日別アーカイブ: 2020年12月11日

オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「百円玉記念日」だそうですよ。
1957(昭和32)年のこの日に
日本で初めて百円硬貨が発行されたのだそうです。
当時の百円玉は銀貨ですね!(銀60%・銅30%・亜鉛10%)
図柄は表面に鳳凰、裏面に旭日と桜花、
直径は今と同じ22.6mmです。
それまでは百円札だったのです。
たぶんどこかに1枚あったような気が。。。
1967年(昭和42年)には現行の百円硬貨に変更となり
素材は銀から白銅(銅75%・ニッケル25%)になりました。
銀が高価になったため銀貨ではなくなったのですね。
硬貨のデザイン・仕様って五百円硬貨以外は
もう長らく変更されていないのですね。
何だかお札は結構頻繁に変わっている気がするのですが。。。
子供の頃(小学生くらい)は週にお小遣いが百円だったりしたので
百円玉握りしめて駄菓子屋によく行きました。。。
その頃から全く変わっていないのもすごいですねぇ
もう少し大きくなって中学生くらいになると
今度は家で聞かれたくない電話をしに
十円玉と百円玉1枚ずつ握りしめて夜の電話ボックスに行くのですよねぇ(笑)
ちなみに10円は3分通話で目当ての相手が出られなくて
すぐに通話が終わる可能性もあるので最初に入れて
目当ての相手が出て長くなることが確定したら
100円(30分通話おつりは出ない)を入れるのです。
もちろん電話は固定電話(家電)しかない時代です。
懐かしいですねぇ。。。

さてさて

本日はオリンパスOM-1のカメラ修理を行っっています。
今月1台目のOM-1ですね。
OM-1(M-1)は1972年の発売なので
もう百円玉は現行になっていますね。
おまけに今回のOM-1はかなり後期のもので
中身はOM-1Nに近いものなので
1970年代後半に清掃されたものではないかと思われます。
カルメン’77の頃じゃないですかね。。。(笑)
それでも十分古いのですが。。。
デビュー当時、同時代のカメラでは
他に例をみない軽量コンパクトな一眼レフとして発売されたカメラです。
そのため様々な部分に独創的な作りが見られ
当時の大きく重い一眼レフと比べると若干神経質な部分も存在します。
それも現行機種だった頃は問題ないレベルだったと思われますが
さすがに登場して40年以上経過した現代では
使いっぱなしだといろいろ問題を抱えている個体も多いと思います。
しかしながらきちんとメンテナンスを行えば
機械制御式シャッター機ということもあり
まだまだガンガン使っていただけるカメラであるとも思います。

お預かりのOM-1はシャッター幕の位置を見ると
チャージ状態なのですが全くレリーズできない状態です。
(シャッターボタンは押し込めません)
これ以前にも巻上が中途半端なところで止まってしまい
何かの拍子にまた巻上が再開できる。。。というような症状があったようです。
巻上不可とかレリーズ不可の原因はOMの場合
大抵、底部三連ギアのタイミングズレとか動作不良のことが多いです。
まずは底カバーを開けてギアの位置関係を確認すると。。。
やはりおかしな位置でギアが止まってしまっています。
本来、巻上が完了すると真ん中のギアが瞬時に逆方向に空転して
元の位置に戻るのですが両側のギアとの位置関係がおかしいために
回転できない状態です。そのためレリーズができないのですね。
位置関係を直すこと自体は大した作業ではありませんが
こうなった原因にしっかり対策しておかないと
同じことがまたすぐに起こります。
ギア留めの摩耗とギアそのものの動作不良が原因と思われるので
しっかり対策と整備をしつつ調整します。
シャッターがとりあえず切れる状態になったところで
SS等の測定も行ってみましたが
三連ギアの動作不良が起こるような状態なので
やはり幕軸の動きもかなり悪くSSが安定しない上に精度不良です。
スローガバナも少々粘り気味です。
そのまま通常の清掃整備に取り掛かります。

これからミラーボックスも外してシャッターや巻上機構の
整備に取り掛かります。
露出計のSW部が1Nと同じタイプです。
やはりかなり後期のOM-1かと思われます。
今回は部品交換はないので問題ないのですが
メーター周りやプリズム台座、スクリーン枠等々
それまでのOM-1とは部品がかなり変更されていて
互換性のない部分も多いタイプです。
よく部品取り用の個体をメンテナンス用に
キープしているという話を聞くことがありますが
同じモデルでも生産時期が異なると
意外と使えない場合も多いのです。
。。。といっても。。。
普通はなかなかそういう部分はわからないですよね。

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