカメラです。
(発売開始は1976年)
AE-1以前にも各社、電子制御シャッター機はラインナップされており
シャッタースピード優先AEの電子制御機というだけなら
目新しいほどではなかったのですが
AE-1は世界初のマイクロコンピュータ搭載による
中央集中制御方式のこれまでにないカメラでした。
その恩恵として従来機種より約300点の部品を削減し
効率化とコストカットを大幅に進めたカメラです。
「AE-1」から始まった「キヤノンAシリーズ」は
全てこのAE-1がベースとなっており
「AE-1」単体も「Aシリーズ」としても大成功を収めました。
パワーワインダーをオプションで選択でき
「連写一眼」のキャッチコピーもこれに由来します。
ワインダーが一気に普及したのもこのAE-1が立役者です。

大ヒットしたカメラなので
現存する台数も相当数あると思われます。
そのため程度も千差万別です。
今回、お預かりしているAE-1は
電池を入れると電源が入り露出計も
随分オーバー気味ではありますが動作します。
しかしながら巻き上げてレリーズボタンを押しても
うんともすんとも言いません。
最初に疑ったのはマグネット周りです。
マグネットの汚れによる固着でシャッターが切れないことが
多々あるからですが、今回の原因はこれでがないようです。
加えて底カバーを開けた際に強制的にシャッターを切ってみると
Aシリーズのカメラでは定番のシャッター鳴きが確認できました。
ミラー駆動部のギア油切れが原因です。

AE-1はこの時代の最先端の電子制御カメラといえますが
あくまで「電子制御」なので動作部分は当たり前ですが
機械的に動きます。
トラブルの多くは機械的な部分が多いのですが
今回のシャッター不動の原因はどうやらレリーズ部接点にありそうです。
電子部品そのもののトラブルはかなり少ないのですが
分解品等だとフレキが切れているものもあり油断はできません。
今回のAE-1は過去に開けられた形跡もなく
その心配はありませんでした。
ところで、AE-1は電子制御機とはいえ
まだ連動糸も残っているので注意が必要です。
連動糸のテンションを下げた状態で上カバーをあけないと
シャッターダイヤル部を外した瞬間に糸が切れてしまいます。
余談ですが。。。以前にどこかのサイトで
「ジャンクのAE-1を何台も買ってきて分解しているのですが
どれもこれも糸が切れている」。。。という一節を読んだことがあって
いやいや、おそらく開けた時に全て切れてしまっているのでは?と
思ったことを思い出しました。
AE-1の連動糸は非常に丈夫なので
普通に使っていて切れることはまずないのではないかと思います。
本題に戻ります。もちろん今回は連動糸に何の問題もございません。
レリーズ部の接点清掃・調整でとりあえずシャッターは切れるようになりました。
ミラー駆動部の清掃・注油で根本的にシャッター鳴きにも対処し
仮組みしてSS調整、露出計・オート調整も行っていきます。
おそらく長らく眠っていた個体ではないかと思われますが
快適に使っていただける状態にできそうです。

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ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日は「囲炉裏の日」だそうですよ。
囲炉裏のあるような古民家。。。いいですよねぇ。。。
一時期、本当にそういう家に住みたくて
いろいろ調べたこともあるのですが
やはり都会の便利さには勝てませんでした(苦笑)
ましてやこれから体力も落ち
もしかしたら普通に歩くのもしんどくなる日が
そう遠くないかもしれない。。。と思ったら
尚のこと徒歩圏内で生活に必要なものが全て揃う
今の環境からは離れないような気がします。。。
でも山の中の一軒家にはあこがれますねぇ。。。
(瀬戸内の島の一軒家もいいなぁ)
そういえば一時期、囲炉裏のある古民家は無理でも
家に火鉢でも置こうかな。。。と衝動買いしそうになったこともありました(笑)

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
フラッグシップであるF2に露出計内蔵のフォトミックファインダーが
装着されたモデルです。
当時の。。。というかフィルムカメラのフラッグシップ機は
各メーカー、ファインダー交換式なのは
システムカメラとしては必須で
使い方によっていろいろファインダー交換が行えます。
シンプルなアイレベルファインダーに始まり
ウエストレベルファインダーや高倍率ファインダー
アクションファインダーとかもありますね。
これが使う予定もないのに集めたくなるのですね。。。(汗)
私もFやF3のファインダーは何種類か持っています。

話が逸れましたね。。。
F2が出たばかりの頃は
まだ内蔵露出計に対する信頼度が
ユーザー側でまだ高くない時代で
(精度的には問題ないのですが。。。)
高級機には内蔵露出計はいらない。。。という意見もまだ多かった時代です。
。。。とはいえ少しずつ
露出計は内蔵されているのが当たり前。。。という時代に変わろうとしていた頃です。
そのためもありF2のフォトミックファインダーは
時代に合わせ特性の違う4種類のものが存在します。
今回は一番最初に登場した無印のフォトミックファインダーです。
露出計内蔵も重要なファクターですが
絞り値、SS値がファインダー内で確認できることのほうが
個人的にはフォトミックファインダーの利点だと思います。

お預かりしているF2フォトミックは
まず高速シャッターの精度が全く出ておらず
1/2000はほとんど開かない状態です。
先幕と後幕の幕速バランスが崩れていて
先幕に後幕が追いついてしまう状況です。
幕軸やSS調速部の清掃・注油で改善されると思われます。
加えて電池室の端子が少しグラついているなぁ。。。と思い
ミラーボックスを外してみると
やはり電池室端子ステー部が折れる寸前でした。
F2はここがちょっとした弱点ですね。
端子を支えている部分がプラスチックのため
経年劣化で折れてしまうことが多いのです。
折れてしまうと端子の接触不良を引き起こし露出計不動の原因となります。
電池室はボディ側ですがファインダーにも少々問題があり
内部摺動抵抗の劣化が原因で露出計が非常に不安定です。
ここは根治するのは難しい部分なのでできる限りの整備を行います。

ボディ側の整備は既に完了していて
SSの問題はクリアでき問題ない精度が出ています。
フォトミックファインダーの整備中ですが
やはり抵抗の劣化は否めなく
完全な状態には復帰できないと思われます。
それでもお預かり時よりは全然状態は良く
普通に使っていただくには問題ないレベルには持っていけそうです。
この時代の内蔵露出計でCdSの劣化を心配される声も
多く聞くのですがCdSの劣化は多少であれば
調整でリカバーできてそれほど大きな問題ではないのですが
抵抗の劣化のほうが大きな問題になることが多いと思います。
通常の固定抵抗なら置き換えれば済む話なのですが。。。

今回はできる限りの整備・調整を行い
何とか実用に耐える状態にしたいと思います。

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リコーオートハーフSのカメラ修理

今日は「いちごの日」だそうですよ。
毎月15日もいちごの日ですが
1/15は「いいいちご」という語呂合わせと
なんといってもちょうど旬ですものね!
先日、差し入れを買うために
ケーキ屋さんに立ち寄ったら
いちごを使った色々なケーキがずらりと並んでいました!
いちごティラミス美味しかったなぁ
(差し入れに買ったのに自分も食べてる(笑))
そういえばもうすっかり有名だと思いますが
いちご(15日)が乗った
22日は「ショートケーキの日」ですね。
ショートケーキもそうですが美味しいケーキは毎日食べたいですねぇ。。。
本当に毎日食べると困ったことになりそうですが。。。(汗)

さてさて

本日は「リコーオートハーフS」のカメラ修理を行っています。
先日、「オートハーフSE」の修理で
お話したばかりなので
オートハーフ全般のことについては割愛しますが
初代機以降、18年に渡って製造された
人気シリーズで色々なモデルが存在します。
初代オートハーフ(1962年)と続くオートハーフゾーンフォーカス(1962年)は
前面にレリーズボタンが配置されますが
今回の「オートハーフS」以降のモデルは
上面にレリーズボタンが移動されました。
セルフタイマーを装備する関係もあってそのあたりの設計が
見直されたそうです。
「S」以降のモデルの現存数が圧倒的なため
レリーズボタンが上にあるほうが普通のオートハーフのイメージがありますよね。
ところで、この「オートハーフS」
上面に筆記体で「S」の文字が書かれているのですが
昔の話ですが私、これ「Y」だと思ってました(笑)

お預かりの「オートハーフS」は
全体的に油切れと汚れで動きが悪いようで
まず自慢のゼンマイ巻上時に妙な異音がしています。
加えて巻き戻し時に巻き戻しクランクが空回りしてしまい
フィルムを巻き戻すことができません。
どちらも分解して清掃・注油で解決いたしました。
最大の問題はやはり露出計で
光に対してほんのわずかに反応するのですが
とてもオート露出で精度が出るほど露出計が振れません。
露出計の問題か、セレン光電池の劣化と予想されましたが
やはりセレンの起電量が圧倒的に足りない状況でした。
セレンは交換でしか対処方法がないので
部品取りのオートハーフからしっかり起電するセレンを
移植することで対応します。

写真は整備後に撮ったものです。
オート露出も問題ないレベルになり
巻上・巻戻し共にスムーズに動作するようになりました。
オートハーフのセレンはペンEE系とかに比べると
何故か劣化して起電しないものが多いような気がします。
非常にデリケートな部分もあり
整備しなくては使えないような状態の個体も多いと思われますが
それでもオートハーフには他のカメラにはない魅力に溢れています。
ところで。。。やっぱり上面の「S」は「Y」に見えますよね(笑)

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コニカAcom-1のカメラ修理

今日は「1月13日」ということで
「一汁三菜の日」ということです。
主食・汁物・主菜・副菜・副々菜。。。
和食の基本ですよねぇ。。。
バランスも取れて普段の食事として理想的なのはわかりますが
これが非常に難しい(笑)
「今日はこれが食べたい」と一度思えば
少々手間だろうが準備して食べるのですが
普段はコンビニ弁当も多いですねぇ。。。
朝ごはんはお米を炊いて食べるのですが
白米があれば結構満足なので(これがまた良くない)
「一汁三菜」どころか「一菜」だけで済ませていることも多いです(苦笑)
牛丼屋で安い朝定食食べてたほうがバランスがよいかもしれません。。。
多少考えても、「まぁ、食べたいときに食べたいものを食べればいっか。。。」
。。。という結論にいつもなってしまうので
まだまだ改善されそうにないですなぁ。。。(笑)

さてさて

本日は「コニカAcom-1」のカメラ修理を行っています。
消費者金融ではないですよ。読み方は「エイコムワン」です。
レンズ一体型のコンパクトカメラの印象が強いコニカですが
一眼レフカメラも少々地味ながらもしっかりとした製品を作っています。
「Acom-1」は1976年の発売で
コニカお得意の愛称は「愛情コニカ」です。
前モデルとなるオートレフレックスT3やFTAが大柄で
非常に無骨なデザインだったのに対して
「Acom-1」は軽量コンパクトで曲線を帯びたデザインで
全く違ったイメージとなっています。
時代的に外装もプラスチックが多くなり軽量化の一端を担っています。
構造的にはARマウントのコニカ一眼レフに共通する造りで
コパル製金属羽根縦走りシャッターを機械制御で駆動し
露出計指針の挟み込みによって
シャッター速度優先AEを行います。
コニカがレンズシャッター機で得意としているAE機構を
そのまま一眼レフに載せたような構造です。
シャッターレバーを予備角まで引き出すと
露出計SWがオンになり
巻上レバー部背面のSWを押すと巻上レバーが格納され
露出計がオフとなりレリーズロックもかかります。
これ、使い慣れるとなかなか便利です。

お預かりしている「Acom-1」は
外装のコンディションはなかなか良く
シャッターも動作しています。
。。。とはいえ、かなり長い間、ご自宅で眠っていたものと思われ
ファインダーや組み合わされるヘキサノンAR50mmF1.7レンズには
盛大にカビが発生しています。
ファインダー内はカビのみではなく
プリズムも腐食していて
視野内中心縦方向に薄暗い大きな帯ができてしまっています。
機械制御されるシャッターは少々精度に不安があるものの
まずは動作は及第点なのですが
露出計は電池を入れても全く動きません。
このままでは撮影するにはかなり苦しい状態ですが
一通り整備を行えばしっかり使えるようになりそうです。

露出計不動の原因は電池室裏のハンダ付けが劣化していて
断線寸前になっているためのようです。
プリズムは中古良品と交換で対応します。
あとは隅々までひたすら清掃し古い油は落とし
新しく注油を行い、各部の調整を行っていきます。
シャッター羽根も汚れで若干動きが悪いようなので清掃を行います。
写真には写っていませんが
ヘキサノンAR50mmF1.7も清掃してクリアな状態になりました。
コンパクトで写りもよく使いやすい。。。
欠点の非常に少ないカメラだと思います。
当時も現在もちょっと地味な存在なのですが
Acom-1、なかなかいいですよ

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キヤノンL2(?)のカメラ修理

今日は「桜島の日」だそうです。
1914年(大正3年)のこの日に「大正大噴火」と呼ばれる
史上最大の噴火が起こったことが由来となってします。
約1ヵ月間にわたって頻繁に爆発が繰り返され、
多量の溶岩が流出したのだそうです。
溶岩流は桜島の西側と南東側の海上に伸び
それまで海で隔てられていた
桜島と大隅半島が陸続きになったのだそうです。
火山のパワーって本当に想像を越えるものがありますね。
残念ながら桜島には訪れたことがないのですが
一度は見に行ってみたいですね。

さてさて

本日は「キヤノンL2」のカメラ修理を行っています。。。。
。。。と書き出しておいて何なのですが
ちょっとよくわからないのです。モデル名が。。。(汗)
タイトルも「L2」にしてはいますが。。。

バルナックタイプのキヤノンレンジファインダー機も
判別が非常に難しいカメラですが
L1、L2、L3、VL、VL2もなかなかややこしいです。
今回もお預かり時には普通にL2だと思い
受付票にも「L2」と書いたのです。
わかりやすく底板部に「MODEL L2」と刻印があったからなのですが
後から調べてみるとL2にはないはずのセルフタイマーがあり
シャッター幕も金属幕です。(L2は布幕のはず。。。)
シャッター最高速は1/500で巻き戻し部は
ボップアップ式のノブであることから
「VL2」にL2の裏蓋が付いたもの?と思ったのですが
VL2はフラッシュ接点がX・FP・M-F切替式のはずなのですが
ここはL2の特徴であるFP接点のみで
もちろん、シャッターダイヤルにXの表示はなく
切替レバーもなく表示窓は目隠しされています。
いろいろ調べてみてもよくわからないのです。。。
どこかから部品を調達してこないといけないような状態ではないので
「Vシリーズの修理」として取り掛かれば特に問題がないので
これ以上、掘り下げないでいくことにします。

お預かり時にはスローガバナは動作不良
(スローガバナが作動する速度にしてもガバナを経由せず
普通に切れてしまう)
高速シャッターは幕軸の動きの悪さで精度不良です。
つまり積年の汚れや古い油、ところによっては油切れで
あちこちの動きが悪い状態です。
1950年代のカメラなので未整備であれば当然の状態です。
ただ保管状況は悪いわけではなく
分解してしっかり清掃し積年の垢を落とし
しっかり動きやすいように注油してやれば
復活できる状態です。

写真は整備後でレンズは当店のテストレンズです。
非常に快調に動作するようになりました。
バルナック型のキヤノンレンジファインダー機も良いですが
V以降のキヤノン機は精密感を非常に感じる操作感が気持ちよいです。
外装はもともとコンディションが良かったのですが
整備後に清掃を行ってよりピカピカになりました。
ファインダーも元々ある拭き傷等は若干ありますが非常にクリアです。
ご依頼者さまにもきっと満足いただけると思います。

ただ、これは本当にL2なのかVL2なのか
ちょっと気になってはしまいますが。。。(苦笑)

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オリンパスペンEE-2のカメラ修理

今日は鏡餅を開く「鏡開き」の日ですが
樽酒の蓋を割って開けることも「鏡開き」ということから
「樽酒の日」なのだそうです。
樽酒の鏡開きはさすがにやったことがないような気が。。。
いや、昔の会社の行事か何かであったかな。。。
おめでたい時に樽酒を割って大勢で飲むって
良い文化ですよね!そんな機会なかなかないのですが
何かであれば参加したいものです。。。
日本古来の文化行事と日本酒は切り離せないですものね。
日本酒好きの私としては
こういう文化がずっと継承され続けていってほしいなぁ。。。と思います。
そういえば昨日の「干物の日」にちなんで
昨夜はほっけの干物と日本酒を美味しくいただきました!
ひとりで静かに1日の終わりを噛みしめながら
飲むお酒もよいものです。

さてさて

本日は「オリンパスペンEE-2」のカメラ修理を行っています。
ハーフカメラといえば
やはり真っ先に思い浮かぶのはペンですよね
ペンにもいろいろな種類があるのですが
「買ったその日からボタンさえ押せばだれにでも写真が撮れるカメラ」
というコンセプトで開発されたのが
「ペンEEシリーズ」です。
コンセプトは一昨日のブログに載せたオートハーフと同様ですね。
巻上こそ自動ではありませんが
セレン光電池を使用した露出計の指針をくわえ込むことによって
オート露出を行い、ピントは固定焦点で
巻き上げて構えれば後はシャッターを押すだけのカメラです。
「EE-2」は初代の「EE」に後継機にあたりますが
裏蓋が蝶番式になり、カウンターも自動復元式となり
非常に使いやすく進化しています。
ペンEEシリーズやトリップ35ではお馴染みの
赤ベロ(光量不足の時にファインダーに赤いベロが出て
シャッターロックがかかる)ももちろん装備されています。
シャッタースピードは1/30・1/250(EE-2途中から1/40・1/200)の2速切替式です。

お預かりしている「EE-2」は
オート露出が全く効いておらず
明るいところでも絞り開放でシャッターが切れてしまいます。
こういう症状の場合はセレン光電池が劣化により起電していないか
露出計に問題があり動作していないか、どちらかだと予測されます。
今回は露出計本体の動作不良で
針が振れていなかったのが原因でした。

写真は一通りの整備が完了した後のものです。
露出計は正常に動作するようになり
オートも正しく制御されています。
もちろんレンズ・ファインダー清掃、モルト交換等々の
各部点検整備一式を行っています。
造りそのものはシンプルなカメラですので
これで当分の間は全く問題なく撮影を楽しんでいただけると思います。
個人的な好みもありますが
機能的な面やデザインを考えても
歴代ペンEEシリーズの中でベストなバランスなのは
この「EE-2」と「EES-2」だと思っています。
たまに私も個人的に無性に欲しくなるカメラのひとつです。

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キヤノンⅢのカメラ修理

今日は1月10日ということで
「110番の日」を筆頭にいろいろな記念日があるのですが
その中に「ひものの日」というのがありました!
魚の干物、美味しいですよねぇ~
生の魚を丸ごと買ってくるとどうしても
準備から調理まで結構、面倒なものがあるのですが
干物だと焼くだけでいいですし
おまけに下手に生魚を調理するより美味しいのですよねぇ。。。
やはり時間が経過しているから旨み成分が豊富なのかな。。。
ごはんのおかずにもいいですし
何と言っても酒の肴にもってこいです!
純米吟醸あたりのちょっと良い日本酒と合わせて食べたいですよねぇ
いかん。。。昼間っから「日本酒飲みたいモード」になってしまう。。。
とりあえず今夜、スーパーで干物買って帰りましょう(笑)

さてさて

本日は「キヤノンⅢ」のカメラ修理を行っています。
「キヤノンⅢ」と聞くと「コニカⅢじゃなくて?キヤノン?どんなカメラだっけ?」と
一瞬迷ってしまいそうですが
キヤノンのバルナックタイプのカメラです。
この時代にはバルナックコピーの国産カメラがたくさん発売されています。
キヤノンももちろんですがレオタックスやニッカも有名ですよね。
キヤノンは元々バルナックコピーに限らず
レンジファインダーカメラに強いメーカーで
1934年の「カンノン」に始まり
32年間で約40種類のレンジファンダー機を制作しています。
もちろん、どのモデルも高い人気と性能を誇り
レンジファインダー機が好調だったために
次の時代の主役となる一眼レフには少し乗り遅れてしまった感があります。
そんなキヤノンのバルナックタイプといえば
やはり一眼式+可変倍率ファインダーですよね。
一眼式になったのは1942年の「SⅡ」から
加えて可変倍率ファインダーになったのは
1949年の「ⅡD」からです。
モデル名の表記が全くなく、モデル判別には苦労するのですが
今回はSS最高速が1/1000であること
X接点がないこと、フラッシュレールがないこと
巻き戻しノブのローレットが菱目であることから
おそらく「Ⅲ型」だと思われます。(1951年発売)
キヤノンのレンジファインダー機としては
初の1/1000搭載機ですね。
。。。と偉そうに書いていますが
私も資料がないとこんなの判別できないですよ(汗)

お預かりの「Ⅲ型」は
シャッターは作動しているのですが
SSをどこに設定しても同じシャッタースピードで切れ
且つ、幕が全く開きません。
これではどうにも撮影には使えません。
ある程度、分解してみると
早々に「素人分解品」であることが判明しました。
SSが変化しないのは調速部のバネ外れでしたが
あちこちのネジの頭がなめられたり
ネジ穴付近にキズがあったりしています。
ある程度分解して手に負えないと思ったのか
とりあえず適当に組み上げた。。。といった感じが
ひしひしと伝わります。。。
何にしても幕軸の清掃・注油はいずれにしても必要なので
分解した上で整備を行い
各部をチェックしながら慎重に組み上げます。
こういう個体はどこでなにが起こっているのかわからないので
通常のものより数倍神経を使うことになります。
案の定、通常では考えられないような
部分のネジが破損していた部分とかも見つかりました。

この時代のフォーカルプレーンシャッター機の場合、
シャッター幕の状態が問題になることが多く
張り替えることも多いのですが
今回はシャッター幕には問題はありません。
状態から随分、昔のことではないかと思われますが
一度、張り替えられているようです。
おそらく問題の多い分解をされる前のことだと思われます。
70年近く経過しているカメラなので
シャッター精度はできる限りの整備調整ですが
通常の撮影には全く問題ないレベルになっています。
各部の動きは非常にスムーズになりました。
装着されているレンズは評価の非常に高い
沈銅式のキヤノンセレナー50mmF1.9です。
こちらもカビの発生があったり絞り羽根に油シミがあったりと
そのままでは問題のある状態だったので
清掃・整備を行い、非常にクリアな状態になりました。
ご依頼者さまはこのタイプのカメラを使うのは初めてとのことで
使い方から納品時にお話しする予定です。
最初の難関はやはりフィルム装填ですよね。
普通のカメラでもフィルムの経験がない方は
装填がネックになりますがバルナックタイプはさらに独特ですものね。
何とか使いこなしていただけるように
ご説明できればと思っています。

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リコーオートハーフSEのカメラ修理

今日は「風邪の日」だそうですよ。
イヤな日ですね(笑)
「風邪の日」の由来は
1795年(寛政7年)のこの日(旧暦)、横綱・谷風梶之助(たにかぜ かじのすけ)が
流感(りゅうかん)で現役のまま亡くなったことだそうです。
35連勝中のまま44歳で亡くなったそうです。
ここで言う「流感」はインフルエンザのことで
風邪とはまた異なると思うのですが
どちらもかかりたくないですね。
おかげさまで大人になってからは風邪らしい風邪をひいたこともないですし
インフルエンザは一度もかかったことはないのですが
いつまでも抵抗力が高いわけではないから
気をつけなくてはいけませんね。
まぁ、それ以外にいろいろ厄介な病気にはなっていますし。。。(汗)
なににせよ。風邪やインフルにかかりやすい季節なので
みなさん、気をつけましょう!

さてさて

本日は「リコーオートハーフSE」のカメラ修理を行っています。
ハーフカメラの世界で
オリンパスペンと人気を二分する名機です。
元々、開発者の「自分の50歳の母親でも撮れるカメラ」という目標で
開発されたカメラです。
可能な限りの撮影自動化と上着のポケットやハンドバッグに入るサイズを
目指して開発されました。
撮影の自動化と言っても後の電子制御カメラとは異なり
1960年代のカメラですから全て機械的に制御します。
セレン光電池を使用したプログラム露出
ピントは固定焦点とし、巻上はゼンマイ仕掛け
構えてシャッターボタンを押すだけで撮れるカメラとして
大ヒットし、次々と続編も出てシリーズ化されました。
「オートハーフS」以降のモデルは
前面にアルマイト板のデザインを変更することにより
いろいろなデザインのオートハーフが生み出されました。
当時らしいサイケなデザインのものも多く
少しめずらしいデザインのものは今でも高価な価格で流通しています。
今回の「オートハーフSE」は「オートハーフE」をベースに
(ややこしいですが「オートハーフE」は
オートハーフSからセルフタイマーを省略したもの)
セルフタイマーを追加し、オートスタート機能
(フィルムをセットして巻上のゼンマイをチャージすると
自動的に1枚目にセットされる)が追加されたモデルです。
1967年発売のモデルです。

オートハーフはこの時代のコンパクトカメラには
多いパターンですが裏蓋の遮光のかなりの部分をモルトに頼ります。
そのため大量のモルトが貼ってあるのですが
やはりそのモルトが盛大に劣化しています。
加えて肝心要の露出計が不動です。
オート露出のカメラで露出計不動だと
とても実用には使えない状態です。
セレンの劣化が心配されましたが
露出計浮動の原因はセレン劣化ではなく
露出計本体が動作不良で動かなかったことが原因でした。
オートハーフの場合はセレン劣化だったり
露出計不良等で露出計が不動の個体が多いと思います。
露出計の修理を行い、シャッターユニット、絞りユニットを
整備した上でオートの調整を行います。
ハーフカメラのシャッターユニットは小さいものが多く
オートハーフも例外ではないのですが
オートハーフのシャッターユニットは
非常に小さなバネの力でシャッター羽根を駆動しており
ほんのわずかな汚れでもシャッターが粘ります。
油付着なんてあると間違いなく羽根が固着します。
今回も羽根清掃を入念に行います。

写真は整備完了後のものです。
全体的に非常にスムーズに動作するようになりました。
オートの精度も全く問題ありません。
非常に小さいのですがこの時代のカメラなので
ずっしりと重量感があり、それが逆に質感を高めています。
当時としてはお求め易いカメラでしたが
安っぽさが微塵も感じられないのは
この時代のカメラの良さですね。
前述にあったように前面アルマイト板の変更で
いろいろなデザインの個体が存在しますが
どのデザインでも強烈に60年代の空気感が伝わってくるような気がするのは
やはり元々のデザインのなせる業でしょうか。。。

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