日別アーカイブ: 2022年2月16日

キヤノネットG-Ⅲ17のカメラ修理

今日は「似合う色の日」だそうですよ
「似(2)合う色(16)」の語呂合わせですね。
どんな色が似合うかはなかなか難しい判断かと思いますが
服や持ち物の色って大事ですし
その色が変わると気分も変わりますよね!
当店にご来店いただいたことのある方は
お気づきだと思いますが店内はオレンジ色が多いです
いわゆるビタミンカラーは元気が出る色ですね!
個人的な持ち物には赤系統が多いかな…
でもこれはカープ関連商品が多いからか…(苦笑)
10代後半から20代にかけての頃は
やたらとブルーとか紫の寒色系が好きで
まぁ、要はカッコつけて
クールなイメージが欲しかったのですが…(笑)
まわりから
「いやブルーとかじゃなくてイメージ的に黄色でしょ!」と言われ
「それ!カレーばっかり食べてるみたいじゃん!!!」って
言い返して笑われたことを思い出しました…
うーん、黄色ねぇ~嫌いじゃないけどねぇ…
まぁできるだけ気分によっていろいろな色のものを
身に着けるようにしたいですね!

さてさて

今日は「キヤノネットG-Ⅲ17」のカメラ修理を行っています。
社会現象ともなった衝撃の初代キヤノネットが1962年に発売されて
1972年発売のこのG-Ⅲがキヤノネットとしての最終モデルとなります。
モデル名の「G」は品質の向上を意味するグレードアップの頭文字で
「Ⅲ」は初代キヤノネット系を第一世代、
小型化されたニューキヤノネット系を第二世代と捉え
このG-Ⅲが第三世代という意味だそうです。
そうは言ってもこの「G-Ⅲ」
基本的にはニューキャノネットとほぼ同じです。
ニューキャノネットQL17-Lのバッテリーチェックを
指針式からランプ式に変更した機種と言えると思います。
ただ、この「G-Ⅲ」、キヤノネットの最終モデルとして
ふさわしい超ロングセラーモデルで
1972年3月の発売から1982年の夏までの11年間にわたって生産販売され
この1機種で約120万台がユーザーの手に渡ったのだそうです。
今でも非常に人気の高いカメラです。
コンパクトなボディにF1.7の大口径レンズを搭載し
基本的にはSS優先オートで撮影しますが
いざとなればマニュアルでも使える万能機です。
(マニュアル時には露出計はオフとなります)
ファインダーも非常に明るく距離計も使いやすいカメラです。
人気があるのも納得の内容です。

お預かりしている「G-Ⅲ17」は
まずシャッターが切れません、レリーズを押しても何も起きません
もちろん巻き上げることもできません。
レンズシャッター機定番のシャッター羽根固着です
非常に薄く軽いシャッター羽根をわずかなバネの力で
駆動するので羽根に汚れや油が付着すると簡単に固着します。
特に油分は大敵なのですが
シャッターユニット内には当然油分があり
ヘリコイド部にはグリスが使われています。
それが何らかの理由でシャター羽根に付着すると
水に濡れたガラス板がピタッとくっつくのと同様の原理で
シャッター羽根がくっついてしまうわけです。
構造上、長い時間が経つとある意味避けられないトラブルなので
もう定期的にメンテナンスしていくしかありません
さらに絞りにも粘りが発生していて
この状態ではシャッターが仮に動作しても
オート時に絞りがコントロールできないものと思われます。
このタイプのSS優先オート機は
オート時にシャッター羽根以上に小さな力で
絞り羽根を動かします。
少しでも汚れがあって粘っているとまともには動作できません。
加えてファインダー距離計二重像にもズレが見られます。
全体的に整備・修理の必要な状態です。

露出計は動作していますが
1.5Vで駆動すると2段近く指針は振り過ぎになり
そのまま撮ると大幅にアンダーになってしまいます。
電圧変換型の電池アダプターを使えば
そこそこの値になりそうですが
以前にも書きましたがこのカメラの場合、
電圧変換型アダプタを使うと
抵抗の問題でバッテリーチェックが点灯しなくなります。
今回はせっかく分解整備するわけですから
1.5Vで最適な値が出るように調整も行います。
まだ上カバーを開けただけの状態ですが
これから本格的に整備を行っていきます。

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