日別アーカイブ: 2020年12月12日

ミノルタSR-T101のカメラ修理

今日は「漢字の日」ですね。
毎年恒例の「今年の漢字」の発表が
午後2時から今年も行われるようです。
まぁ、間違いなく新型コロナに関わる1字になるのでしょうね。
「今年の漢字」のイベント自体には
実はあまり興味がなかったりしますが。。。(苦笑)
しかし。。。いつの間にか漢字が書けなくなってしまっていますねぇ
いや読むのは問題ないのですが
今や自分の手で何か書くより
携帯やキーボードで打ち込むことがほとんどで
ご丁寧に変換予測してくれるので
漢字は何となく大まかに覚えておけば
OKになってしまっていますものね。
いざ、自分で真っ白な状態から書こうと思ったら
「あれ?この字どうだったっけ??」って思うことが非常に多いです。
いけませんよねぇ。。。。
そういえば百人一首を写すために(覚えるために)買った筆ペン
最近使ってないなぁ。。。(汗)いや、百人一首は一度は全て書きましたよ
一度じゃ話にならないのですが。。。(苦笑)
年賀状書くこともすっかりなくなったので
書く機会は積極的に自分で作らないと。。。
とりあえずまた百人一首を写そう。。。

さてさて

本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
ミノルタを代表する機械制御シャッター機ですね。
ミノルタ初のTTL開放測光機でもあり
このカメラの登場に合わせて開放測光に対応する
絞り伝達機構を装備した「MCロッコールレンズ群」も登場しています。
ミノルタらしい優れた操作感とトラブルの少ない丈夫さが
人気の要因となり7年簡に渡って生産され続けた
ロングセラー機です。
後継機として「SR-Tスーパー」、
「SR505」、「SR101」が存在しますが
全て基本的な構造はこの「SR-T101」がベースとなっています。
60年代後半から70年代初頭にかけての
ミノルタを代表するカメラだと思います。

基本的に非常に丈夫なカメラです。
少々何らかのトラブルを抱えていたとしても
痛いとも痒いともいわず黙々と動作するカメラです。
(そもそもカメラは何も言いませんが。。。)
ロングセラー機なので現存する個体数も多く
ぞんざいな扱いを受けている個体も多くあると思われますが
酷い分解品や水没品、ショック品でもない限り
キチンと整備すれば全く問題なく使える可能性の高いカメラです。
ただ、その丈夫さゆえに
調子が悪い状態で無理矢理使われている個体も多く
「あぁ、ほんとは動きづらいのに
一生懸命がんばって動いてるんだなぁ。。。」と思わせるものも
よく見かけます。
できるだけ本来の軽やかな動きで
気持ちよく動作させてあげたいところです。

お預かりしている「SR-T101」も
全体的にかなり動きが悪いところが多く
かなりお疲れモードになっています。
定番のミラーアップしたままになる症状を始め
(巻き上げるととりあえずはミラーダウンする)
高速シャッターは精度不良な上に不安定
露出計も動きが不安定、巻上も妙に重く
ファインダー内はモルト屑+カビが盛大に見えています。
特徴のひとつでもある
ファインダー内SS表示は途中でひっかかったようになり
1/60より低速側に動きません。
この状態で無理してSSダイヤルを操作していると
このSS表示用の連動糸が絡まったり
最悪の場合、切れてしまう可能性もあるので
SS表示の動きのおかしな個体は
なるべくSSダイヤルの操作はそれ以上行わず
修理に出していただければと思います。

今回の個体もそうでしたが
MCロッコールレンズとの絞り連動リングの
動きが固着あるいは粘っている個体も多いです。
ここがうまく連動してくれないと露出計の値が
おかしなことになっていまいます。
リングの内側が少し汚れると
割とすぐに動きが粘る部分です。
それから今回はこのボディに
MCロッコールPF55mmF1.7レンズが装着されていたのですが
絞りの動きに粘りがあることと
やはりこちらもカビがかなり発生しているので
レンズ清掃等々こちらも整備一式を行います。
完調になったボディ&レンズで
ご依頼者様には快適に撮影に臨んでいただきたいと思います。

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