日別アーカイブ: 2022年2月4日

ニューキャノネットQL17のカメラ修理

昨日は「節分」ということは今日は「立春」ですね!
二十四節気の1番目にあたります。
あくまでも「の気配がち始める日」という意味なので
まだまだ寒い日もありますが
ここから少しずつ春に向かうわけですね!
もう寒いのはおなかいっぱいです!
早く暖かくなってほしいですね。
また、「冬至」(12月22日頃)と「春分」(3月21日頃)の中間にあたり
昼夜の長短を基準に季節を区分する場合は
この日から「立夏」(5月5日頃)の前日までが「春」となるのですね。
実際の季節感はこれより1ヶ月くらい遅く感じるくらいですかね…
それから今日は「に(2)し(4)」(西)と読む語呂合わせから
「西の日」でもあるのですね。
西に行くと幸運に巡り会える日。
また、西から来た人と仲良くなれる日とされているのだそうです。
…ということは今日の夜のウォーキングは
ひたすら西にむかって歩くと
何かとんでもない幸運があるかも…(笑

さてさて

本日は「ニューキャノネットQL17」のカメラ修理を行っています。
前モデルの「キヤノネットQL17」の機能はそのままに
大幅にコンパクト化されたカメラです。
刻印されるモデル名は前作と同じく「Canonet QI17」のため
区別するために「ニューキャノネット」と呼ばれます。
発売開始は1969年7月、お!私とおない年で
3ヶ月ほど遅く生まれたのですね!それだけで親近感が湧きます
ただ、今回預かっている個体は
正確に言うとマイナーチェンジ版の
「ニューキャノネットQL17-L」なので
1970年6月以降の発売モデルかと思われます。
「L」の違いはバッテリーチェックの有無で
「L」は接眼レンズ横のBCボタンを押すと
明るさに関係なくファインダー内露出計指針が動いて
バッテリーの残量確認ができます。
それ以外はマイナーチェンジ前と同一です。
初代から共通するSS優先AE搭載でマニュアルも可能
マニュアル時には露出計がオフになるのも初代から
シリーズ最後の「G-Ⅲ」まで共通です。
使い勝手もよく写りも秀逸でかなりう優れたコンパクトカメラです。

お預かりしているキヤノネットは
まず露出計が電池を入れてオートにしても全く動きません。
お預かりしたときに昔の水銀電池(MR9)が
そのまま入っていました
液漏れはないものの水銀電池から出るガスの影響で
電池室内は緑青だらけです。
これではさすがに電気は通りません。
電池室端子の磨きはもちろん、配線も要交換と思われます。
スローガバナには粘りがありスロー時には今にも止まりそうです。
このカメラに多い絞りの固着によりオート不動は
今のところなさそうです。
ファインダーはかなり曇っていて
とてもピントが合わせられる状況ではありません。
全体的に整備が必よな状態なのは間違いないですね

このタイプのカメラは
やはりコニカC35を意識せざるを得ないでしょうが
機能的にはライバルは上級モデルの「C35FD」ですね。
同じような機能のSS優先AEを搭載しますが
露出計は使えないとはいえ
マニュアルが可能で最悪電池がなくても撮影が行える
キャノネットのほうが機能的には上回っていると思われます。
さすがにこれだけコンパクトになったので
整備性は少々苦しくなりましたが
それでもよく考えられて造られていることがわかります。
キャノネット最終モデルの「G-Ⅲ」に
人気が集中している感がありますが
基本的な部分はこの「ニューキャノネット」もほぼ同じです。
個人的にはなかなか狙い目なカメラだと思います。
ただ前玉のコーティング劣化が多いカメラで
(G-Ⅲも含めてニューキャノネット系は全て)
それは清掃ではどうにもならない部分なので
そこは気をつけたほうが良いかと思います。
さて!これから本格的に分解整備に取り掛かります、

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。